日別アーカイブ: 2019年6月11日(火曜日)

大腿外側筋肉痛の鍼灸治験

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

長い間に大腿外側筋肉痛を患っている40代の女性患者さんが当院を訪れました。

この患者さんはもともとマラソンが趣味でよく走っていましたが、3年前のマラソン大会の後、膝の外側が痛み出し、腸脛靭帯炎と診断されました。しばらく様子を見ているうちに、日常生活に支障は出ないほどに回復しましたが、走ると、やはり膝の外側に痛み、太ももの外側に張り感が現れます。

来院時に、2か月後のマラソン大会を参加するために走る練習をしているから、症状が悪化し、立ち上がるときや膝の曲げ伸ばしをするときに痛みが強く感じるようになっています。

普段、冷え症があり、身体も割と硬くて、腹部と下肢に冷えを感じます。冷えの原因で、血液の循環が悪く、組織の栄養状況は良くないから、症状の回復が遅れた一因になっていると考えられます。

治療には、大腿の側面を通る足少陽胆経の風市(ふうし)、陽陵泉(ようりょうせん)など局所の循環を促し、冷えの改善に腹部の陰交穴に鍼と灸を行いました。また筋肉やスジの血流改善に曲泉(きょくせん)や三陰交、太衝(たいしょう)のツボを使って治療を行いました。

治療し始めてから、すぐ日常生活時の症状は改善されましたが、走る時にやはり痛みを感じます。しばらく治療を続けていくうちに、走った後は張り感が現れるけど休めば治るようになったので、患者さんも自信がついて予定していたマラソン大会に出場できました。大会の後に一時的に筋肉のこわばり症状が少し出ましたが、その3か月後に、また別のマラソン大会では完走できましたし、特に症状の悪化もありませんでした。

鍼灸院 MK