通所リハビリの生活介助への取り組み

カテゴリー: 通所リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

倉敷老健 通所リハビリテーションです。
生活に介助が必要な方に対する様々な取り組みについてご紹介します。

「重度化防止」
2フロアには介護度が重度の方も多く、個別性を重視した専門職によるチームアプローチと、ご家族とのコミュニケーションを心掛けています。また2フロアでは、専従の介護福祉士、看護師、リハビリスタッフなど様々な専門職が連携し、状態を評価し、具体的な目標と計画を立て、医学的な根拠や効果が認められた方法に基づく介護とリハビリに取り組んでいます。ご家族との連絡にはノートを用い、ご利用の方の通所でのご様子を適宜お伝えしたり、自宅での介護に関する相談に対応しています。

「お口の健康づくり」
① お口をきれいにする快刺激は誤嚥(ごえん)の予防につながる
心地よい刺激は生活にメリハリをつけ、誤嚥予防に必要な「ごっくん」と飲みこむ動きや、力強い咳で異物を吐き出すなどの反射を出やすくします。入れ歯の方や、歯のない方など様々なお口の状態の方に対し安全に配慮し、お口のケアを行っています。またご自分でうがいができない方には歯ブラシやスポンジブラシを使用するなどの対応をしています。

② 食べていない口が意外に汚い
「口から食事をしていないから、口の中は汚れていないだろう」と思いがちですが、決してそうではありません。食べていない口はつばが出にくくなります。つばには口の中をきれいにする作用がありますが、その作用が低下してしまいます。口から食事をしている時以上に、口の中は汚れやすいのです。また、汚れたつばや異物が気管に入ると重症な肺炎を起こしてしまうこともあります。
③ 嚥下(えんげ)体操で誤嚥(ごえん)を予防
嚥下(えんげ)とは舌や口の周り、首などの筋肉を使って食べ物や飲み物をのどの方へ送り込み、のどを通過した食べ物を更に食道へ送り込む運動のことです。「えんげ体操」とはこの動作に必要な筋肉の体操です。この体操は、食べる準備体操として、安全に、より美味しく食べるために行います。中にはご自分で体を動かすことが難しい方もおられます。その時、職員がご利用の方のお顔に触れてマッサージやお口のケアを行います。マッサージやケアの実施により、つばが出やすくなり、ごえんを予防することができます。

「全身状態の管理」
① ご利用の方の体調をていねいに観察
顔色や表情、活気があるか、血圧、体温、肌の色つや、発赤はないか、食欲、排泄の状況等を日々観察・記録しています。異変があった場合には、迅速に対応できるよう、常に状態を観察しています。

② 脱水予防への取り組み
高齢者は自分が脱水症状になっていることに気づかないまま日常生活を送っています。そこで通所ご利用中の飲水量と尿量を測定し、実際に、どれほどの水分を摂ることができているか把握し、尿量が少なくなっているご利用者には水分を追加摂取していただくなど、脱水予防に務めています。

③ 定期的な体重測定
体重と聞いて皆さんは「増えたら困るわ~。ダイエットしなきゃ。」と思われる方が大半だと思われますが、実は高齢者にとって体重の減少は命に関わる危険なサインとなります。
体重の減少の原因として、病気の進行や認知能力の低下、代謝機能の低下、摂食障害、お口の環境悪化、精神的ストレス等があげられます。日頃から体重の管理を行うことで体調の変化に気付くことができます。

「質の高い離床」
2フロアでは「離床」を行っています。離床とはベッド上や寝床で生活されていた方が、徐々にベッド(床)から離れて生活機能・範囲を拡大していくことをいいます。臥床(がしょう)が続くほど、心肺機能や消化機能・運動機能・精神状態等、心身共に機能低下が進んでしまうため、全身状態が落ちつけば、早期に離床を進める必要があります。
また、傷病・後遺症に加え、年齢や体型、臥床の影響により著しく動作能力が低下し、ベッドから離れるのが難しくなることがあります。そのような機能低下の状態からの回復を図るため、医師の指示のもと、介護福祉士・看護師・リハビリスタッフにより、寝起きや車いすへの移乗、排泄動作、食事、創作、体操といった離床の援助が行われます。ご利用の方への身体への負担は最小限に、かつご利用の方の能力を最大限に引き出すためにチームアプローチで取り組んでいます。

このように通所リハビリテーションでは生活に介助が必要な方が、穏やかに日々をお過ごしできるように様々な取り組みを行っています。ご利用の方々に快適にお過ごしいただくのはもちろん、ご家族に安心して任せていただけるようにとの思いで職務に励んでおります。
ご家族から「笑顔や発語がみられるようになった。」「わからないことが聞けて不安な気持ちが和らいだ。」などのお言葉を頂くと大変嬉しいです。より多くの方に、気軽に通所リハビリテーションをご利用いただけるよう、今後も地域の為・社会の為に日々の業務に取り組んでいきたいと思います。
よろしくお願いします。

倉敷老健 通所リハビリテーション
介護福祉士:C.S  リハビリ:M.H