日別アーカイブ: 2021年1月16日(土曜日)

薬の効果には個人差があります

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

寒い日が続いていますが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日は薬の影響についてお話しようと思います。薬の効果には個人差があることはご存知だと思いますが、主に影響しているものは3つあります。

1つ目は薬物代謝の個人差です。お酒の強い人弱い人がいますが、これはお酒を分解する酵素の個人差によるもので、お酒が弱い人は活性が弱く、頭痛や吐き気などを引き起こすアセトアルデヒドが体内に蓄積しやすいためです。
薬も同じで薬物代謝の個人差によって薬が効かなくなったり、効きすぎてしまったりと副作用につながる場合があります。薬の代謝以外にも吸収、分布、排泄によって薬の効き方が変わってくることもあります。

2つ目は生活習慣による影響です。喫煙や飲酒などの生活習慣の違いによって、薬が通常の量では効きにくかったり、逆に少しの量でも効きすぎてしまったりと薬の効果に差が出てくることもあります。例えばぜんそくの薬であるテオフィリンを内服している人がたばこを吸うと薬の効きが悪くなります。また、お酒を飲んで睡眠薬を飲むと薬が効きすぎてしまいふらつきや朝まで眠気が残ってしまうことがあります。

3つ目は他の薬や食品による影響です。血液さらさらの薬ワーファリンが納豆・青汁・クロレラとの相性が悪いことは有名ですよね。その他にもグレープフルーツや健康食品のセイヨウオトギリソウ、市販の胃薬やカルシウム剤を一緒に飲むことで薬の吸収が悪くなってしまう組み合わせもあります。

同じ薬を処方されていても効果は人それぞれです。入院時に色々と質問させていただくのには、このような薬への影響がないかを確認するためでもあります。飲み合わせなど気になるようでしたらお気軽に薬剤師へご相談下さい!

薬剤部 A