日別アーカイブ: 2021年1月26日(火曜日)

今年の抱負 ~コロナ禍で“学ぶ”ということ~

感染対策の観点から、セミナーや研修が自粛傾向にある中で、専門職としてのあり方に警鐘が鳴らされているのではないかと感じる。Web上での研修など、限定的な学びの場は、かろうじて確保されているのは事実だが、直接対人援助に関する体験的な学習は、性質上限界があり、2020年は、グループワークやロールプレイなど、これまでの修練では、十分な成果を得られにくいと体感した1年だった。特に我々MSW(メディカルソーシャルワーカー)のように、相談援助のスキルを成長させるべき職種にとってこの問題は深刻で、社会福祉士という国家資格にさらなる磨きをかけたいという、志ある若者にとって苦悩の時代が到来したかのように思えてならない。その時代時代に求められるニーズに合わせて、学びの方法は変革を求められる。感染対策を十分に考慮した上で、これまでと同等かそれ以上の成果を得られるような研修方法を生み出す努力をすることは、長くこの業種に携わった者の使命でもある。
全仁会のMSWは、日々変化する社会保障制度や、新しく生み出される援助技術の方法を学び続け、全ての患者が優しい医療を受けられるよう尽力することを第一目的としている。そのための研修方法を、院内でよく考え、わずかでも実行できる一年にしたい。コロナ禍でも目を見張るような専門職の成長。今の当院でなら、それが達成できると信じている。

地域連携医療センター 蒼いザリガニ