栄養科通信 vol.132「経口補水液とスポーツ飲料の違い」

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歴代最高気温を更新し、連日猛暑日が続いている中、熱中症や脱水状態の改善に有効とされている経口補水液。厚生労働省が発表した「熱中症予防のためのリーフレット」でも水分補給の1つとして推奨されるほど、今注目されています。最近様々な場面でよく聞くので知っている方も多いとは思いますが、今一度、経口補水液について勉強しておきましょう!
経口補水液は、点滴のように器具や技術を用いることなく手軽に口から水分や電解質を補給できるため、「飲む点滴」とも言われています。熱中症や脱水予防でよく用いられる飲み物としては、スポーツ飲料もありますが、経口補水液とスポーツ飲料はどう違うのでしょうか。

◎経口補水液
水に塩分と糖分を一定の割合で配合した飲料。
吸収率が高いうえに吸収速度が速い。
脱水状態になったときに塩分と水分を補給する。
スポーツドリンクに比べ糖分が少なく、塩分が多い。

◎スポーツ飲料
水分、ミネラル、糖分、電解質をバランスよく配合した飲料。
浸透圧を下げ、胃腸への負担を軽減しながら吸収速度を上げる。
運動や重労働など、たくさん汗をかいたときに、脱水予防として用いる。
経口補水液に比べ塩分が少なく、糖分が多い。

2つの大きな違いは塩分と糖分の量です。大塚製薬の「OS-1」という経口補水液には500ml当たり約1.5gの塩分が含まれていますが、ポカリスエットは0.6gと半分以下なのです。普段スポーツする時に給水目的で経口補水液を飲んでしまうと塩分の摂りすぎで高血圧などの原因になりかねません。つまり、塩分が多く含まれている経口補水液は、汗を大量にかき、脱水症状になっているときに飲むと良いでしょう。(塩分の他にカリウムも多く含むため、塩分やカリウムに制限がある方は必ず医師に相談してください。)そして、スポーツ飲料は、脱水症状ではない、日常での発汗やスポーツ時の水分補給など、脱水を予防する目的の時に飲むのが最適といえます。また、この経口補水液は簡単にお家でも作ることができます。 

手作りの経口補水液は作ったその日に使い切らないといけないので、応急的な感じと捉えて、薬局などに売っている市販品を常備しておくのもいいかもしれません。また、この経口補水液、どれも味はおいしいとは言えないようですが、脱水状態にある方が飲むとおいしいと感じるそうです。つまり、おいしいと感じたら危険なサインかもしれません。普段の生活では水やお茶、スポーツ時にはスポーツドリンク、脱水時には経口補水液と、シーンに合わせて上手に飲み分けて、まだまだ暑い夏を乗り切りましょう!

栄養科 E・H