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作業療法士が関わるモンテッソーリケア

カテゴリー: ピースガーデン倉敷 | 投稿日: | 投稿者:

朝夕めっきり冷えこんできておりますが、皆様体調はお変わりございませんでしょうか。気候の変化により、体調管理が難しい時期でもありますので、感染対策も含め、十分注意してお過ごしください。

さて、リハビリステーションピースでは、「モンテッソーリケア」と呼ばれる認知症ケアを取り入れています。モンテッソーリケアは“その人らしく”を大切にし、ご利用の方の“自立”と“自律”をサポートしています。
当施設では、様々な創作活動や脳活性課題が出来るよう物品を揃えています。
また、それらの活動をご利用の方自身が自主的にやりたいことを選択して取り組めるよう環境を整えています。自身で選択した活動だと、多くの方が長時間集中して取り組まれていたり、1人で行うだけでなく、他のご利用の方と会話をしながら活動を行う方もおられます。
繰り返しの積み重ねによって、楽しみやモチベーションに繋がり、デイサービスが生きがいだと話して下さる方々が増えてきている状況にあります。

平和記念公園に贈呈し、社会と繋がる目的で、千羽鶴を作成している場面

花火をテーマに昔のエピソードを回想する目的で、一緒にパズルを行っている場面

また、当施設では、常勤の理学療法士2名、作業療法士1名が、その日のお体の状態を確認し、全身のリラクゼーション・関節を動かす練習・バランス練習・歩行練習・身の回りの動作練習・集団体操等を行っています。

さらに、作業療法士は、ご利用の方々の健康と幸福を促進する為に、治療、指導、援助をさせて頂く立場にあります。ご利用の方が行うすべての営み(例えば、食事や排泄といった身の回りのこと、趣味、仕事、休息、睡眠等)が可能な限り安全に自力で行えるよう全力でサポートさせて頂いております。

モンテッソーリケアで導入した活動が行いづらいご利用の方がおられた場合、作業療法士として、その活動がなぜ出来ないのかを一緒に考えて、一生懸命、ご利用の方々にとって行いやすい環境を調整したり、馴染みのある活動を提供させて頂いています。また、デイサービス利用中の役割を持って頂いたり、その方の身体機能だけでなく、過去の生活で大切にされていたことも含めて、他職種と共にケアの充実を図っています。

ご利用の方々が、出来なかった活動が出来るようになったり、役割があることで自身の存在意義が明確になったりすることで、達成感・有能感・モチベーション向上に繋がり、デイサービスを継続してご利用いただくことにも繋がっています。利用することが日課で定着すれば、生活リズムが安定したり、社会的な繋がりも保ちながら有意義に過ごせたりすることにも繋がります。

これからもたくさんの方々が健康で幸せで、心豊かに過ごせるよう作業療法士として人と環境に関わる広い分野からその人をサポートしていきます。

リハビリステーションピース
作業療法士 T

第36回神経セミナー開催報告

カテゴリー: 秘書・広報課, 勉強会 | 投稿日: | 投稿者:

10月21日(土)第36回神経セミナーが開催され、職員100名が参加しました。

岡山大学脳神経内科 教授 石浦浩之先生を講師にお迎えし、「神経疾患の最新治療 片頭痛から難病、アルツハイマー病まで」をご講演いただきました。

講演では、脳神経内科で診る多様な疾患について分かりやすくお話しくださいました。まず、アルツハイマー病やレビー小体型を始めとする認知症の臨床的な特徴・病理学的変化、そして9月に承認されたばかりのアルツハイマー病の抗体療法を含めた治療法についてお話しくださいました。
次に、多発性硬化症、重症筋無力症などの神経免疫疾患の抗体療法など、難病とされている疾患でも治療法に様々な選択肢があることをご教示下さいました。最後に、先生ご自身が脳神経内科を専門にされるきっかけとなった遺伝性疾患について具体例をご提示され、分かりやすくご説明くださいました。講演を通し、医療に携わる者として先生の医学に対する熱意に刺激を受けました。

 

セミナーの様子は、後日当院YouTubeにて動画配信いたします。
動画がアップされましたら改めてご案内いたします。
ぜひご視聴ください。

秘書・広報部

超音波装置の更新

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

最近、当院、臨床検査部の超音波装置の更新がありました。
前の装置からの久々の更新で、最近の装置は画質がとてもよくなっていて、プローブを握るのが楽しみになるくらいです。
画質の他に変わった点と言えば、今まで肝硬度・肝線維化と言った肝の硬さを見る機能は備わっていませんでしたが、新しい装置から搭載されており、肝硬変の患者さんなどの評価に役立っています。
肝硬変はB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アルコール、自己免疫性などの原因により肝の線維化が進む病気で、肝癌のリスクが高まります。
今までの装置ですと、撮った画像を医師や臨床検査技師が主観的に評価していました。しかし、肝硬度測定を行うことでより肝の線維化の状態を数値化して客観的な評価が可能となります。
正常な肝で肝硬度測定したものがこれです。患者さんには軽い息止めをしていただきます。

数値にばらつきが出やすいので、数回繰り返して撮り、平均した値を報告するようにしています。
ただし先ほども言いましたが、ばらつきが出やすく、テクニックが必要な検査となり、私たちも日々努力して正確な検査データを提供していきたいと思っております。

臨床検査部 検査技師 NY

第58回のぞみの会だよりー8-

カテゴリー: のぞみの会 | 投稿日: | 投稿者:

秋も深まり、朝夕が冷え込んでまいりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
体調をくずされませんようお気をつけ下さい。

さて、のぞみの会当日まであと13日となりました。
全仁会の職員が一丸となって取り組み、準備もいよいよ大詰めとなってきました。

現在院内ではのぞみの会に向けて、病院・施設の各部署が作成した35枚のポスターを掲示しております。
中には理事長賞、院長賞、実行委員長賞、アイデア賞といった受賞作品もありますので、ぜひ探してみて下さい!
そして、のぞみの会当日には35枚のポスターを一堂に集め、ポスター展示を行います。
どの作品も創意工夫がこらされており、とても見応えがあります。
お気に入りの作品を探してみたり、じっくり見比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
のぞみの会当日は受付近くに展示しておりますので、ぜひ見にいらして下さい。
皆様のご参加を心からお待ちしております。

 

第58回のぞみの会実行委員会 地域医療連携センター MSW K

『生活動作の改善や活動獲得に向けたリハビリテーションプログラム』のご紹介

10月に入りスポーツの秋や食欲の秋といったたくさんの秋がありますが、皆さま、どんな秋をお過ごしでしょうか?

今回は、倉敷老健 通所リハビリテーションにある『生活動作の改善や活動獲得に向けたリハビリテーションプログラム』についてご紹介させていただきます。
ここでは、毎日80名程度の方が利用されています。
病気や怪我などにより、日常的にサポートが必要な方や、運動不足を感じている方などにご利用いただいています。
職員は、理学療法士3名、作業療法士2名、言語聴覚士2名、介護福祉士を含む介護職8名、看護師2名が担当しています。

ここからは、生活動作の改善や活動獲得に向けたリハビリテーションプログラムの特徴をご紹介します。

○広いスペースを生かした2つのユニット別リハビリテーションの提供

ご利用の方の状態や目標に合わせたリハビリテーションの提供できるよう2つのユニットに分かれプログラムを提供しています。
立位での体操や、椅子に座ったままで参加できる体操などが特徴です。その他にも自主トレーニングができる環境にも参加いただくことができます。

ユニット①体操
体力の低下、歩きに不安など感じる方に最適です。

ユニット②写真
車椅子の方や、麻痺、身体に痛みがある方でも安全に行うことができます。

○コグニサイズ(認知症予防運動プログラム)

コグニサイズとは、国立長寿医療センターが開発した運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称です。どんな運動や認知課題でもよいとされていますが、次の2点が考慮されている内容が必要です。
①運動は全身を使った中強度のもの(軽く息がはずむ・脈拍数が上昇する程度)
②運動と同時に実施する認知課題によって、運動の方法や認知課題自体をたまに間違えてしまう程度の負荷がかかっているもの(難易度の高い認知課題)
以上2点に気を付けながら、「できそうだけど、ちょっと難しい!」
と感じられる課題を提供しています。
ご利用の方の反応は、最初の動作は簡単なのでほとんどの方が出来ますが、動作が増え複雑になってくると「ありゃ?!まちごぉ~たぁ!!」「もう!できんわぁ~(笑)」と楽しみながら取り組んでいただけています。

活動例は、
胸の前はパー、前に出す手はチョキでテンポに合わせて入れ替えます。
いつもはグーとパーで行なっていますが、出す手が違うだけでご利用の方はあたふた、自然と笑顔がうまれます。

あんたがたどこさの歌を歌いながら足踏み、「さ」の所で頭の上で手拍子。
歌って、足踏み、手拍子まで増えると大変ですが、楽しい空気が流れています。

○トレ-ニングスペース

他にも、まだまだいろんな自主トレマシーンがあります。
お好きな自主トレを取り組むことができますが、リハビリ職員による個別のメニューを組むことも可能です。お気軽にご相談ください。

今回紹介したコグニサイズの他にも目的にあわせた体操メニューや、集団体操から自主トレ器具まで、おひとりおひとりに合わせてトレーニングが出来る環境があります。
ご利用の方が今自分でできていることを継続して行える、できることが増えることを目標に、スタッフ全員でサポートさせていただいています。
ぜひ、お気軽にご連絡ください。見学・体験等お待ちしています。

                    倉敷老健 通所リハビリテーション 介護士М.K

アルツハイマー病の新しい治療

最近,新聞,テレビ,インターネットなどのニュースで,「アルツハイマー病の新しい治療」の話題をご覧になった方も多いと思いますので,少し解説したいと思います.
まず,認知症の原因にはたくさんの疾患がありますが,アルツハイマー病はその代表的な疾患です.その定義としては,アミロイドベータ蛋白(Aβ)が脳内に蓄積していることが必須条件になります.そのため「アルツハイマー病の新しい治療」を受けるためには,Aβが脳内に蓄積していることを医学的に証明しなければなりません.
Aβの蓄積を証明する方法は,これまで研究室や薬剤の臨床治験(薬剤の効果の有無を調べるための試験)でしか用いられてきませんでした.代表的な方法には,アミロイドPET(Positron Emission Tomography: 陽電子放出断層撮影)や髄液中Aβ測定があります.アミロイドPETにより,Aβ沈着の程度や広がりが画像化できます.髄液中Aβを測定すれば,Aβが蓄積しているかや,別の異常蓄積蛋白であるタウ蛋白の測定も可能です.今まではそうではなかったのですが,もう少ししたら保険適応にはなると思います.ただ,アミロイドPETがある病院は地域にはごく少数しかありません.髄液検査も,血液検査のように簡単にできる検査ではありません(脳神経内科や脳神経外科等の専門医が行う必要がある).
「アルツハイマー病の新しい治療」は,希望の星ではありますが,まだまだどなたでも気軽に受けていただける治療ではないようです.

その他の課題を挙げておきます.
・頭部MRIで,脳出血の傷跡があると使用できないことが多い.
・認知機能検査や生活機能評価で,軽度認知障害(MCI)から初期認知症の方が投与対象となる.
さらに進行してしまった場合は,投与対象にならない(効果がないことが予想されるため).
・点滴静注をするために2週間ごとに通院が必要.
・進行抑制を目的とした薬剤であるため,目に見えて「良くなる」効果は少ない可能性がある.
・薬価が高価であることが予想されている.
・一過性であることが多いものの,副反応として脳の浮腫や炎症が生じることがある.
・副反応の有無を調べるため,投与を開始してから半年〜1年は,約3ヶ月毎に頭部MRIを撮影する
必要がある(今後変わり得る).
・副反応が起きやすい体質に関わる遺伝子がわかっているが,日本では保険診療で調べることがで
きない.

など、課題ばかり挙げましたが,画期的な治療ではあるので,詳しいことは医師にお尋ねください.

認知症疾患医療センター センター長 涌谷

第58回のぞみの会だよりー7-

カテゴリー: のぞみの会 | 投稿日: | 投稿者:

10月に入り秋空が気持ちよく澄み渡る好季節となりました。
日に日に秋が深まってきておりますがいかがお過ごしでしょうか。
さて、のぞみの会の5年振り会場開催まで1ヶ月を切りました。
11/5(日)開催予定として現場としても開催日が近づくにつれて期待や不安な面持ちの中、
皆様に楽しんで頂く想いで最終準備に取り掛かっております。
皆様のご参加を是非お待ちしております。

第58回のぞみの会実行委員会 医事課 I

第35回消火技術訓練大会 参加報告

カテゴリー: お知らせ | 投稿日: | 投稿者:

10月6日、倉敷スポーツ公園にて第35回消防技術訓練大会が開催されました。

消防技術訓練大会は万が一の火災発生時に迅速で的確な初期消火活動が出来るよう、消火器の基本的な取り扱いと操作技術を競うものです。近年はコロナの影響・拡大で大会が中止となってしまった為、4年ぶりの大会となりました。

我々全仁会からは、男子1チーム、女子1チームが参加しました。

9月より練習がスタートしました。ご指導してくださった消防署の方の話によると、今年は例年と違い、水消火器を使う事と火の代わりに水の入ったペットボトルを使用する事、今年は規律や気迫、目線等を省き、例年よりも消火器の取り扱いや消火技術に力を入れるとのことで、練習では消火器の取り扱いと消火技術を細かく丁寧に指導して頂きました。

しかし、実際行ってみると消火器の持ち方や水を出す加減によりペットボトルを倒すことが難しく、一つずつ動きを修正していきました。また、2人1組のペアで動くタイミングや走る速度、歩幅などを合わせるのがとても大変でしたが、一つ一つの動きが出来るようになった喜びも大きかったです。

大会当日は秋の晴天に見守られ無事に演技を終了することが出来ました。女子チームは残念ながら努力賞という結果に終わりましたが、男子チームは見事に17チーム中3位に入賞することが出来ました。

今回の練習、消化技術訓練大会を通して、消防署員の方々に習った知識・対処法を忘れずに、職場に限らず、有事の際には冷静にかつ迅速に対応できるよう取り組んでいきたいです。

この大会の様子は倉敷ケーブルテレビでも紹介されました。 https://tv.kct.jp/program/detail.php?id=34729

通所リハビリ 介護福祉士 Y