日別アーカイブ: 2021年9月17日(金曜日)

紫外線と放射線

カテゴリー: 放射線部 | 投稿日: | 投稿者:

9月になり、少しずつ涼しくなり過ごしやすい日も増えてきました。
秋の紫外線は夏ほど強くはないですが、9月は初夏と同じくらいの紫外線量があるそうなので外で過ごす時間が長くなる秋も紫外線には注意が必要です。
紫外線は太陽から放出される目に見えない光で、電磁波の一種です。そして、レントゲン写真やCT検査などで使われるX線などの放射線も同じ電磁波です。
紫外線と放射線は同じ電磁波の仲間で、どちらも浴びると体に良くないというイメージがあると思います。この2つの違いや身体への影響についてお話したいと思います。

紫外線
紫外線は放射線よりも波長が長く、体内を通り抜けることができず、皮膚で止まります。皮膚で止まるので皮膚を傷つけ、これが日焼けやシミなどの原因になります。日焼け止めやUVカット効果のある衣服などで直接皮膚に当たらないよう、自分で対策することが必要です。

放射線
放射線は紫外線よりも波長が短く、体内を通り抜けることができます。体に放射線を受けることを被ばくといいます。放射線が体内を通り抜ける時に細胞を傷つけ、組織や臓器に悪影響を及ぼします。
病院の診断で使用するX線は体内を通り抜けるという性質を利用して体の中の写真を撮ります。医師が必要だと判断した場合に、最適な画像が得られる最小限の量のX線を必要な部分にのみ照射します。検査のための放射線量は、身体に影響が出ると言われている量よりはるかに少なく、不必要な被ばくをしないよう私たち放射線技師が日々気を付けて検査を行っています。

目に見えないものが体に悪影響があるというのは理解し難く、わからないからこそ不安を感じますが、正しい知識を持つことが大切だと思います。もし検査を受けていて何か不安なことがありましたら何でも聞いてください。

放射線部 M.T