日別アーカイブ: 2019年9月13日(金曜日)

「令和元年度 徳島県防災訓練」参加報告~AMDA災害派遣チームとして~ 2

カテゴリー: お知らせ, 事務部 | 投稿日: | 投稿者:

 9月1日に徳島県阿南市で徳島県総合防災訓練が行われました。 倉敷市はあいにくの雨模様でしたが阿南市は晴天に恵まれ猛暑の中、 開催された防災訓練に参加してまいりました。この訓練は、南海ト ラフ地震を想定し地域住民、県、自衛隊、消防、保健所、医療チー ムなどが参加するかなり大規模なものです。
その中で全仁会の職員 として私達は看護師2名と事務2名を派遣しAMDAの災害派遣チーム の一員としての役割を担いました。 派遣された先は阿南市にある小学校です。かなり大規模な訓練となっており、阿南市保健所を本部 として市内4箇所で同時に訓練を実施していました。私達の赴いた 小学校でも至る所で訓練が成されていました。
 特筆すべきは地域住 民の方々も役割を担い参加している点です。担架を使って救助 する役の人、けが人メイクを施したけが人役の人、また避難所で大 きな声で騒ぎ立てる役の人まで盛り込まれており、それら全てシナ リオ通りに進めていくのです。私達の会場ではそんな地域住民 の名演技に白い歯を見せ時折笑顔になりながら和やかな雰囲気での 訓練となりました。
別会場では迫真の演技と思われた地域住民の怒 声が、本当に怒っていたと言う報告もあがっており、それについて はどのように対応するのがよかったのかというのもきちんと検証さ れていました。そうした経験が実際の避難所運営にも役立ち、こう した訓練を実施する事で地域住民の災害に対する認識や防災に対す る知識、避難した際に起こりうる状況等を共有する事で、あっては ならないことですが実際に災害が起きた場合には対応に大きな差が 出てくるのだろうなと感じました。倉敷市に置き換えてみると、これほど大規模な訓練の実施はなかなか難しいと ころですが、まずは自分達の身近なところから始めていけたらと思いました。
総務課 主任 M

ストレスによる首こりの鍼灸治験

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

首周りのこり、頭重感を訴えて40歳代の男性が来院されました。
2週間前の夜から首や顎のあたりの筋肉が硬くなり、頭重感などが現れるようになりました。
話を聞いていくと、約1年前にストレスを強く感じることがあり、動悸や精神不安、腹痛、下痢などが起こりやすくなっていました。
今回の症状が現れる1週間前から食欲もなくなり、嘔吐もあり体重が4kgほど減っており、体力を維持できず今は療養のため休職しています。また、その頃からあくびをするだけで首の筋肉が引きつることも多くなっていたそうです。
この患者さんの既往歴で3年前に頚椎椎間板ヘルニアがあり、現在は治癒しています。

心療内科に通って安定剤などを服用していますが治らず、平成病院の脳ドック検診の際に鍼灸を受けていたのを思い出して、こちらの鍼灸院に来られました。

患者さんの腹部を触るとガス音が強く張っていて、舌診では舌質は大きく、歯痕があり、舌面には白い苔が厚くあり、脈は浮いているが左脈は弱い。
これらのことから、体質は肝脾不和、痰湿停滞と考えました。

中医学の理論では、肝の機能には気をのびやかに巡行させる働き(疏泄機能)や精神活動を安定させる働きなどがあります。
精神的なストレスを受けて、肝気が鬱滞し、気が滞ることで血液の循環が悪くなることがあります。また、肝の疏泄機能は脾胃の消化吸収機能を助けており、脾胃は気血の生成に関与しています。
この患者さんの場合、長期的なストレスで、肝の疏泄機能、さらに脾胃の機能を低下させ、精神不安や食欲不振、下痢などの症状が現れ、筋肉は血で養われるので血行不良や血の生成が不足することで養われず、今回のような首こりを起こしたと考えました。

これに対して、治療は気の循環を促し、脾胃の機能を向上させる方針で行いました。
肝経の太衝、期門、脾経の地機、三陰交、血海(けっかい)、胃経の足三里、衝陽(しょうよう)など、胃腸に関係する中脘、曲池、合谷、下廉(げれん)、首周りを巡る経絡の後谿(こうけい)、攅竹(さんちく)、風池などのツボを使って鍼灸を行いました。

1回目の治療した後から食欲が戻り、2回目の後には首のこりも軽減し、舌苔も少なくなっていました。4回目のころには首や胃腸の症状は気にならなくなり、仕事に復帰しますと教えてくれました。この患者さんはストレスは長く受けていましたが、しっかり休養もできたことに合わせて、鍼灸治療で非常に早くいい効果が得られたと思います。

鍼灸院 MK