日別アーカイブ: 2020年12月8日(火曜日)

第30回看護セミナー倉敷平成病院ホームページから動画配信のご案内

カテゴリー: お知らせ | 投稿日: | 投稿者:

このたび、上記日程にて『人生観・価値観に寄り添い最善を考える~「もやもや」を感じた事例における臨床倫理検討会からの学び~』をメインタイトルに第30回看護セミナーを動画配信にて開催いたします。
当院の看護セミナーは職員の自己研鑽だけでなく、地域の医療関係者の方との意見交換、交流の場として平成元年から毎年開催している会で、今年が30回目となります。毎年400名前後の方にご参加していただいておりますが、今回は新型コロナウイルスの流行を考慮し、動画で配信することとなりました。当院では4年前から臨床倫理の取り組みを進めております。

全3回に分けて、当院の臨床倫理の取り組みの実際と、倫理事例検討会に上がった切り口の違う8つの事例をご紹介いたします。事例に関しては、個人が特定できない形に内容を変更しておりますが、おそらく同じ医療福祉に携わる皆さまもご経験されたことがあるだろう内容となっています。動画配信ではありますが、この学びを皆さまと共有できればと考えています。
是非ご視聴いただき、ご意見をお寄せください

第30回倉敷平成病院看護セミナー事務局

栄養科通信vol.160 「別腹って本当にあるの?」

カテゴリー: 栄養科 | 投稿日: | 投稿者:

お腹いっぱいに食事をした後でも、美味しそうなデザートや好きなものを出されると、食べてしまったという経験はありませんか?「甘いものは別腹」といいますが、本当に「別腹」は存在するのでしょうか?

別腹とは、これ以上は食べられない満腹状態でも甘いものなら食べられることをいいます。
別腹の仕組みは詳しくは解明されていないようですが、大きく2つ知られています。

1つ目はオレキシンというホルモンによるものです。甘いものを目の前に出されると脳内の快楽物質が分泌され、もっと欲しいという欲求が生じます。すると、食欲を増進させる作用があるオレキシンが脳内で分泌され胃の運動が活発になり、胃の内容物が小腸に送り出されて新たに食べ物を受け入れるスペースがつくられるというわけです。

2つ目は味の変化によるものです。人は同じ味のものを食べ続けているとその味に飽きて、満腹感を早く感じるといわれています。味覚の基本となる味には「甘味、塩味、苦味、酸味、うま味」の5つがあるといわれていますが、一般的に料理を構成するのは、このうちの塩味、酸味、うま味の3つの味です。そのため、食事で満腹になったとしても甘味に対してはまだ飽きていないため、お腹がいっぱいでもデザートは食べられてしまうのです。
別腹=甘いもののイメージが強いですが、実は自分の大好物であれば甘いものでなくても脳が刺激され、別腹が出現してしまうようです。

満腹状態なのにさらに食べてしまうことが習慣になれば、カロリーオーバーになり生活習慣病につながるのはもちろん、満腹感を感じにくい体質になりかねません。
別腹対策のポイントは見ないことです。食事が終わったらすぐ片づけるようにしたり、食事で満腹感を得られたら自分にお腹いっぱいと言い聞かせるようにして、別腹の誘惑に負けないようにしましょう。

参考:山本隆:化学と生物Vol45,21-26.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/45/1/45_1_21/_pdf

管理栄養士 Y.M