当院では2025年4月に脳神経外科の佐々田晋部長が着任し、同年8月より「全脊椎内視鏡手術(FESS)」を開始いたしました。
今回は、このFESS手術で用いる医療機器や臨床工学技士(CE)の取り組みについてご紹介します。
・体への負担が少ない「FESS手術」とは?
FESSは完全内視鏡下で行う脊椎手術で、数ある脊椎手術の中でも特に体への負担(侵襲)が少ないことが特徴です。主に腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの治療に導入されています。
手術は全身麻酔で行い、皮膚をわずか8〜10mm程度切開して小さなチューブを設置します。そこから内視鏡や専用の器具を挿入し、高精細なモニター画面を確認しながら治療を進めます。傷跡が目立たず、術後の痛みが軽いため、早期の回復・退院が期待できる点が大きなメリットです。
一方で、医師には非常に高度な技術が求められ、専用の高度な医療機器を数多く揃える必要があります。
・FESS手術を支える2つの医療機器
当院では、より安全に手術を行うために以下の機器を導入しています。
1.神経モニタリング装置
手術中の神経損傷を防ぐため、電気的な反応をリアルタイムで監視する装置です。狭い範囲を緻密に操作するFESS手術において、神経へのダメージや圧迫を未然に察知し、術後の麻痺や障害といった後遺症を防ぎます。
2.ナビゲーションシステム
医師が使用する器具の正確な位置を、モニター上にリアルタイムで映し出すカーナビのような装置です。目視できない体内の構造を正確に把握できるため、大切な血管や神経を傷つけるリスクを最小限に抑えます。
当院では、これら専門性の高い機器の準備や操作、日々の点検・整備をCEが責任を持って担当しています。
FESS手術の現場には、医師をはじめ、麻酔科医、看護師、放射線技師、そして私たちCEといった多くの専門職が常駐しています。
今後もスタッフ一丸となって緊密に連携し、患者さんに安心・安全な医療を提供できるよう努めてまいります。
臨床工学科 主任 T


















令和7年4月中旬、脳神経外科部長の佐々田晋先生が、倉敷平成病院にて専門とされる脊髄・脊椎領域の手術を行いました。

臨床工学技士(Clinical Engineer: CE)の中でもまだ認知されていない分野となりますが、今後、CEが活躍するのではないかと思います。演者は日本定位・機能神経外科学会前理事長である平林秀裕先生と脳深部刺激療法や脊髄刺激療法を従事するCE2名にお願いしています。学会参加を予定であるCEの方は、朝早いですが一緒に討論しましょう。