CT装置バージョンアップ

カテゴリー: 放射線部 | 投稿日: | 投稿者:

%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0去る7月25日にCT装置がバージョンアップしました。このCT(Aquilion PRIME)に更新してから2年がたちその間バージョンアップが2回用意されていて今回ようやく適用することが出来ました。
すごいソフトが追加されると聞いてウズウズして待っていました。
その名は “SEMAR:Single Energy Metal Artifact Reduction” 「シーマー」と呼びます。
最近は、異なる2つの管電圧で撮影したもので解析をするものがありますが、これは1つの管電圧で撮影したデータを利用して金属から出るノイズを低減してくれるソフトです。
用途としては、大腿骨頚部骨折時の手術選択として人工骨頭置換術という手術で、この人工骨周辺のノイズ低減に使えます。
この人工骨にはチタン、ステンレス、コバルトクロム合金などの金属が使用されていて、とても頑丈です。
そもそもCTと言うのはX線を人体に照射し、通過したエックス線量の差をデータとして集め、コンピューターで処理し画像化する物なのですが、そのX線は金属を透過しづらい性質があります。
そのため体内に金属があるとその周辺ではノイズが多く発生します。
特に大腿骨に使用される人工骨頭は多くの金属を含み骨盤領域にとっては辛いものでした。
しかし!このSEMARを使えばそのノイズを低減することが出来るのです!!
長年CTを使用していますが、この様な画期的なソフトが登場するとは夢にも思いませんでした。
Made For life 東芝メディカルシステムズさん、この場を借りてお礼を申し上げます。
実際の画像をこの場ではお見せできませんが、インターネットで”東芝 SEMAR”で検索して頂けたらその技術のすごさが分かると思います。
また、来月11月6日(日)に当院職員と一般の方とのふれあいの場、“のぞみの会”が開催されます。
そのふれあい広場のコーナーで放射線部は、新3T MRI装置の説明と併せてこのCTバージョンアップの内容についても行いますのでどうぞお越し下さい。

放射線部 トンカツ