日別アーカイブ: 2019年12月11日(水曜日)

下肢のしびれの鍼灸治験

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

下肢のしびれを訴える60歳代の女性が来院されました。症状は半年前から、当時はしびれと電気が走るような痛みで歩けなくなりました。整形外科で撮ったレントゲン、MRIなどには異常はなく、整 骨院で施術を受けて痛みは落ち着き歩けるようになりましたが、下肢のしびれは残りました。歩いていても座っていてもチクチク刺すようなしびれがあり、最近では寝ていてもしびれ出すので、ゆっくり休むこともできないという状態でした。

体質判断の情報として、腰臀部に筋緊張、腹部と下肢は冷えがあり、舌は大きく舌色は青く白苔があることから『寒湿停滞』の体質であると判断しました。
下肢のしびれは腰部からの神経症状だと考えますが、この患者さんの場合は腰臀部の筋緊張で神経症状が現れ、さらに冷えと水分の停滞により腰下肢の血行不良が起こり症状の悪化を招いていると考えました。

治療は、腰部の血行改善を目的に腰陽関(こしようかん)、腎兪、次髎、委中、飛陽、陽陵泉、絶骨(ぜっこつ)などのツボを使い、冷えの改善に陰交、関元、三陰交、水湿の改善に水分、天枢、復溜(ふくりゅう)、陰陵泉などのツボに鍼と温灸をしました。

症状の変化はゆっくりでしたが、治療を始めて数回で、夜が眠りやすくなったと教えてくれました。姿勢によって症状は現れますが以前よりもしびれの強さも軽減していき、5か月後には安定し、発症してからは諦めていた旅行にも行けるようになったと喜んでくれました。

 

鍼灸院 MK

病棟音楽療法のご紹介

カテゴリー: お知らせ, 秘書・広報課 | 投稿日: | 投稿者:

倉敷平成病院4階東病棟は回復期リハビリ病棟(46床)で、365日のリハビリを実施しています。ここでは、約12年前より毎週金曜日の午後、日本音楽療法学会認定音楽療法士が音楽療法を実施しています。開始当初はバイオリンとキーボード2名でしたが、3年前より田渕弥幸氏(キーボード)、1名が担当しています。
毎週金曜日14時30分~15時15分までの間が音楽療法です。キーボードとロジェクター、パソコンのセットを病棟のデイルームに持参され、最初の25分でリクエスト曲に対応されます。

お話をうかがった12月6日(金)のリクエスト曲は、SWEET19BLEUS(安室奈美恵)、さざんかの宿(大川栄策)、うらしまたろう(童謡)、ふるさと(唱歌)、瀬戸の花嫁(小柳ルミ子)、人生一路(美空ひばり)、北国の春(千昌夫)の7曲。

毎週水曜日に病棟に設置してあるリクエストボックスを回収し、準備されるとのこと。歌詞も壁に映し出されるので、歌いたい方は口ずさまれます。各人が思い思いにゆったりした時間を過ごしておられました。

「以前は演歌や季節の唱歌のリクエストが多かったのですが、最近は、入院患者さんの年齢層が若くなったのか、また入院患者さんのご家族の方もリクエストくださり、嵐とかゆず、朝ドラの主題歌なんかも演奏します」と田渕氏。
携帯等でいつでも音楽を聴ける時代なのに、わざわざリクエストして下さるということで、基本的にリクエストには全て応える姿勢でいます」とのこと。
リクエストタイムの後は、その週のテーマに合わせたセッションタイムで、この日は映画の日(12月1日)にちなんで、映画にまつわる曲が中心に演奏されていました。約20名程の患者さんやご家族がご自身の時間の許す限り参加されておられる様子でした。

最後にご参加の方々、お一人お一人にご挨拶されていく中で、「明日退院します。この時間がとても楽しかったです」と御礼をおっしゃられる患者さんがおられました。

「回復期リハビリ病棟ご入院の患者さんは、毎日リハビリで大変な思いをされておれます。少しでも心が和らぐような時間を提供できればという気持ちで続けています」とお話くださいました。

全仁会グループでは、通所リハビリやローズガーデン等介護系事業所などで継続的に音楽療法を実施しています。

(秘書広報課)