日別アーカイブ: 2021年9月25日(土曜日)

めまいの鍼灸治験例

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

めまいで当鍼灸院を来院された30歳代の女性がいます。
1か月前に天井が回るようなめまいが起こり、病院で受診してメニエール病と診断されました。回転性のめまいは数日で治まりましたが、フワフワしている感じがずっと残っているので、鍼灸院に来院されました。話を聞いていくと、普段体力が弱く疲れやすいうえに、めまいが現れる頃に精神的なストレスや睡眠不足が続いていたそうです。また今回のめまいが起こる前から腹部に力が入りにくい、食欲減退などの症状も現れていました。
体質状況では、舌は淡白で舌体は大きく歯痕があり、腹部、手足末端は冷えており、胃の辺りに振水音があります。

漢方医学の理論から、めまいによく見られる原因は、「水毒」、「気血不足」、「肝陽上亢」などが挙げられます。この患者さんの症状と観察状況から見ると、「脾陽虚弱、水湿停滞」という証に属し、めまいは「水毒」によるものだと考えました。
「水毒」とは体の中の水の代謝に異常が生じ、余分な水が体の中に停滞していることを言います。水液代謝には様々な臓器の複雑な生理過程が関わっていますが、主に肺臓・脾臓・腎臓の働きによって水の代謝を完成しますが、この患者さんの状況を見れば、主に脾の働きに問題が生じているから、治療には主に脾経と胃経のツボを使います。

配穴は、水の代謝の改善に「陰陵泉」、「三陰交」、「上廉」のツボを使い、脾胃の機能を整える「足三里」、「豊隆」、「中脘」、「内関」などのツボを取りました。さらに冷えに対して腹部に温灸を施しました。

症状が現れてからあまり日にちが経っていないおかげか、1回の治療で症状はほぼ緩和されました。ただこの患者さんの場合、平素から脾胃が弱く、水の代謝に問題が生じやすいので、天候や疲労によっては症状が安定しないこともあります。このような体質状況を改善するために、今でも時々来院して治療を受けられています。

鍼灸院 MK