3月に入り日中も暖かい日が続き、春の訪れを感じるようになってきました。
今回は転倒予防体操について説明していきます。
人間の進化の過程で4足歩行から2足歩行へ成長した人は両手が自由になったり、長距離移動が可能なり活動範囲が広がるなど良い面もある一方で地面に接する部分が足底のみとなり、頭部や体幹や上半身の重さを下半身で支えながらバランスを取る必要があるため転倒の危険は高まります。
転倒や転倒による怪我や骨折は、高齢者の方々が寝たきりや歩行に介助が必要になる大きな要因の一つです。
そのため、転倒を予防することは、健康寿命を延ばすことにつながります。
転倒の要因は様々であり、大きく分けて内的要因と外的要因があります。内的要因とは、高齢、筋力低下、バランス能力低下、視力障害、関節疾患、高血圧、認知障害、睡眠薬や抗うつ剤などの薬物の使用、転倒の既往などがあります。
外的要因とは、敷居などの段差、照明、転びやすい履物、ベットが高いなどがあります。
内的要因の1つである加齢によるバランス機能の低下、筋力の衰えなどで転びやすくなり、最悪の場合は骨折や外傷後くも膜下出血など重病な疾病になる危険性があります。
転倒を予防するには、筋力を鍛えることや柔軟性を高めることが大切で、立って行う体操は足の筋力が鍛えられる他、バランス能力の向上が期待できます。
普段、通所利用者様が行っている転倒予防体操の一例をご紹介します。
足を肩幅に開いて手を挙げて反対に倒すことで体の横部分のストレッチをしているところです。横方向へのバランスをとる際に、体がのびることでバランス反応が出やすくなります。
また、足を前後と横に振り子のように動かす体操では遠心力を使って股関節をほぐすとともに股間周囲の筋力強化やバランスの練習を行っています。
紹介した立位の体操以外にも転倒予防体操に取り組んでおり、肩こり体操や排泄体操、腰膝痛体操など様々な体操に取り組んでいます。通所リハビリテーション1フロアでは様々な体操に取り組んでおり、主に3つのユニットに分かれて活動を行っています。ユニット1は歩行、自立見守り、ユニット2は車椅子介助,歩行介助、ユニット3は重度介助に分類されています。どのような状態でもその人の状態に合わせて行える体操を提供しています。ユニット別に担当のリハビリスタッフや介護士が体操を行っています。興味を持って下さった方はぜひ一度見学へお越しください。体験の方々も大歓迎です。詳しくは倉敷老健通所リハビリテーションまでお問い合わせください!
通所リハビリテーション 介護士 S.T