カテゴリー別アーカイブ: リハビリテーション部

言語障害の理解と支援に向けて

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皆さん、こんにちは。11月も下旬を迎え、朝晩が冷える季節になってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

現在私は、今年度から岡山県で開始となった“失語症者向け意思疎通支援者養成事業”に携わっています。失語症とは、脳卒中による言語障害の代表的なものであり、「聴く・話す・読む・書く」といった言語にまつわる機能のいずれか、または全てに障害を受けることであり、特徴として以下の事が挙げられます。

・言葉が浮かばない(喚語困難)

・思ったことと違うことを言ってしまう(錯語)

・文章が理解出来ない、書くことが出来ない

これら失語症状によって会合や買い物、催し物、書類手続きなどにおける言語が関わるやりとりが困難となり、結果として日常生活が制限され社会参加が阻害されます。そのため、各市町村が行う地域生活支援事業の意思疎通支援サービスの対象として、失語症者が新たに加わりました。意思疎通支援サービスでは、失語症者から要請を受けて派遣される失語症者向け意思疎通支援者が、日常生活で必要な買い物・書字記入など言語でのやりとりを必要とする場での意思疎通支援を行っていきます。わかりやすく言うと、聴覚障害者のための手話通訳者と同じように、失語症者とのコミュニケーションについて一定の知識と技能を有して失語症者を支援する市民を養成し、失語症者の社会参加を促していくための新規事業です。

 この事業を通して、有資格者の養成はもちろんのこと、失語症の認知度向上に努めています。正しい接し方等、失語症に理解を持った方を一人でも多く増やすことが出来れば、失語症やその家族にとって有意味なものになると考えています。

来年度からも継続して実施予定のため、引き続き頑張っていこうと思います。

作業療法士 O

第12回くらしきみなみ文化祭 参加報告

10月27日(日)倉敷南小学校体育館にて「第12回くらしきみなみ文化祭」が開催されました。会場では地域の方の力作が並ぶ作品展示コーナーや、科学実験、漫才など多くの方が楽しめる内容となっていました。

当院からはリハビリスタッフ5名、学習療法スタッフ1名、事務1名の計7名が参加しました。今回は特別に広島大学の田中亮先生にもご協力頂き、動作解析システムを用いた歩行年齢測定とInBodyという体成分分析装置を使用した体脂肪や筋肉量の測定を地域の方々に体験して頂きました。

歩行年齢測定はカメラに向かって歩いて頂き、速度・バランス・姿勢から年齢を出すものでした。日頃、自分の歩き方を測るという機会はなかなかないと思います。その珍しさもあるためか、多くの方に興味を持って体験をして頂くことができました。結果説明の際には、参加者の方が楽しみながらも真剣に話を聞いておられる姿が印象的でした。

体脂肪、筋肉量の測定は体の部位別で行えます。その結果を参考に身体のどこを特に意識して運動をすれば良いか、などのアドバイスを個別にさせて頂きました。

今回の企画を通じて、改めて地域の方々の健康や身体に関する関心の高さを感じることができました。またこの体験をきっかけに、身体のケアや運動することをより意識される方が増えると嬉しいです。運動は続けることが大事だと思いますが、1人ではなかなか続かないことも多いと思います。是非、家族や近所の方などと協力して一緒に身体を動かす機会を作ってみて下さい。

最後になりましたが、この度当院のコーナーにご参加頂いた皆様、くらしきみなみ文化祭運営スタッフの皆様、貴重な機会を頂きありがとうございました。

理学療法士 Y

脊髄刺激療法 (SCS) の勉強会に参加して

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台風も過ぎ去り、朝夕の気温の変動が大きくなってきましたが、体調はいかがでしょうか?

先日、北海道・札幌で脊髄刺激療法 (SCS) の勉強会があり、私も参加させていただきました。

脊髄刺激療法とは、脊髄の硬膜外腔といわれる場所に電極を留置して、脊髄の後索といわれる場所を刺激することで疼痛を軽減させる治療法です。
疼痛の原因には大きく分けて2種類あり、神経障害性疼痛と侵害受容性疼痛があります。神経障害性疼痛とは、中枢・末梢神経の損傷などに伴って発生する疼痛であり、灼熱痛や電撃痛、痛覚が過敏となり触るだけで痛いなどの症状がみられます。
侵害受容性疼痛とは、骨折や挫傷、内臓痛といった組織の損傷で発生する痛みです。うずくような痛みや鋭い痛み、ズキズキするような痛みなどがみられます。

SCSは主に神経障害性疼痛に対して有効であるといわれています。当院でも、ニューロモデュレーションセンターでSCSを実施しています。

今回の勉強会では、SCSにおけるリハビリの役割についてお話ししてきました。
リハビリの役割としては、①術前・術後の疼痛や運動機能の評価②疼痛軽減後に患者様のニーズに合わせてリハビリに重点をおいています。

①術前・術後の評価に関しては、SCSには数種類の刺激方法があり、患者様個人で効果が異なってきます。術前と比較して疼痛は軽減しているか、刺激方法で疼痛に変化はあるかを評価しています。また、疼痛が軽減することによって動きが良くなる患者様もおられますので、疼痛の評価と一緒に動きの評価も実施しています。

②リハビリに関しては、痛みが軽減することで何をしたいかを患者様に問い、実現できるようリハビリに取り組んでいきます。
SCS後のリハビリはまだあまり注目されていません。リハビリスタッフがしっかりSCSを理解し、SCS×リハビリで患者様の生活の質をより一層高めていけるよう今後も精進していきます。

北海道の気温は日中10℃でした。日も照っていたので体調も崩すことなく仕事に励んでいけそうです。

リハビリ S

令和元年度 JA岡山西 健康フェアに参加しました

10月4日(金)、JA岡山西、庄支店で開催された「健康フェア」に体操指導という形で参加しまた。健康器具を実際に体験するブースが設けられていたり、健康食品の試飲や試食が行われていたりと「健康」に興味や関心を寄せられている方々が多数参加されていました。

体操の時間は30分間と短めでしたが、来場された多くの方に参加していただくことができました。
体操は座位での全身のストレッチ、立位での筋力トレーニング、脳活性を意識した脳トレーニングという順に行いました。ストレッチではひとつひとつの筋を意識してもらうため、筋の場所やストレッチの際どの部位を意識するかなどを説明しながら行いました。
筋力トレーニングでは目新しい運動は取り入れず、筋トレとしてなじみの深いスクワットなどが自宅でも正しく行えるよう、注意点などを皆さんと確認しながら行いました。
スクワットの様子を見て回っていると、ご参加の方から「スクワットが正しく行えているか見て欲しい」と声をかけていただく場面もありました。
多くの方々が自宅でも自主トレなど運動を行っておられたり、普段から100歳体操などに参加しておられたりと健康への意識の高さが伝わってきました。

最後の脳トレでは左右の手で別の動きを行ったり、あえて混乱しやすい設定で手を動かしてもらったりとゲームのような感覚で参加していただけました。初めて体験される方が多く、間違える場面もありましたが、間違ったことを皆で笑い合いながら、楽しんで参加していただくことができました。体操終了後に「家でも運動だけじゃなくて認知症予防もせんといけんな」とお友達と話されていたことがとても印象的でした。

 

 

 

 

 

 

 

今回の健康フェアを通して、地域の方々の健康に対する意識の高さを改めて感じることができました。また地域に目を向け、健康促進のための活動を発信することの大切さも学ぶことができました。今後もこのような場に積極的に参加し情報発信していきたいです。

予防リハ PT S

しげい病院の方々がリハビリの管理業務について見学に来られました

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10月11日、しげい病院よりPT、OT管理職の方々当院のリハビリテーション部の管理運営業務を知るために見学に来院されました。
当院ならびに全仁会グループにおけるリハスタッフの組織体制やその仕組み、現場管理の方法や実績管理、人材育成の工夫など説明をさせて頂きました。

管理業務における人、物、金、時間、情報などをどのように扱い、効率的、効果的、経済的に活用するのかという課題は難しいものがありますが、当院の状況を基にディスカッションをする中で、ご参考にしてもらえる点や、互いの課題なども共有することが出来ました。この度の見学で、私自身も現状の振り返りと課題について改めて考え直す良いきっかけとなりました。

リハビリテーションセンター 副センター長 T

半年経って

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みなさまこんにちは。
秋らしく涼しくなってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

今年の4月に入職し、もう少しで半年が経とうとしています。日々の生活リズムも定着し、業務にも少しずつ慣れ、自分の職場での役割を自覚し、責任感をもって行動できるようになってきたかなと思います。しかし、まだ未熟な面が多く、先輩方にアドバイスをもらいながら毎日を過ごしています。

先日、半年ぶりに大学の友達に会う機会がありました。職場でのこと、悩み事など様々な話題が上がりましたが、その中でみんな共通して思っていたことは「まだまだ学んでいかんといけん」ということでした。それぞれ入職してから半年が経ち、業務にも慣れてきた頃でした。入職した頃は、目の前のことに一生懸命でしたが、少しずつ余裕がでてきて、改めて自分に足りないものが見えてくると思います。今回、友達と様々な話をして、これから今まで以上に気を引き締めていこうと思いました。

リハビリテーション部では、多くの勉強会が開催されています。先輩方が講師をしてくださり、様々な知識を学ぶことができます。これからも学ぶことを忘れず、患者様に良いリハビリテーションを提供できるように頑張っていきたいと思います。

さて、話は変わりますが、私は先日、先輩のセラピストの方に高校の部活のトレーナー業務に連れて行っていただきました。その日は気温が高く、立っているだけで汗が出るほどの猛暑日でしたが、目標に向かって熱心に練習に励む選手たちを見て、私も高校時代の部活動を思い出していました。

高校時代、私は怪我をしてしまい、部活に出られない時期がありました。チームの一員として力になれず、とても悔しかったのを覚えています。もちろん、悔しい思いだけでなく、チームで支え合い、切磋琢磨しながら1つの目標に向かって日々練習をしていた頃のことは、大切な思い出の1つになっています。私はその時に、理学療法士という職業に出会い、私も自分と同じように怪我をして悔しい思いをしている人を支えたいと思い、理学療法士を目指しました。
これから多くのことを学び、私も将来はセラピストとして、部活に励む選手たちをサポートしていきたいと思います。

入職して半年がたち、改めて自分の知識、技術の足りなさを痛感しています。今回、見学させていただいた部活動は新チームとしてスタートしたばかりでした。練習の1つ1つに目標を設定し、練習に励んでいました。私も新人職員として、選手に負けないように目標を決めて、それに向かって日々、業務に励んでいきたいと思います。

                     リハビリテーション部 理学療法士 K

いつまでもお健やかに~令和元年度老松学区敬老会参加報告

令和元年9月8日(日)倉敷市は快晴で最高気温が30度を超す暑い日でした。
この日、全仁会グループの看護師1名、管理栄養士1名、ケアマネジャー1名、事務職員2名、理学療法士2名の計7名で、倉敷労働会館で開催された老松学区敬老会に参加しました。

朝早くから多くの地域の皆様が参加する盛大な会でした。そこで一部場所をお借りして、我々は健康チェックを実施いたしました。身長、体重、血圧、体脂肪を測定し、簡単な健康相談や介護相談に応じました。健康チェックには約30名の方にご参加いただきました。測定後は、病院のパンフレット等を配布し、11月に開催されるのぞみの会のご案内も行いました。

敬老会では、災害対策の講演やダンス・劇などの演芸が催されました。演芸の時間に10分程お時間を頂き、理学療法士2名による健康講座を行わせて頂きました。
健康講座では、日本転倒予防学会が紹介している「ちょいトレ」の一部を紹介し、来場されていた皆様と一緒に「ちょいトレ」を実施しました。ご来場の皆様が熱心に取り組んで下さって大変ありがたかったです。

地域の皆様に貢献する機会を頂き、大変勉強になりました。

倉敷老健通所リハビリ PT K

 

老松学区敬老会には毎年、参加させていただいております。
平成30年度
平成29年度

勉強会で学ぶこと

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みなさまこんにちは。

まだまだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

今年の4月に入社してあっという間に5ヶ月が過ぎました。日々の生活リズムや業務にも少しずつ慣れ、患者様との関わり方も少しずつではありますが、分かってきたように思います。困ったことや疑問点も次々出てきますが、優しい先輩に丁寧に教えて頂きながら毎日を過ごしています。リハビリテーション部では勉強会が多く開催されています。先輩方が講師となり様々なテーマで教えて頂けます。その中で認知症の方への関わり方の勉強会は印象に残っています。患者様と信頼関係を築く方法の1つとしてボディタッチがあり、触れる場所が異なれば別の効果が表れるということを学ぶことができ、実際に患者様に実施し信頼関係を築くことに役立てることができました。ディスカッションでは新人である私の意見も聞いて頂き、的を射ていないことを言っても温かい目で見てくれます。私はそんな先輩方が大好きです。

さて、話は変わりますが私は全仁会グループにあるフットサル部に参加しています。仕事終わりに様々な職種が集まりボールを蹴っています。私は体力も落ち、走るとすぐハーハー言っています。そんな中、私より20歳も年上の方が私の何倍も走っています。年なんて関係ないんだなあと感じました。私も負けないように頑張ります。

最後に、私は仕事も趣味も全力で頑張ります。

リハビリテーション部 作業療法士 I

3ヶ月間を振り返って。

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みなさまこんにちは。そろそろ夏も本番ですが、いかがお過ごしでしょうか。

今年の4月に入社してあっという間に3ヶ月が過ぎました。日々の生活リズムや業務にも少しずつ慣れ、リハビリの評価や訓練内容の質にも目が向くようになりました。困ったことや、疑問に思ったことは先輩方に相談し、支えていただきながら毎日を過ごしています。
最近は倉敷平成病院にも様々な学校から、リハビリの実習に学生さんが来ており、いちスタッフとして学生さんの実習の手伝いもさせてもらっています。実習着を着た学生さんを見ると、ちょうど一年前に自分が実習をした夏からもう一年が経つのかと懐かしく感じます。初めて臨床の現場を目の前にして、新しい発見がたくさんあると同時に、焦ることや落ち込むこともあり充実した時間でした。不安そうな学生さんを見ると、自分もあんな感じだったのだろかと考える余裕もでてきました。

さて、話は変わりますが、先日大学時代の友達に数ヶ月ぶりに会う機会がありました。おいしい物を食べながら、それぞれの近況を伝え合い、とても良い息抜きになりました。
話の中には、仕事の話題も上がりました。「明日の患者さんの訓練内容はどうしよう、患者さんの気持ちに寄り添えていない気がする」など、不安や葛藤を言葉にしていました。共感できることが多く、自分だけではないと安心したのと同時に、取り組むべき課題が見えてきた気がしました。本音を言い合える友達と楽しい時間を過ごすことができました。

そんななか、徐々に勉強会に参加することが増えてきました。内容としては、起き上がりなどの基本動作や、骨折に対するリハビリテーションなど様々な勉強会がありました。その都度新たな発見や学びがありますが、忘れてしまっていることがあることに気づき復習をしています。これからも患者さんにより良いリハビリテーションを提供できるよう、頑張っていきたいと思います。

                   リハビリテーション部  作業療法士  A

第25回岡山県理学療法士学会開催 学会長ならびに学会奨励賞報告

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令和元年6月23日、第25回岡山県理学療法士学会を、学会長という役目をいただき開催させて頂きました。
昨年よりPT科隠明寺副主任、久川副主任にも実行委員に携わっていただき準備を続けて参りました。

この度の学会は「未来へ翔る理学療法‐心身・生活・社会の新たなるステージへ向けて‐」というテーマにて、昨年の豪雨災害を振り返る特別企画「災害リハビリテーションを知る」、そして特別講演では「身体・認知機能の加齢的変化と運動の効果」と題し、各分野でご活躍の先生方を招聘し実施しました。

一般演題発表では当院からPT清水君、松永君、河本君が発表し(私が学会長であるからというバイアスは全くかからず)見事に河本君が学会奨励賞を受賞しました。
参加者は400名を超え、過去最多を達成することができ、成功裏に終了することができました。学会長という重役はプレッシャーも感じながらも、非常に有意義な経験となりました。

 

 

 

 

 

奨励賞受賞!
演題「脳卒中患者の自宅復帰に影響を与える要因‐自宅復帰指標を用いての多因子の検討‐」

リハビリテーション副センター長 津田