カテゴリー別アーカイブ: 臨床検査部

麻疹(はしか)について

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

関西を中心に麻疹(はしか)が流行っていましたが、少しずつ他の都道府県にも広がってきています。

国内では、2008年に約1万1000人の患者が出ましたが、2006年から子供への予防接種を2回にするなどしたことで、患者は減りました。2015年には、世界保健機構(WHO)から、国内に土着ウイルスが存在しない「排除状態」と認定されています。しかし、最近では免疫を持たない人も増え、海外からの旅行者によってウイルスが持ち込まれ散発的に流行します。

麻疹(はしか)は麻疹ウイルスに感染後、約10日間の潜伏期間を経て、38度前後の熱やせきなど風邪に似た症状がみられます。2~4日続いた後、いったん熱は下がりますが再び、39度以上の熱や発疹がでます。熱が下がってからも3日程度は人にうつす恐れがあります。

麻疹ウイルスの感染力は非常に強く、患者のくしゃみなどで空気中に浮遊するウイルスを吸い込んだだけでも感染するため、マスクや手洗いだけでは予防できません。このため、麻疹ワクチンの予防接種が最も有効な予防法となります。麻疹ワクチンの接種歴を確認して、1回しか接種していない場合、1度も接種したことがない場合は、麻疹ワクチンの予防接種を受けましょう。麻疹に感染したことがある場合は、感染することはありませんのでワクチンは必要ありません。

2006年4月から予防接種法にもとづいて、生後12~24か月の間と小学校入学前の1年間の計2回麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)が接種されています。これ以外の年齢の方は医療機関に相談し、ワクチンの予防接種をうけましょう。

臨床検査技師 R.A

『検査結果を見てみましょう』を更新しました

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

検体検査室では患者さんから採取された血液や尿などをいろいろな検査機器を用いて検査しています。診察を待っておられる患者さんの検査結果を迅速かつ正確に報告出来るよう日々努力しています。

 

検体検査は(1)微生物学的検査

(2)免疫学的検査

(3)血液学的検査

(4)病理学的検査

(5)生化学的検査

(6)尿・糞便等一般検査

(7)遺伝子関連検査・染色体検査

に大きく分類され、それぞれに多くの検査項目が含まれています。院内で行っている検査については、以前より参考基準値や検査の意味をまとめた冊子を作り、病院内の待合などに設置していました。今回、新規項目や検査機器の更新に伴う基準値の変更などがあったため新たに作成し直しました。図のようなA4版で自由に持ち帰って頂けるようにしています。外来受付カウンターに設置しておりますので、検査結果にどんな意味があるのか、どのような目的で検査が行われているのか参考にして頂けたらと思います。(2019年1月より設置しています)

〈図 一部抜粋〉

ちなみに、参考基準値は病気がなく健康な人の集団を健常者とし、その健常者の測定結果を集計します。このうち極端に高い数値と低い数値を除いた健常者の95%が含まれる範囲を基準値(基準範囲)として用います。そのため健康な人でも5%は基準値から外れることになります。基準値を外れたものが、即疾患の有無を示すものではありませんし、血液検査の結果は年齢・性別・食事・運動などの条件で変動しますのでご注意ください。

 

臨床検査部 Tama

日日是グレードアップ

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

明けましておめでとうございます。平成元号最後の年が明けました。生前中に三通りの元号を経験できそうです。昭和の終わり近い生まれは四~五通りの元号を知る方が多いことでしょう。少しだけ、羨ましい気持ちです。尚、年明け早々、地震が発生しています。今年こそは、否、未来永劫に天災や人災が無いことを心から祈っています。しかし、これも人間があらゆる局面においてグレードアップする機会を与えられているのかもしれません。

私は例年通りの格段に変化のない年末年始を送りましたが、昨年は公私ともに慌ただしい(というよりも、精神的に不安定な)日々を悶々として過ごしてきましたので、今年はそれらを払拭できる年となるよう精神の浄化を図ろうと思います。

さて、私たちの職務は診断の補助となる各種検査を行っていますが、提供した結果が精確であって、それが本当に診断の補助として、患者のためになっているのかと時折不安になることがあります。特に検体検査の場合はどのような検査項目であっても、真値はわからないのです。ある多くの項目は標準物質というもので検量線を作成し、基準となる物質(コントロールという)を測定し、結果が一定の範囲内(この範囲が意外と広い)にあれば患者さんの検体を測定して良いとしているのです。標準物質やコントロールでさえ、メーカーによって内容が異なっています。出発点から真値はないのですから、得られた結果値が真値である筈がありません。

ましてや、患者さんの生理的変動、採血方法、遠心方法、血清や血球の状態、測定機器の精度・再現性・・・と結果値に影響を及ぼす内容は枚挙に暇がありません。そのような理由から、提供した値はその時点での患者さんの状態をなるべく精確に表現できているのだろうか?と不安になるわけです。しかしながら、このような状況でも臨床検査は成り立っているのです。

なぜならば、この世の中に『絶対』は存在しないからです。つまり、この分野のみならず、全ての事象に絶対はあり得ないからです。

昔の真実や常識であったものが、変化してきていませんか?それが証明しています(ややこじつけですが)。更に、ひとつの項目だけで確実な診断(感度・特異度が共に100%であること)へと導くことのできるものはなく、結局は理学的所見や画像検査や複数の臨床検査項目を総動員して診断へと漕ぎ着けることになるからです。ですから、ひとつの項目が少々精確な値でなかったとしても、大半は大きな問題には繋がらないと考えられることになります。

それでも、やはりこの分野に身を置くものとしては提供するデータがより精確であるために総力を挙げて取り組んでいることをご承知いただければ有難いと思いつつ、それをバネにグレードアップしていこうと考えています。どうぞよろしくお願いします。

臨床検査部  光源頭

インフルエンザについて

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

12月に入り今年もあと1か月となりました。そろそろインフルエンザ流行の季節となりますね。12月~3月に流行し、例年感染者は推定1000万人と言われているそうです。当院でも11月12日よりインフルエンザワクチンの予防接種が開始されましたが、みなさんはもう受けられましたか?

その年に流行するインフルエンザは毎年予測され、予防接種のためのワクチンが作られます。予防接種でインフルエンザウイルスの感染を完全に予防することはできませんが、感染する人や重症化して入院する人を減らせます。なお、現在日本で使われているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンといい、ウイルスの感染力を失わせて人が免疫を作るのに必要な成分だけを取り出して作られたものです。ワクチンには感染力はないので、予防接種によってインフルエンザを発症することはありません。

また日常生活の中で予防していくことも大切です。
 普段から健康管理をし、十分な栄養と睡眠をとって抵抗力を高める。
 人が多く集まる場所から帰ってきたときには手洗い、うがいを心がける。
 咳エチケット(咳やくしゃみをするときはティッシュなどで鼻と口を覆う、咳やくしゃみが出ている間は積極的にマスクを着用)

インフルエンザの検査法として当院では「迅速抗原検出キット」を使用して検査を行っています。鼻の粘液を綿棒でぬぐった液を用いて検査すると、感染があるかどうかや感染しているウイルスの型が5分程度でわかります。
もしかしてインフルエンザかな?と思ったら周囲の人に感染を拡げる前に、病院を受診しましょう。

 

参考:シオノギ製薬 病気の知識

 

臨床検査部 N.K

風疹の予防接種

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

今年は風疹の流行が拡大しています。
首都圏を中心に始まり、日に日に増加し (昨年の12倍近く)今や全国各地に広がっています。

風疹ウイルスは感染力が強く (くしゃみ、飛沫感染などで感染する)、潜伏期間は2~3週間、倦怠感・微熱から始まり、発熱・発疹・リンパ節の腫れなどの症状が出ます。成人した大人の方が小児よりも重症化することが多く、特に注意しなければならないのが妊娠初期 (妊娠5ヶ月未満)の女性です。妊娠中の感染が原因で、胎児の目や耳、心臓に障害が起こる「先天性風疹症候群 (CRS)」を引き起こす場合があります。
CRSの三大症状は先天性心疾患、難聴、白内障で、それ以外には網膜症、肝脾腫、血小板減少、糖尿病、発育遅滞、精神発達遅滞、小眼球など多岐にわたります。

風疹はワクチンで予防できますが、妊婦は接種できません。そのため、予防には妊娠前の接種や周囲の家族の接種が大切になります。
当院でも風疹の予防接種の受付 (要予約)を行っています。まだ受けられていない方は是非 受診してみて下さい (自分が風疹にかかった覚えのない方も、感染歴がわかる抗体検査を実施しています。

参考文献:山陽新聞

臨床検査部 K.K

季節の変わり目に要注意!

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

残暑が過ぎ、だんだんと秋の気配を感じるようになってきました。
みなさんは「秋バテ」を知っていますか?
夏に溜め込んだ疲れによって夏バテのようなだるさや疲れ、食欲が出ない・・・などの症状が秋になっても続いていることを言うそうです。

秋バテの主な原因は以下の3つです。
① 夏の暑さ、紫外線
② 冷房による冷え
③ 気温の寒暖差
紫外線による疲労の蓄積、冷房によって血の巡りが悪化、秋口の朝晩の気温差に対応しようと自律神経はフル稼働します。

ところで、よく耳にする“自律神経”とは、どのようなものか知っていますか?
自律神経とは、循環器、消化器など体の活動を調整するために24時間働き続けている神経のことです。活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経があります。その2つのバランスが崩れることを“自律神経の乱れ”と言います。

秋バテを予防するために、まずはしっかり休息をとり生活リズムを整えること、食事や入浴を通して体を温めることが大切です。

夏の終わりから秋にかけては、台風やゲリラ豪雨など急激な気圧の変動により、頭痛やめまいなども起こりやすくなるそうです。
食事や睡眠など体調をしっかり整えて、平成30年10月28日(日)に開催される「第53回のぞみの会」に是非ご参加ください!!検査部では4種類の検査体験(聴力検査、inbody、CAVI、ピロリ検査)を企画しています。検査体験ブースにて待ちしております!

参考「ウェルラボ 秋バテの症状&原因」

臨床検査部 MU

のぞみの会の臨床検査部ブースのご案内

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

「第53回のぞみの会」が平成30年10月28日(日)に開催されます。

臨床検査部は、病院1階の生理機能検査室の検査体験ブースにて先着25名様に動脈硬化度検査(CAVI/ABI)、(気導)聴力検査、尿中ピロリ抗体検査、体液量・細胞外液量検査(InBody)を行います。

動脈硬化度検査(CAVI/ABI)
動脈の硬さを調べる検査です。動脈が硬くなると心臓への負担や、血管が破れやすくなり、高血圧・心筋梗塞・くも膜下出血などの脳出血のリスクが高くなります。動脈硬化が進行するほど、高い値となります。

☆(気導)聴力検査
日常生活において、特に重要な音がどのくらい聞こえているのかを測定します。

☆尿中ピロリ抗体検査
尿中のピロリ抗体の有無を診断する検査です。ピロリ菌の存在は胃癌の発症リスクを高めます。(採尿が必要です。)

☆体液量・細胞外液量検査(InBody)
体の水分量、タンパク質や体脂肪量、更に筋肉量、基礎代謝量などが測定出来ます。リハビリや栄養管理など様々な分野で利用されています。

検査後は、臨床検査技師による結果報告があります。なお、ご心配な点がありましたら、医師相談コーナーにてご相談いただけますので、お気軽にご相談下さい。
検査室でお待ちしています。

臨床検査部 H.O

夏に注意するのは熱中症だけじゃない?!夏風邪にご注意を!!

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

毎日暑い日が続いています。
気象庁もこの猛暑は豪雨とともに、「30年に一度以下の頻度で起こる異常気象である」としています。そして、記録的な猛暑に熱中症で亡くなる人が相次いでいます。
こまめな水分・塩分補給、クーラーを使う、無理をしないことを心掛けて生活しましょう。

暑い夏は熱中症に気をとられがちですが、夏に注意しなくてはならないのは熱中症だけではありません。

皆さん、「夏に引いた風邪は治りにくいなあ…」と感じたことはありませんか?
夏場は、睡眠不足や暑さにより通常よりも体力や免疫力が落ちた状態であることなどが夏風邪が長引く原因として挙げられます。夏に多いウイルスはアデノウイルス、エンテロウイルス、コクサッキーウイルスの3つになります。
この中でコクサッキーウイルスが原因となるのはヘルパンギーナです。つい先日も、ヘルパンギーナ流行とういニュースを目にしました。子どもがかかるものと思っている方も多いと思いますが、まれに大人でも発症することがあります。ウイルスの型がいくつかあるので何度もかかってしまうことも珍しくありません。39℃以上の熱が続き、のどが赤く腫れて小さな水疱が多数できます。のどの痛みが強いため、食事や飲み物ものどを通らなくなり脱水症状を起こしてしまうこともあります。ヘルパンギーナは「飛沫感染」と「接触感染」が主な感染経路です。子どもでは、唾液や鼻水がついたおもちゃの貸し借りなどで感染が広がることがよくあります。
感染予防にはしっかり手洗い・消毒をすることが大切です。

熱中症・夏風邪にならないために食事・水分をしっかりとり、免疫力を高めてこの夏を乗り切りましょう!

臨床検査部 N.A

食中毒予防のポイント

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

これからどんどん気温が上がり暑くなってきます。食中毒には十分気を付けましょう!
食中毒の原因となる細菌は様々なところに潜んでいますが、残念ながら肉眼では見ることはできません。しかし、私たち臨床検査部ではグラム染色という染色方法で染色をして顕微鏡をつかうことで細菌を観察することができます。
細菌性食中毒の原因で有名な腸管出血性大腸菌やカンピロバクターですがグラム染色をしてみるとこのような姿で観察されます。

左の画像が大腸菌、右の画像がカンピロバクターです。よく見ると形が違っているのがわかりますね。
こういった細菌が食物中で繁殖し、それを食べてしまうと食中毒になってしまいます。
食中毒予防は、細菌を「つけない」「増やさない」「殺菌する」が3原則です。
「つけない」
手洗いの習慣をつけましょう。外出後や食事の前、調理の前後などは特に丁寧に手洗いをしましょう。指の間や指先、手首は特に汚れが残りやすいのでしっかり洗いましょう。
「ふやさない」
食品を長期にわたって保存しないようにしましょう。見た目や臭いが大丈夫そうでも菌が増殖していることがあります。冷蔵庫に入れていても繁殖する菌もいますので油断は禁物です。
「殺菌する」
加熱調理を心掛けましょう。食品の中央部の温度が75℃以上で1分以上の加熱が必要です。惣菜や作り置きなどの調理済みの物でも食べる前は再び加熱をしましょう。
日頃から上手に食中毒対策を取ることで、食中毒の発生を未然に防ぐことができます。
これからの季節は特に気を付けたいものですね。

臨床検査部 N.K

 

臭いでがんを発見?

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

現在、日本の死因の第1位は「悪性新生物(がん)」で、年間約37万人ががんで亡くなっています。
しかも、今後高齢化が進むことによって、さらにがんによる死亡者数が増えるのではないかと言われています。
そんな中、最近「尿を材料に線虫でがんを発見する」というニュースがありました。
これは元九州大学助教授の広津崇亮氏が開発した検査法で、なんと、95%以上という驚きの高精度でがんの早期発見を実現できるそうです。
この検査は「N-NOSE」と言い、がんの患者さんには特有のにおいがあり、優れた嗅覚を持つ体長1ミリほどの線虫が尿のにおいに寄って来ればがんの疑いあり、遠ざかっていればがんの疑いなしと判定されます。
さらに驚くことに、たった1滴の尿を調べるだけで、ステージ0の超早期がんの存在まで検知してしまうそうです。
現時点では、がんの種類の特定は出来ないみたいですが、高確率でがんの有無を判定でき、しかも尿を使用するので採血とは違い、針を刺さなくても良いところがとても魅力的ですね。
この検査の実用化は2020年の1月を目指しているようで、現在まだ実用化はされていませんが、この検査でがんの早期発見率が上がることを期待しています。

当院では、大腸がん検診(便潜血反応や内視鏡等)、胃がん検診(内視鏡、ピロリ菌検査等)乳がん検診(マンモグラフィ、エコー等)、子宮がん検診(エコー、細胞診等)などの検診を行っています。症状が無くてもがんが発見されることもありますので、是非、検診を受けてみてはいかがでしょうか。

臨床検査部 M,T