春の気配がようやく整い、過ごしやすい季節となってきましたね。
さて、今回は去年から予防リハビリご利用のAさんのご利用継続後の変化についてご紹介したいと思います。
Aさんは独居で、元々ご自宅での活動性も低く、体力も落ちていました。立ち上がる際は何か持つ物がないと立てず、小型のキャリーバックを歩行器代わりに使用されていました。屋外を歩く際にはふらつきやすく、いつ転倒するか不安な状態でした。
ご利用開始時には、まずは毎回休まずに来所すること、体力をつけることを目標にされました。始めは慣れない運動などで筋肉痛や疲労が出て、頑張らないといけないのは分かっていても本音としてはリハビリをしたくないと思われていたようです。
利用を始めて2ヶ月程経った頃から徐々に体力もついてきて、家で自主トレーニングに取り組んだり、少しずつ歩く機会を作るようになられました。歩く際に使っていたキャリーバックもレンタルの歩行器に変更されました。歩行器を使用することで安定して移動が行え、筋肉もバランスよく動かすことができます。実際にAさんも歩行量や歩行機会が増えたり、リハビリにも意欲的な姿がみられるようになり、徐々に筋力やバランス機能が改善していきました。
この頃からご自身でも身体の変化を感じられるようになり、「これができるようになった、次はこれができるようになりたい」とご自身で目標を立てられたり、「先日行われたパラリンピックを見て私も頑張らないと!」とモチベーションの向上にも繋がっておられました。
予防リハビリでは3ヶ月に1回体力測定を実施しています。その際に計測する歩行や立ち座りの速さも利用当初から比べると大幅な改善がみられました。結果は1年間の経過をグラフにしてお渡しし、Aさんにも運動の効果を再確認していただきました。
最初、物を持たないと立ち上がれなかったAさんは、今は物を持たずにスムースに立ち上がることができるようになっています。歩行器で歩く機会を増やしたことで筋力もつき、ふらつくことも減りました。リハビリの時間には難易度の高い運動にも挑戦されるようになり、後から筋肉痛が出ても以前のようなネガティブな発言は聞かれなくなりました。現在も運動に積極的に取り組まれる姿が見られており、運動に対する意欲も高い状態が維持できています。
このように今まで運動の習慣がなかった方でも、予防リハビリを利用し少しずつ運動に慣れて頂くことで心身機能の改善や変化が見られています。今回ご紹介したAさんのように指導だけではなく、歩行器などの福祉用具の選定などもサポートしています。
コロナ禍の昨今、外出機会や活動機会が減り、不安を感じておられる方の健康維持・増進を目的としてご利用を始められる方も増えてきています。私たちと一緒に健康な身体つくりをしてみませんか?リハビリ以外にも様々なプログラムを行っています。予防リハビリがどんなところか、どんな運動をしているのかなど、興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら見学を随時受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。
◎問い合わせ◎
社会医療法人 全仁会 倉敷平成病院通所リハビリテーション(予防リハビリ)
TEL:086-427-1128(直通) 営業時間:9:00~17:00
相談担当:大段(おおだん)
理学療法士 F