血液検査の基準値 子供と大人で違う?

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

夏の暑さも落ち着き、過ごしやすい季節になってきましたね。

我が家には保育園に通う子供がいるのですが、しょっちゅう風邪を引いています。
5月にはヒトメタニューモウイルスという、春先に流行しやすいウイルスに感染し、肺炎をおこして入院していました。
そのときに子供の血液検査の結果を見て、少しドキッとしたお話をしたいと思います。

普段、倉敷平成病院で血液検査に携わっていると、成人の検査結果を見ることが多く、小児の検査結果はあまり目にしません。
子供が入院し、渡された検査結果に目を通すと、感染症にかかっていて異常値となっている項目以外にも、異常値を示す「L」や「H」のマークが所々に付いていました。
これは、小児と成人ではそもそも基準値に差があるものの、成人の基準値を使用して報告されるため、正常であっても「L」や「H」のマークが付いていたからでした。

小児では、基準範囲の決定に必要な正常小児の血液や尿を集めることが困難なことから、明確な基準値の設定はありません。
このことを、知識として知ってはいましたが、大人の検査結果と同じ感覚で見ると少しドキッとしてしまいました。

具体的には、小児は骨の成長が盛んなため、ALP(アルカリフォスファターゼ)という骨に存在する酵素の値が高値となったり、白血球分類において成人は好中球>リンパ球ですが、小児はリンパ球>好中球で逆転していたりと、この他にも多くの項目で差が見られます。

小児だけでなく、成人も加齢や性差、喫煙習慣、栄養状態、運動、採血時の体位など様々な要因で検査値は変動します。
とても奥が深いので、初心に立ち返って学び直さなければ・・・と感じた出来事でした。

その後、子供はすっかり元気になり無事退院しましたが、今年はインフルエンザが感染症法が施行されて以来2番目に早い流行入りとなりました。
手洗いやマスクの着用など、感染対策をしっかりと行い、元気に過ごしましょう。

(引用)シー・アール・シー 小児の基準値で成人と大きく異なる項目は?

臨床検査部 K・A

イラスト:チャットGPT