認知症の症状は、記憶力の低下や判断力の低下などいろいろですが、そのひとつに「徘徊」と言われるものがあります。
そして、近年、認知症高齢者が徘徊する事によって行方不明になる事案が増えています。警視庁によると、認知症やその疑いがあり、家族が警察に捜索願を出した行方不明者の数は、昨年の統計で全国で1万9023人に達しており、2012年の統計開始以来11年連続で最多を更新しているそうです。
認知症高齢者が徘徊で行方不明になってしまった場合、ご本人の命を守るために速やかな対応が求められます。また、ご家族が普段からできる備えがありますので、ご紹介します。
①「今日はどんな服装しているか」を覚えておく。
②本人の上半身、全身が写った写真を撮っておく(1年以内の写真)。
③本人がよく行く場所、行きたがる場所、好きな場所を把握しておく。
④いつも持っている物(杖、かばん等)や服、靴のよく見える所に名前を書いておく。
倉敷市では認知症高齢者等が外出後に行方不明になった際に、できるだけ速やかに発見、身元確認ができるように、QRコード付き『倉敷市安心おかえりシール』の交付を行っています。
『安心おかえりシール』とは、ご家族等が事前に登録した情報をスマートフォン等で読み取ることが出来る二次元コードが印字されたシールです。認知症高齢者の衣類やカバンなどの持ち物に貼って使用します。
対象は、医師から認知症の診断を受け外出後に行方不明になるおそれがある方、認知症の疑いがあり過去に外出後に道に迷うなどして警察などに連絡、又は保護されたことのある方です。対象の方のご家族、介護者の方が、お住いの地区の支所の窓口にて申請できます。1人あたり安心おかえりシール50枚が無料で交付されます。
相談窓口は、倉敷市健康長寿課 地域包括ケア推進室です。介護保険サービスを利用している方は、担当のケアマネジャーに相談してみられても良いかと思います。
ケアプラン室 ケアマネジャー K