日別アーカイブ: 2018年8月17日(金曜日)

第29回倉敷ジュニア・フィルハーモニーオーケストラ演奏会 開催報告

カテゴリー: 秘書・広報課, メディア情報 | 投稿日: | 投稿者:

平成30年8月16日(木)倉敷平成病院リハビリセンターにて「第29回 倉敷ジュニア・フィルハーモニーオーケストラ演奏会」が開催されました。平成2年から継続開催されているこの催しですが、今年は7月の西日本豪雨災害での甚大な被害の爪痕が深く残る中、「このような時こそ音楽の持つ力を」と開催されました。例年にない猛暑の中ボランティアに参加されている方、お盆の時期に病院で過ごさなければならない入院患者さんやご家族、福祉施設をご利用の方はじめ、地域の小学生など、およそ200名が聞き入りました。

奏曲は講座生がビゼー作曲/歌劇「カルメン」より(川添孝士編曲)メドレーを演奏し、オーケストラ生がボロディン作曲/歌劇「イーゴリ公」より『ダッタン人の踊り』、ビゼー作曲/「アルルの女」第1組曲より『アダージェット・鐘(カリヨン)』・第2組曲より『パストラール・メヌエット・ファランドール』を熱演しました。

 座生の最年少は4歳で、実際の10分の1のサイズのヴァイオリンを懸命に弾く姿が大変可愛らしく、後半は100名を超える団員による迫力たっぷりで贅沢な演奏に大変盛り上がりました。

そして、アンコールはアンダーソン作曲/『サンドペーパーバレエ』でした。サンドペーパーとは紙やすりのことで、打楽器メンバーが紙やすりをこすった音色を演奏に取り入れており大変魅力的なハーモニーでした。

奏を聴かれた方々から「大変感動した」「元気をいただきました」という声をあちこちでいただき、心に癒しと活力を少しでも多くの方に提供できたのではないかと思います。

また倉敷ジュニア・フィルハーモニーオーケストラは8/19(日)倉敷市玉島文化ホールにて第33回定期演奏会を開催いたします。ぜひご来場ください。

秘書・広報課

 

※この演奏会の様子が、8月16日の瀬戸内海放送「KSBスーパーJチャンネル」の中で紹介されました。

認知症のくすりのはなし

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

厚生労働省の2015年1月の発表によると、日本の認知症患者数は2012年時点で約462万人、65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。
さらに、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症患者数は700万人前後に達し、65歳以上の高齢者の約5人に1人を占める見込みです。

認知症は「特別な病気」ではなくとても「身近な病気」になってきています。

〇もし認知症と診断されてしまったら…どんな薬があるのか?
認知症のうちおよそ半数がアルツハイマー型認知症、次いでレビー小体型認知症、そして血管性認知症と続きます。

アルツハイマー型認知症には、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミンというコリンエステラーゼ阻害薬と呼ばれる薬と、メマンチンというNMDA受容体拮抗薬があります。

アルツハイマー型認知症を発症するとアセチルコリンという神経伝達物質が減少していきますが、コリンエステラーゼ阻害薬にはアセチルコリンの分解を防ぐ作用があるため、記憶障害や認知障害が改善されて病気の進行が抑えられます。

メマンチンは他の3剤とは全く作用機序が異なります。アルツハイマー型認知症では神経伝達物質の受け皿であるグルタミン酸の働きが乱れていることがあり、この薬はグルタミン酸の働きを抑えることで認知機能を改善していきます。中等度以上に進行した人向けの薬で、日常生活動作の改善に加えて、興奮や多落ち着きのなさを抑える効果もあります。

いずれの薬も適正な投与量まで様子を見ながら少しずつ増量していきます。これは副作用の出現の有無を確認したり、薬を内服することで起きる神経伝達物質の変化に身体を慣れさせるためです。また勝手に薬をやめると一気に症状が悪化することがあります。薬は医師の指示に従って用法用量を守って正しく服用してください。

薬剤師 Y.F