通所リハビリでの理学療法士の仕事

さわやかな秋晴れが続くようになってきました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。
今回は、倉敷在宅総合ケアセンターの2階にある通所リハビリで働く、理学療法士の仕事を紹介したいと思います。通所リハビリには、身の回りの事がゆっくりならできる方から意思疎通困難でベッド上の生活が主な方まで、幅広い身体機能の方に利用していただいています。それぞれに、「健康増進」「1人で外出したい」「1人でトイレに行けるようになりたい」など目標を持って来所されています。私たち理学療法士は、多職種と相談して目標を定め、実際の動作を確認しながら運動、動作、自宅環境のアドバイスなどを提供しています。

例えば、どうしても足が上がらず転倒するため1人でトイレに行けない方の場合、私たちは歩く動作を観察し、何が原因で歩けないのか探っていきます。その上で、ストレッチ、筋力強化練習、立ち座り練習、歩行練習、段差昇降練習などを提供しており、場合によっては身体機能を補うために装具を利用することもあります。装具を選択するに当たりどんな物を利用し、どんな設定にするかによって身体機能を大きく左右するため、私たちが特にこだわっている部分でもあります。さらに、もっと運動の機会を増やすため、施設内の移動を介護士と歩いて行くことや、リハビリ時間以外にも私たちが提案した運動を介護士と一緒にすることも勧めています。
ご家族から「姿勢が崩れて食事が食べられない」と相談を受ける場合にも私たちは関わっています。まずは、その方の身体機能を観察し座る練習などを進めていきます。しかし、乗車している車椅子と身体機能が合っていないこともあるため、足置きや肘起きの高さの調整、座布団の種類の変更、使用している車椅子の変更などにより座りやすい設定を提案しています。その結果、姿勢が崩れにくくなっただけではなく、全身のこわばりが減ることで口が開きやすくなったこともありました。

このように、利用者様と関わることで、「最近は家で転ばなくなった」や「家でも楽に食べさせることができるようになった」など、お声をいただくこともあり、私たちのやりがいに繋がっています。
次回は、通所リハビリテーションでリハビリスタッフ(作業療法士)がどのような関わりをしているのかをご紹介したいと思います。興味がある方はぜひ見学・体験をお待ちしております。

通所リハビリテーション 理学療法士A

 

 

 

第53回のぞみの会だより-15-

カテゴリー: のぞみの会 | 投稿日: | 投稿者:

気持ちの良い秋風が吹き渡る頃となりました。
のぞみの会まであと18日です。
先週はシールラリーの景品を詰める作業を行いました。
健康法紹介、ギャラリーのぞみ、医療・介護・鍼灸相談、美容ケアなど、趣向を凝らした各ブースを回って楽しんで頂きシールを集め、景品をお持ち帰りいただければと思います。
毎年お越し頂いてる方にはもちろん、お初めての方にも
楽しんでいただけるよう準備を進めております。
皆様のお越しをお待ちしております。。

★第53回のぞみの会 平成30年10月28日(日) 9時30分~14時『地域へ、そして未来へ ~これからも共に生きる全仁会~』★
★ポスターはヘルプステーションが作成したものです

第53回のぞみの会実行委員 医事課 S

栄養科通信vol. 134「防災豆知識」

カテゴリー: 栄養科 | 投稿日: | 投稿者:

みなさんは“防災の三助” 自助・共助・公助ってご存知ですか?
水害や地震、大型台風など災害が多い今、もう一度防災について考えてみましょう。

<自助 (じじょ)>
防災の基本は、「自助」です。自分の命は自分で守る、自分のことは自分で助ける・なんとかする、ということです。そのためには、緊急避難グッズや非常食を準備したり、家具の転倒防止対策をしたり、住宅の耐震補強といろいろなことができます。まずは自分を守ることにより、家族や友人・隣人を助けにいくことができる、「共助」のベースになるからです。「救助される人」でなく、「救助する人」になることが自助の取り組みの大事なポイントです。
非常食としておすすめなのは、缶詰、チーズやソーセージなどの加工品、レトルト食品、お菓子、野菜ジュースなどすぐに食べられるものです。基本的には1週間分、最低でも3日分の備えが望ましいとされています。また、食品だけでなく、水などの飲料も忘れず準備しておきましょう。

<共助 (きょうじょ)>
防災の基本は「自助」ですが、自分で出来ることには限界があります。また、子供、女性、年配の方、障害を抱えた方など災害に強い人ばかりではありません。「共助」とは、自分や小さな共助である家族だけでなく、自治会などの小さな地域コミュニティ単位で、防災としての助け合い体制を構築する、また災害発生時に実際に助け合うことです。大災害発生時には、災害規模が大きく、すぐには救助隊による救助はあまり期待できません。むしろ家族や友人・隣人で助け合うことが重要です。住んでいる自治会で行われる防災活動、防災訓練には、積極的に参加し、地域の防災を盛り上げていきましょう。

<公助 (こうじょ)>
国民の生命・財産の安全を図ることは、国や地方公共団体の役割。災害発生時には、役場、自衛隊、消防署、警察署などによる救助活動、避難所開設、救援物資の支給、仮設住宅の建設などが行われます。被害を減らすこと、減災の為に、国や地方公共団体は、避難所の指定、公園などの一時避難場所の整備、建物の耐震化工事に対する助成金の支給、災害情報の周知・徹底、などの取り組みを行っています。これらの事前・事後の公的な対応を「公助」といいます。公助は、国や地方公共団体がやることですが、地域事情に応じたきめ細かい施策を実施する事が重要です。

「自分の身は自分で守る」(自助)、「自分たちの地域は自分たちで守る」(共助)、「これに足りない部分を行政機関が補う」(公助)という考えを持ち、日頃から災害に備えることが大切ですね。

 

第8回中四国臨床工学会参加報告

9月29日(土)に徳島市のアスティ徳島にて「第8回中四国臨床工学会」が開催されました。当院からは臨床工学技士2名が参加し、2演題発表を行いました。
1つ目の演題は「臨床工学技士初入職から2年経過するにあたり-臨床工学課と倉敷ニューロモデュレーションセンター立上げを経験して-」です。当院の臨床工学技士は2016年9月に初入職しました。それまでは不在であったので、臨床工学課の体制作りや医療機器安全管理責任者としての活動報告を行ないました。さらに倉敷ニューロモデュレーションセンターでの業務内容や手術実績、学会発表等の院外活動、今後の目標について発表を行ないました。
もう1つの演題は「重症下肢虚血に対し脊髄刺激療法を施行した一例」です。四肢の動脈の閉塞または狭窄による血流障害による動脈疾患が重症化した病態を重症下肢虚血といいます。安静時疼痛を伴い、組織の壊死をひどくなれば下肢切断を余儀なくされます。当院で脊髄刺激療法を行い、疼痛緩和と血流改善にて良好な結果を得ることができました。この治療について症例提示、脊髄刺激療法施行手順、検査結果について発表を行ないました。この治療についてはまだ知られていないため、興味を持った方もいました。
当日は台風24号の影響があり、30日(日)は中止となってしまいました。1日間のみ開催となりましたが、臨床工学技士の仕事は多岐に亘っており、幅広い発表を聞くことが出来ました。
当院の臨床工学課はまだ2年とまだ若い部署です。これからも学会発表を通じて、当院の臨床工学技士と倉敷ニューロモデュレーションセンターを知っていただける活動をしていきたいです。

臨床工学課 T

第67回院内コンサートご案内

カテゴリー: 院内コンサート | 投稿日: | 投稿者:

あっという間に10月で秋の訪れを感じる頃となりました。

第67回院内コンサートをご案内いたします。

今回は折井ユミコさん(オカリナ)と原巧一さん(コントラバス)、渡谷元子さん(箏)の3名での演奏です。

 

どんな曲目が演奏されるのかとても楽しみです。
入場は無料です。是非ご来場ください。

 

秘書広報課

脊髄刺激療法(SCS)における臨床工学技士の関わり

倉敷ニューロモデュレーションセンターが平成29年4月に開設し、今年で2年目になります。

神経障害性疼痛(脊椎術後疼痛、帯状疱疹後神経痛、脊柱官狭窄症)や末梢血流障害(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)における慢性疼痛に対して脊髄刺激療法(SCS)を行っています。センターでの臨床工学技士の仕事や役割について紹介します。臨床工学技士?どのような仕事をしているのか?資格名を知っている方も少ないと思いますが、臨床工学技士は病院における医療機器の操作や保守点検を医師の指示の下で行っています。SCSにおいて、手術前に疼痛部位や症状について患者さん病態を把握し、手術中は医師の指示の下、SCS専用の機器を操作している。手術後は病室にうかがい刺激調整を行っていますが、入院期間中にも継続して刺激調整を行うことで痛みを少しでも緩和できるように努めています。その他、患者さん用にお渡しする機器もあるため操作方法を説明しています。

「機器操作が苦手で不安です」と患者さんからお聞きする事がありますが、簡易マニュアルを作成し手順を追って丁寧に説明を行うことで、不安を解消し操作に慣れていただいています。退院後については外来で刺激調整を行っているほか、刺激が正常に行えているか機器に異常がないかチェックをしています。
倉敷ニューロモデュレーションセンターでは、臨床工学技士以外に沢山の専門職(看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、臨床心理士、医療秘書)の方が協力しDBS・SCSの治療に携わっています。今後も日々努力し、患者さんのために貢献できるような活動をしていきたいと思います。

倉敷ニューロモデュレーションセンター ME T

おすすめ!足部の運動紹介します!

カテゴリー: 予防リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

秋の気配がいよいよ濃くなってまいりました。朝晩の冷え込みもあり、寒暖差で体調を崩されないようお気を付けください。
予防リハビリでは日々多くの利用者様が通所され、転倒予防や認知症予防に取り組まれています。ここ最近は利用率が90%以上という日も多くみられており、休みなく通所してくださる方が増えています。その要因の一つには気候が考えられます。酷暑であった夏が終わり、日中は過ごしやすくなったことで外出や運動に前向きになられている方も多いように思います。こんな気候がずっと続いてくれれば良いのですが、徐々に冷え込みが強まり、冬がやってきます。冬になるとよく利用者様から聞かれるのが「足が冷えて困る」との訴えです。そこで今日はリハビリ場面で日頃から行って頂いている、足の指の運動を紹介します。

やり方はいたって簡単!
足の指で「グー、パー、グー、パー」を繰り返し実施します。写真のように、足の指をゆっくり、大きく動かしていきましょう。そうすることで足の小さな筋肉も活動し、血流が増していきます。20回を1セットで実施してみましょう。

足が冷えたと感じた時はもちろん、起きてすぐに布団の中で実施してみるのもオススメです。
足は暖かくしておくことが健康に良いとされる「頭寒足熱」という四字熟語もあるように、足の運動を取り入れながら健康を維持していきましょう!

理学療法士 S

◎ お問合せ◎
社会医療法人 全仁会 倉敷平成病院通所リハビリテーション(予防リハビリ)
TEL:070-6690-2763(相談担当:大段・大島)

季節の変わり目に要注意!

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

残暑が過ぎ、だんだんと秋の気配を感じるようになってきました。
みなさんは「秋バテ」を知っていますか?
夏に溜め込んだ疲れによって夏バテのようなだるさや疲れ、食欲が出ない・・・などの症状が秋になっても続いていることを言うそうです。

秋バテの主な原因は以下の3つです。
① 夏の暑さ、紫外線
② 冷房による冷え
③ 気温の寒暖差
紫外線による疲労の蓄積、冷房によって血の巡りが悪化、秋口の朝晩の気温差に対応しようと自律神経はフル稼働します。

ところで、よく耳にする“自律神経”とは、どのようなものか知っていますか?
自律神経とは、循環器、消化器など体の活動を調整するために24時間働き続けている神経のことです。活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経があります。その2つのバランスが崩れることを“自律神経の乱れ”と言います。

秋バテを予防するために、まずはしっかり休息をとり生活リズムを整えること、食事や入浴を通して体を温めることが大切です。

夏の終わりから秋にかけては、台風やゲリラ豪雨など急激な気圧の変動により、頭痛やめまいなども起こりやすくなるそうです。
食事や睡眠など体調をしっかり整えて、平成30年10月28日(日)に開催される「第53回のぞみの会」に是非ご参加ください!!検査部では4種類の検査体験(聴力検査、inbody、CAVI、ピロリ検査)を企画しています。検査体験ブースにて待ちしております!

参考「ウェルラボ 秋バテの症状&原因」

臨床検査部 MU

『認知症を理解する』~認知症サポーター養成講座~

カテゴリー: 地域包括支援センター | 投稿日: | 投稿者:

先日在宅総合ケアセンターの4階にて認知症サポーター養成講座が地域の方向けに開催されました。
台風の影響が心配される中でしたが、60名(9歳~70歳代)の方々の参加がありました。
私はこの日、地域の方々に混ざって小学4年生の娘と受講しました。
講座の前半は認知症を理解するためのDVD教材を見て、後半は涌谷先生からの話題提供でした。
~認知機能とは、経験値や五感等総合的に感じとるとても優れた機能である~
~認知症とはその機能の不自由さがいろいろなパターンで組み合わさり生活に支障が生じた状態で
とてもまどろっこしい~
歌あり、笑いありでとても分かりやすく楽しくレクチャーして下さいました。

町で不安そうにしている人がいたら…
①さりげなく見守る
②前からゆっくり話しかける
近所で職場でどんなお手伝いが出来るか考えてみる。

↑娘のノートにもまとめていました。
認知症の方にやさしく接すること=困っている人を助けようとする意識を持つ事が出来たかと思います。子どもから大人までいろんな年代のサポーターが増えていき、安心して暮らせる町になるといいですね。
皆さんも機会があれば是非、認知症サポーター養成講座を受講してみませんか?
関心のある方は、高齢者支援センターまでご連絡ください。

 

※画像は、こども用の認知症についての副読本と子ども用のオレンジリング(袋入り)と大人用のオレンジリングです。

老松中洲高齢者支援センター 086-427-1191             m・m

第2回オレンジメモリーウォークin倉敷 参加報告

カテゴリー: 認知症疾患医療センター | 投稿日: | 投稿者:


9月20日、世界アルツハイマーデー(9月21日)の前夜祭で、第2回オレンジメモリーウォークin倉敷が開催されました。オレンジ色のものを身にまとい、「認知症 つながる 心が笑顔呼ぶ」、「寄り添って 共に歩もう 認知症」、「認知症になっても、安心して暮らせる倉敷市をつくろう」の合言葉を唱え、地域の方と交流を持ちながら、全仁会グループ高尾理事長、認知症疾患センター長涌谷医師をはじめ、全仁会スタッフも参加して、大原美術館から倉敷アイビースクエアまでを歩きました。

今回は、雨天でしたが、約130名が参加されたとのことでした。アイビースクエアで開催された集会では、若年性認知症の夫をもつ奥様がスピーチされ、医療機関や支援体制の更なる構築が必要である事を考えさせられました。‟認知機能が低下しても豊かに暮らせる社会”を目指し、今後も当院認知症疾患医療センターでは、一つ一つの課題に向き合い、積極的な活動を続けていこうと思います。

 

 

 

 

 

 

国際アルツハイマー病協会(ADI)が制定した、世界アルツハイマーデーにより、世界各国で認知症についての理解が得られ、認知症は暮らしの要素の一部として、認知症とともにかけがいのない暮らしが作られていく事を強く望みます。

倉敷平成病院 認知症疾患医療センター 医療秘書 U