朝晩の冷え込みが強まり、風邪やインフルエンザが流行しやすい季節になりました。
気温差や乾燥は体にとってストレスとなり、免疫機能を低下させる要因のひとつです。
この時期を健康に乗り切るためには、「体を温める」、「十分に休む」、「動かす」の3つが大切です。
今回は、日常生活の中で実践できる免疫力アップのポイントをご紹介します。
① バランスのとれた食事で内側から整える
免疫細胞はタンパク質を材料に作られます。
鶏肉・魚・卵・豆腐などの良質なタンパク質を毎食少しずつ取り入れましょう。
また、体の調子を整えるビタミン・ミネラルも欠かせません。
・ビタミンC:みかん、ブロッコリー、キウイなど(ウイルスから体を守る抗酸化作用)
・ビタミンE:ナッツ、かぼちゃ、アボカド(血流を促進し、冷え対策にも効果的)
・亜鉛:牡蠣、レバー、納豆(免疫細胞の働きを助ける)
さらに、体を温める根菜類や生姜を積極的に摂るのもおすすめです。
「バランスよく、温かく」を意識するだけでも、体調が崩れにくくなります。
② 良質な睡眠で回復力を高める
睡眠中、体では「成長ホルモン」や「メラトニン」が分泌され、免疫細胞の働きを整えます。
特に睡眠の質を上げるためには次のポイントが有効です。
・就寝前の1~2時間前に湯船でゆっくりリラックス(深部体温をゆるやかに下げる)
・寝室の温度は18~20℃前後、湿度は50~60%が理想的
・スマートフォンやテレビは寝る30分前にはOFFにして脳を休ませる
しっかりと眠ることは「最も手軽で確実な免疫対策」とも言われています。
③ 適度な運動で血流と免疫をサポート
体を動かすことで筋肉や血流の働きを保ち、免疫力の維持につながります。激しい運動でなくても、「少し体が温まる」、「呼吸が深くなる」程度を目安に、無理なく続けることがポイントです。
私が訪問リハビリでおすすめしているのは次のような軽運動です。
・足踏み運動:その場で1分ほどリズム良く足踏みをするだけでも下半身の血流が改善します。
・肩まわし:両肩をゆっくり前後に回すことで、肩こりの解消や自律神経の安定にも効果があります。
・背伸びと深呼吸:両手を上に伸ばして深呼吸。背中や胸の筋肉を動かすことで呼吸が深くなり、リラックス効果も得られます。
どれも道具を使わず、椅子に座ったままでも行える運動です。
寒い季節はどうしても活動量が減りますが、動くことで温まり、温まることで動きやすくなる好循環を作りましょう。
免疫力は「特別なこと」よりも、毎日の生活習慣の積み重ねによって支えられています。
私たち訪問リハビリスタッフも体調や生活リズムに合わせた運動や休養のアドバイスを行っています。
冬を健康に過ごせるよう、一緒に生活リズムを整えていきましょう。
訪問看護ステーション 理学療法士 K

