最近、噛めない食品が増えた、滑舌が悪くなった、むせる、食べこぼすなどの症状はありませんか?これらの症状がある場合、オーラルフレイル(口の機能の低下)の可能性があります。見過ごしていると噛めない→やわらかいものを食べる→噛む機能の低下という悪循環に陥り、食欲低下や低栄養、さらには寝たきりの状態につながってしまいます。やわらかく噛みやすいものが多い現代の食事では咀嚼回数が減り噛む力が衰え、オーラルフレイルを進行させる可能性があります。
オーラルフレイルを予防するためには
・よく噛んで食べましょう。
ごぼうやれんこんなど噛み応えのある食材を使用したり、食材を大きく切ってみましょう。
・口をしっかり動かしましょう。
会話をする、歌う、声を出して本を読むなど日常生活のなかで口を動かしましょう。
・定期的に歯科受診をしましょう。
オーラルフレイルはフレイル(加齢によって心身が疲れやすく弱った状態)の初期サインともいわれています。早めに気づき、適切な対応をすることで健康に近づくことができます。
ちなみに、よく噛むことは全身の健康を維持するために大切です。弥生時代の卑弥呼の食事は噛む回数が現代の6倍だったといわれており、そこから「ひみこのはがいーぜ」というよく噛むことの効果を表したキャッチフレーズがうまれました。
ひ…肥満予防
よく噛んでゆっくり食べると脳にある満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防げます。
み…味覚の発達
よく噛んで味わうことにより食べ物の味がよくわかります。
こ…言葉の発音がはっきり
よく噛むことにより口のまわりの筋肉を使うため、表情が豊かになります。
口をしっかり開けて話すときれいな発音ができます。
の…脳の発達
よく噛む運動は脳の働きを活発にします。子供の知育を助け、高齢者の認知症予防
に役立ちます。
は…歯の病気を防ぐ
よく噛むと唾液がたくさん出て、口の中をきれいにします。また唾液は虫歯や歯周病を防ぎます。
が…がんの予防
唾液中の酵素は発がん物質を中和し、がんを予防します。
いー…胃腸の働きを促進
よく噛むことで消化酵素がたくさんでて、食べ物の消化を助けます。
ぜ…全身の体力向上と全力投球
よく噛むことで全身の筋力を向上させ、歯をくいしばることで力がでます。
歯や口の健康を保ち、おいしい食事を食べていつまでも元気に過ごしましょう。
参考:倉敷市ホームページ 食育ポータル よく噛んで食べよう!
管理栄養士Y.M