8月28日(日)、就実大学(岡山市中区)にて、小児がんを経験したお子さんの成長過程で問題となる生活習慣病など晩期合併症を知り、予防しようという食育クッキングイベントが開催され、当院小野栄養科科長(管理栄養士)が講師をつとめました。
小児がん患者家族会「あゆみの会」の小中高校生計6名が参加され、栄養バランスの取れた昼食メニューを考案し、共に調理することを通じて、規則正しい食事や生活を整えることが予防には大切だということを紹介しました。
生活習慣病予防のために、魚と野菜を食べる・バランス良く・減塩に慣れるをテーマにしたメニューとして、【おにぎらず・味噌汁(塩分濃度測定)・サバ缶ハンバーグ・サラダチキン・フルーツ寒天】の5品を紹介されたそうです。
「おにぎらずはご飯と肉、卵、野菜をまとめて食べられ、フルーツ寒天もラップで包んで一緒にお弁当として持って行けます。将来一人暮らしをした時のために、簡単に作れてバランスよく食べられるものを考えました。子どもたちは手際よく調理でき、驚きました。作った味噌汁の塩分濃度を測ってみると、0.3~0.7%と薄味で(標準0.8%)、自分の身体は自分で守るという意識があるのだと思いました。」とお話されていました。
料理は子どもたちだけで作り、出来上がりをお弁当箱に詰めて親御さんに見てもらい、一緒に食べられたそうです。
このような活動を通じて、子ども達の力になれればと思います。
この様子は、8月29日(月)の山陽新聞にも紹介されました。
※晩期合併症とは
現在、⼩児がんは治癒する病になってきました。しかし、子どもは発育途中であることなどから、成⻑や時間の経過に伴って、がん(腫瘍しゅよう)そのものや、薬物療法、放射線治療など治療の影響によって合併症が起こることがあります。これを「晩期合併症」といいます。晩期合併症は、⼩児や若年のがんで特に問題となる現象です。
(国立がん研究センターHPより)
秘書広報課