カテゴリー別アーカイブ: 薬剤部

こまめな手洗いと手指消毒の後にスキンケアも

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

12月21日に岡山県医療非常事態宣言が発令され、一人ひとりが最大限の感染防止対策をとることが大切だと改めて話題になりました。県から「公共のモノに触れたときは、手を洗うか消毒すること」と広報されています。消毒用アルコールがどこにでも設置されるなんて、1、2年前は想像もしていませんでした。
薬剤部でも1月から、1人1個手指消毒用アルコールを持ち歩き、手指消毒の徹底に努めております。

1日に何度も手洗いや手指消毒を行うと手がガサガサになります。手荒れを起こすと、すべすべな手指状態よりも細菌が過ごしやすい環境になってしまいます。消毒液の効果を低下させる「バイオフィルム」という細菌の温床が形成され、黄色ブドウ球菌などの接触感染を起こしやすくなります。接触感染は医療従事者が媒介する恐れがあるため、私たちスタッフは細心の注意を払っております。さらに、手荒れは、手指衛生遵守率を低下させる要因にもなります。手荒れによって消毒液が染みて痛むからです。

このように、感染予防にはこまめな手洗いと手指消毒だけでなく、手荒れ予防も大切です。手荒れ予防には保湿成分を含むハンドクリームがおすすめです。ドラッグストアに行くと様々な種類のハンドクリームが置いてあります。しっとりタイプやさっぱりタイプ、無香料や香りつきなど色々あるので、きっとお気に入りが見つかると思います。

新型コロナ感染症流行拡大を防ぐために、こまめな手洗いと手指消毒をして周囲の方の健康を守りましょう。そして、手荒れ予防のスキンケアによってご自身の手指の健康も保ちましょう。

薬剤部 K

薬の効果には個人差があります

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

寒い日が続いていますが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日は薬の影響についてお話しようと思います。薬の効果には個人差があることはご存知だと思いますが、主に影響しているものは3つあります。

1つ目は薬物代謝の個人差です。お酒の強い人弱い人がいますが、これはお酒を分解する酵素の個人差によるもので、お酒が弱い人は活性が弱く、頭痛や吐き気などを引き起こすアセトアルデヒドが体内に蓄積しやすいためです。
薬も同じで薬物代謝の個人差によって薬が効かなくなったり、効きすぎてしまったりと副作用につながる場合があります。薬の代謝以外にも吸収、分布、排泄によって薬の効き方が変わってくることもあります。

2つ目は生活習慣による影響です。喫煙や飲酒などの生活習慣の違いによって、薬が通常の量では効きにくかったり、逆に少しの量でも効きすぎてしまったりと薬の効果に差が出てくることもあります。例えばぜんそくの薬であるテオフィリンを内服している人がたばこを吸うと薬の効きが悪くなります。また、お酒を飲んで睡眠薬を飲むと薬が効きすぎてしまいふらつきや朝まで眠気が残ってしまうことがあります。

3つ目は他の薬や食品による影響です。血液さらさらの薬ワーファリンが納豆・青汁・クロレラとの相性が悪いことは有名ですよね。その他にもグレープフルーツや健康食品のセイヨウオトギリソウ、市販の胃薬やカルシウム剤を一緒に飲むことで薬の吸収が悪くなってしまう組み合わせもあります。

同じ薬を処方されていても効果は人それぞれです。入院時に色々と質問させていただくのには、このような薬への影響がないかを確認するためでもあります。飲み合わせなど気になるようでしたらお気軽に薬剤師へご相談下さい!

薬剤部 A

貧血とHIF-PH(低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素)阻害薬

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

貧血は、血液成分である赤血球や、ヘモグロビンが低下する病気です。赤血球は全身に酸素を運ぶ役割があるので、赤血球やヘモグロビン(赤色素)がうまく機能しないと、酸素を運ぶことができなくなり貧血の症状が現れます。貧血の約9割は鉄不足による鉄欠乏性貧血ですが、貧血の原因は他にもあり、対処方法が異なります。病院でもらう採血検査結果に、RBC(赤血球)、Hb(ヘモグロビン)、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球血色素量)などの数値が記載されていると思います。これらの数値からも、貧血の原因がおおまかに推測されます。
(1) MCVが低値、MCHが低値: 鉄欠乏、慢性炎症、鉄芽球性によるもの
(2) MCVが正常、MCHが正常: 出血、再生不良性貧血、腎性貧血などによるもの
(3) MCVが高値、MCHが正常~高値: ビタミン欠乏、葉酸欠乏、過剰飲酒によるもの

上記(2)の貧血のうち、腎臓機能障害がある場合は、腎性貧血が疑われます。腎性貧血とは、腎臓で作られるエリスロポエチンという物質の産生が減少して起こる貧血です。エリスロポエチンは造血ホルモンとも言われ、エリスロポエチンが減少すると赤血球産生が減少して貧血が起こります。腎臓機能障害の原因には、慢性腎不全、糖尿病性腎症、高血圧、慢性糸球体腎炎などがあります。

腎性貧血の治療には、「ダルベポエチン(ネスプ)」「ミルセラ」のような、赤血球造血刺激因子製剤(ESA製剤)の皮下注射が使用されています。このESA製剤は、エリスロポエチンが作用して、赤血球産生を促しますが、注射薬ということで、身体的負担が大きいなどの問題もあります。

近年、HIF-PH(低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素)阻害薬という新しい飲み薬が開発されました。HIF-PHを阻害して転写因子HIF-αの分解を抑え、HIF経路を活性化させることで、生体が低酸素状態に曝露されたときと同様に赤血球造血が刺激されるというメカニズムだそうです。なんだか難しい話ですが、この、「身体が低酸素状態になると、腎臓がエリスロポエチンというホルモンを分泌して赤血球を増やし、酸素の運搬能力を上げようとする」という現象の原因分子として発見されたHIFについては、米ジョンズ・ホプキンズ大学のセメンザ(Gregg L. Semenza)教授,英オックスフォード大学のラトクリフ(Sir Peter J. Ratcliffe)教授,米ハーバード大学のケーリン(William G. Kaelin)教授らに、「細胞が周囲の酸素レベルを感知し,それに応答する仕組み」を解明したことで、2019年にノーベル生理学・医学賞が送られています。

HIF-PH阻害薬は新しい薬なので、適正使用のために、細かい制限があります。腎性貧血の治療中で、注射薬で治療をされていて負担を感じられている方は、専門の先生に相談してみてください。

いっちー

睡眠導入剤について

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

残すところ2020年もあと2か月を切りました。最近は鬼と闘うアニメ映画が大ヒットしていますね。物語の中で薬学に精通している剣士が登場したときは、薬剤師として少し嬉しくなりました。映画の中では夢の中へ人間を連れていく鬼が登場しますが、皆さんはしっかりと睡眠を確保できていますでしょうか?

薬の中には眠りをよくするための睡眠導入剤がありますが、作用の仕方で大きく2種類に分けられます。

①脳の興奮を抑えてくれる薬
GABAという神経間で情報を伝えている物質の働きを強めることで、神経の細胞の興奮を弱め、催眠作用をもたらします。最近では、せん妄状態になるリスクを高めることや、力が入りにくくなり夜間の転倒のリスクを高めてしまうことが報告されており、入院患者様にはあまり使われなくなってきております。
例:ベンゾジアゼピン系(ブロチゾラム・エチゾラム等)、非ベンゾジアゼピン系(ゾルピデム・ゾピクロン・エスゾピクロン等)

②自然な眠気を強くする薬
睡眠に関係する体内物質(メラトニン・オレキシン)の働きを整えることで催眠作用をもたらします。メラトニンは夜間に分泌され睡眠を安定させ、オレキシンは覚醒の維持に関わります。
例:メラトニン受容体作動薬(ラメルテオン)、オレキシン受容体拮抗薬(スボレキサント)

高齢の方は体の中の薬を分解する力が落ちてしまい、薬が効きすぎてしまうことがあります。睡眠薬を飲んで効きすぎてしまい、日中も眠気が強いことがある場合は医師や薬剤師に相談してください。また睡眠薬を服用された際は、夜間目が覚めてトイレまで歩く時、転倒にはしっかり注意が必要ですよ!

ここまで睡眠導入剤のお話をしてきましたが、薬を飲まなくても睡眠をとれることが一番です。眠れない際はぜひ、寝る前に温かい飲み物を飲んでみたり、好きな香りを香ってみたりなど、様々なリラックス方法を試していただけたらと思います。

これからますます寒くなり、様々な感染症が流行する時期がやって来ます。よもやよもやの事態を考えながら、しっかりと睡眠をとって体調を整え、ウイルスを予防していきましょう。

薬剤部 MK

予防接種のルールが変わります

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

10月1日から当院でもインフルエンザの予防接種が始まりました(ただし10月中は、当院かかりつけの65歳以上の方が対象)が、予防接種のルールが10月から変更になったことはご存じですか?

予防接種とは、人の免疫の仕組みを利用し、病気の予防に有効であると確認されたワクチンを接種することで、病気に対する抵抗力を高める方法のことです。ワクチンは、感染の原因となるウイルスや細菌をもとに作られています。成分の違いから、大きく「生ワクチン」・「不活化ワクチン」・「トキソイド」に分類されます。

「生ワクチン」は、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたものを原材料として作られるワクチンです。毒性が弱められたウイルスや細菌が体内で増殖して免疫を高めていくので、接種回数は少なくて済みますが、十分な免疫ができるまでに約1か月程度かかります。例)麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜ、ロタウイルスなど

「不活化ワクチン」は、病原体となるウイルスや細菌の感染する能力を失わせた(=不活化)ものを原材料として作られます。生ワクチンと比べて生み出される免疫力が弱いため、1回の接種では十分ではなく、何回か追加接種が必要になります(接種回数はワクチンの種類により異なる)。例)季節性インフルエンザ、肺炎球菌、B型肝炎、日本脳炎、ヒブなど

「トキソイド」は、病原体となる細菌が作る毒素だけを取り出し、毒性をなくして作られます。不活化ワクチンと同様、数回接種して免疫をつけます。例)破傷風、ジフテリア

2020年9月末までは、不活化ワクチンの接種後6日以上、生ワクチンの接種後27日以上の間隔をおかなければ、次のワクチン接種を受けることができませんでした。
しかし、これまでに集められた情報や専門家による提言、外国の状況などを検討した上で、2020年10月から異なる種類のワクチンを接種する際の接種間隔のルールが一部変更となりました。下記の3つのルールを守れば、前のワクチン接種からの間隔に関わらず、異なるワクチンの接種を受けることができるようになります。

~3つのルール~
① 注射生ワクチンから次の注射生ワクチンの接種を受けるまでは27日以上の間隔をおく
② 同じ種類のワクチンの接種を複数回受ける場合はワクチンごとに決められた間隔を守る
③ 発熱や接種部位の腫脹(はれ)がないこと、体調が良いことを確認し、かかりつけ医に相談の上、接種をうける

薬剤部 N.H
参考:厚生労働省ホームページ

熱中症対策に OS-1

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

9月に突入し、今年もあと3か月余りとなりました。
今年は新型コロナウイルスの感染が広まり、感染対策としてマスクの着用が日常的になりました。マスクの着用により体に熱がこもりやすくなったり、外出自粛による体力低下などの影響もあり、今年は前年と比べ熱中症による救急搬送者数が増加しているようです。
9月は雨や台風が多く、湿度が高くなることもあり、まだまだ熱中症に注意が必要です。

熱中症とは、高温多湿の環境に長くいることで体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、めまい、痙攣、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気です。
熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑い中運動していたといったケースを想像するかもしれませんが、実際はこのような場面ばかりではありません。屋外だけでなく、家の中でも室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあるのです。

熱中症の対策として、こまめに水分補給をすることを意識しましょう。熱中症は、体から水とともにナトリウムなどの塩分も失われている脱水状態であるため、速やかな水・塩分補給が必要です。
予防、日常生活における水・電解質(ナトリウムなどの塩分)補給であればスポーツドリンクでも十分ですが、今回はCMなどでも見かける、軽度から中等度の脱水状態に適しているとされる経口補水液OS-1について紹介します。

OS-1は、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液で、「消費者庁許可個別評価型 病者用食品」の表示許可を受けています。
スポーツドリンクよりも電解質を多く含み(Na:50mEq/L)、水と電解質の吸収を速めるために糖質は低い組成となっているため、若干塩味が強いです。1日の目安摂取量は、成人(高齢者を含む)であれば1日500ml~1000mlとなっています。
液体を飲み込みにくい高齢者にはゼリータイプがおすすめです。OS-1ゼリーはドリンクタイプよりも塩味を感じにくいため、味で嫌がるお子様にも飲みやすく、こぼれにくいためスプーンに乗せて一口ずつ飲ませるにも適しています。病院や調剤薬局、ドラックストアなどで入手できるので、万が一に備えて常備しておくとよいかもしれません。

朝、晩は涼しくなってきましたが日中はまだまだ暑い日々が続いています。気温差が大きいと熱中症の発症リスクともなりますので、ぜひ水分補給、体調管理を心掛けてください。

薬剤部 KF

もうひとつの世界

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

こんにちは。外出自粛の影響もあり、動物たちと島で暮らすゲームが大ヒットしていますね。私も仕事終わりに島へ帰っているうちのひとりです。

島で暮らす動物(住民)は、イヌやネコ、ゾウやワニまで様々です。
住民に話し掛けると、たまに「〇〇さんが具合悪いみたい、様子を見に行ってあげて」的なことを言われます。知っているなら君が行ってあげればいいのに・・・と思いながら訪問し、『おくすり』を渡すと、頭痛や倦怠感を訴えブルブルと震えていた住民は、たちまち回復してしまいます。ちなみに主人公は、飲まず食わずで何時間走り回っても具合が悪くなることはありません。

しかし、主人公も『おくすり』を飲むときがあります。それは、ハチに刺されたときです。ハチに刺されると、顔が腫れあがってしまいますが、『おくすり』を飲むことで、たちまち腫れは治ってしまいます。
ここで『おくすり』を飲まずに、再度ハチに刺された場合、主人公は気絶してしまいます。なんだかとても現実的ですよね。

ハチの毒にアレルギーを持つ方がハチに刺されると、約10~20%の方に、全身の皮膚症状や嘔吐、むくみ、呼吸困難などのアナフィラキシーが現れ、そのうち数%が、血圧低下や意識障害などのショック症状を引き起こすと言われています。
ゲームとは異なり、初めてのハチ刺されでも危険な状態になることもあるので、注意が必要です。夏から秋にかけてハチが活発になるので、皆さんも十分お気を付けください。

ハチ毒によるアナフィラキシーを起こしたことがある方や、起こす危険性の高い方には、エピペンというアドレナリン自己注射薬を処方されることがあります。
ハチ毒による消化器症状(繰り返す嘔吐、持続する強い腹痛など)、呼吸器症状(持続する強い咳込み、息苦しさなど)、全身症状(意識障害など)がひとつでも現れた場合は、できるだけ早くエピペンを注射します。
エピペンは症状の進行を一時的に和らげてショックを防ぐものなので、すぐに救急車を呼びましょう。

さて、ゲームの話に戻りますが、この『おくすり』は、タヌキが経営するお店で購入するか、ハチの巣と雑草で作ることで手に入れることができます。
どんな住民の体調不良も、ハチ刺されのアナフィラキシーも一瞬で治してしまう、夢のような薬です。そんな薬が開発されることを願いつつ、今日も島の開拓に行ってきます。

薬剤師 P

山陽新聞メディカ213号 当院認知症疾患医療センター 涌谷陽介センター長の記事が掲載されました

カテゴリー: 秘書・広報課, 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

【山陽新聞メディカ213号 当院認知症疾患医療センター 涌谷陽介センター長の記事が掲載されました】
令和2年8月3日(月)付けの山陽新聞朝刊メディカ213号に当院認知症疾患医療センター涌谷陽介センター長の記事が掲載されました。是非ご一読下さい。
「新型コロナと認知症」
http://medica.sanyonews.jp/article/15360

薬の飲み合わせと食べ合わせ

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

梅雨前線による記録的な豪雨の影響で、甚大な被害が各地にもたらされました。連日の報道により被害の全容が明らかになるにつれ、その深刻さに胸が痛みます。一日も早い災害復旧をお祈りいたします。梅雨前線による記録的な豪雨の影響で、甚大な被害が各地にもたらされました。連日の報道により被害の全容が明らかになるにつれ、その深刻さに胸が痛みます。一日も早い災害復旧をお祈りいたします。梅雨明けが待ち遠しいところですが、梅雨が明ければ今度は本格的な猛暑ですね。先日、自分が食べたスイカの種を庭に植えてみたところ、芽が出て育ってきています。スイカが実るかは分かりませんが毎日楽しみに観察をしています。スイカの種を植えてから初めて聞いたのですが、スイカにも食べ合わせの悪い食物があるのですね。スイカは水分の多い果物なので、油分の多い食べ物(天ぷらなど)と一緒に食べると胃液が薄まり消化不良を起こすことがあるようです。このように食べ物でも食べ合わせの悪い食物があるようにお薬にも食べ合わせの悪い食物があります。今回はお薬の飲み合わせと食べ合わせについて代表的なものをご紹介したいと思います。

① グレープフルーツジュース
グレープフルーツの果肉に含まれるある種の成分が小腸上皮にある薬物代謝を阻害するため、薬の血中濃度が上昇してしまうものがあります。薬の効きすぎにより血圧低下や頭痛、めまいを起こすことがあります。主な薬剤:降圧薬、脂質異常症治療薬、睡眠薬、抗てんかん薬

② クロレラ・納豆・青汁
「ワルファリン」は、ビタミンKの働きを妨げることにより、血液を固まりにくくしています。ビタミンKが大量に含まれているクロレラ・納豆・青汁などを摂取してしまうとワルファリンの血液を固まりにくくする作用を弱めてしまいます。緑黄色野菜(パセリなど)もビタミンKを含むため、摂取量に注意が必要です。

③ 牛乳
抗菌薬の中には牛乳のカルシウムと結合してしまい、薬の吸収や作用が低下するものがあります。お薬を飲んだ後は2時間程度牛乳の摂取を避けることが望ましいです。

今回ご紹介した例は一部です。他にも飲み合わせ食べ合わせに注意するものがあります。また、同じ効果のお薬でも飲み合わせや食べ合わせがないものもあります。気になる方は一度医師や薬剤師に相談していただき、現在ご自身が飲まれているお薬で注意することはないかの確認をよろしくお願いします。
新型コロナウイルス感染症の影響で放送延期となっていた病院薬剤師が主人公の新・医療ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」がいよいよ7月16日(木)夜10時から放送されます。ぜひご覧いただき病院薬剤師の仕事についてご興味をもっていただければ幸いです。

薬剤部 MN

倉敷平成病院 市川薬剤部部長のコラムが週刊薬事新報(7月10日号:第3158号)に掲載されました

【熱闘、高校野球】

社会医療法人全仁会 倉敷平成病院 薬剤部 市川大介

 夏の風物詩と言えば、甲子園。今夏はCOVID-19の流行で、地方大会も中止となった。仕方がないとは言え、厳しい練習を重ねた高校生達には悲痛の決断だ。日本高校野球連盟から、春の選抜出場校に甲子園で1 試合の交流試合が実施されるとの報道があり、わずかながら救われた気がする。
どうして多くの人が野球に魅せられるのか。ラグビーやサッカーにも感動的な試合があって魅力的だが、終盤の大差は限られた時間では逆転できない。一方、野球には時間制限がないので、どんなに点差があっても、試合が終わるまで勝負が分からない。9 回裏2 アウト2 ストライク。次のフォークボールを打者が空振りすると、見ている誰もが試合は終わったと思い込む。しかし、ワンバウンドしたボールを捕手が取り損ねると、空振りした打者が一塁に走る、振り逃げだ。これを転機に劇的な大逆転劇が起こることもある。
ただ、プレーする側には、些細なきっかけで結果が真逆になる怖さがある。ほんのわずかタイミングがずれると凡打になり、いい当たりでも好捕されてアウトになる。平凡なゴロやフライが、ちょっとした何かで捕球できず、ちょっとした気持ちの変化がミスに繋がる。私自身も高校3 年間野球部だったが、試合は常に不安や緊張の連続だった。試合前日にスパイクやグローブを磨いて綺麗にし、根拠のないゲン担ぎをいろいろした。
ヒットを打てば、次も同じルーティンで「願掛け」した。人より努力すれば、何かを我慢すれば、最
後に運が味方してくれるかも、と言い聞かせていたのを思い出す。
プロ野球と違い、特に高校野球は一度負ければ終わりだ。凄い投手がいても、ヒットを打たれなくても、四球やエラーで点を取られて運悪く負けることがある。だから悔いのないよう、最後まで諦めず全力でぶつかる。そうした、ひたむきな姿が私達の心を強く魅了する。「どちらを応援するか」、私は、全力でプレーしているどちらも応援したい。勝負は時の運。来年は、高校球児達に熱い夏が訪れるのを期待したい。

 

この度、当院の市川大介薬剤部長のコラムが、週刊薬事新報(2020年7月10日号:第3158号)の29ページ「緑陰随想」に掲載されましたのでご紹介いたします。
市川部長のコラムは昨年も同誌に掲載されています。

秘書広報課