令和7年5月25日(日)、JR倉敷駅発の貸切列車「ひまわり号」が、尾道への日帰り旅行として運行されました。ひまわり号は、外出の機会が少ない障がいのある方々とそのご家族に、旅の楽しみを届けたいという思いから始まったもので、今年で第38回を迎える歴史ある福祉行事です。
当日は、抽選で選ばれた障がい者の方52名とご家族、ボランティアら計177名が参加し、晴天のもと笑顔あふれる一日となりました。救護班として、倉敷平成病院から医師1名(脳神経内科 涌谷陽介医師)と看護師2名が同行しました。個人としてのボランティア参加の職員は複数名います。
私たちの担当されたグループでは幸いにも体調を崩される方はおらず、特別な医療処置を行う場面はありませんでしたが、安心して旅を楽しんでいただけるよう、終始見守りを行いました。
列車内では、レクリエーションとしてじゃんけん大会や歌の時間もあり、ボランティアも参加者も一緒に大いに盛り上がりました。尾道の坂道では、高校生ボランティアが車椅子を引いてお手伝いする姿も見られ、「若い方の助けがあるからこそ、こうして来られるのよ」とご家族から感謝の声も聞かれました。
参加して感じたのは、ボランティアの年齢層の幅広さと、それぞれの温かい支援がこの活動を支えているということ。そして、参加者全員が自然と笑顔になれるような、誰一人うつむくことのない素敵な時間を共有できたことの感動です。
今回、医療班としての参加を通じて、地域とのつながり、そして支え合うことの大切さを改めて実感しました。私たちも、医療機関としての役割を超えて、地域の笑顔を支える存在でありたいと願っています。
倉敷平成病院 看護師 N・K