日別アーカイブ: 2025年6月6日(金曜日)

百日咳にご注意を!

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

爽やかで過ごしやすい季節になってきました。日によっては暑さを感じるほどですが、いかがお過ごしですか。

最近、百日咳の患者数が急増しているというニュースをよく耳にします。インフルエンザのように毎年流行している感染症とは違い、どういうものかよく知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
百日咳は、百日咳菌という細菌によって起こる呼吸器感染症です。その名の通り、咳が治まるまで約100日(2~3ヶ月程度)続くことから来ていると言われています。
感染すると5~10日の潜伏期を経て、まず軽い風邪のような症状が出現し、1~2週間程度続いた後、突発的な咳発作が起こるようになります。激しい咳き込みが立て続けに発生し、咳の最後に「ひゅーっ」という呼吸音を伴うのが特徴です。
主な感染経路は、咳やくしゃみなどにより放出された飛沫を吸いこむことや直接接触することで、感染力が強いため注意が必要です。
大人の場合は大事に至ることは稀ですが、子供が感染すると重症化しやすく、特にワクチン未接種の乳児では呼吸困難や二次感染による肺炎などを引き起こす可能性も少なくありません。生後2か月から定期接種として5種混合ワクチン等の接種が可能ですが、最近ではワクチンの効果が低下した大人が百日咳にかかり、子供に感染させてしまうケースが問題となっています。

予防法として、普段から手洗い・うがい、マスクの着用、アルコール消毒など基本的な感染対策が有効です。また、乳幼児のいる家庭では、家族内での感染に注意してください。
もし、原因の分からない咳が長引く場合は百日咳を疑い、できるだけ早めに医療機関を受診するようにしましょう。

厚生労働省ホームページ
大正製薬「大人の百日咳チェック」 から引用

画像は写真ACより

臨床検査部 FY