日別アーカイブ: 2022年8月12日(金曜日)

尿もれを改善させて心も体も健康に

カテゴリー: 予防リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

連日の猛暑ですが、いかがお過ごしでしょうか?

先日、リハビリで関わらせていただいているご利用の方で、尿もれに悩まれている方がいらっしゃいました。
尿もれは生命に直接影響するわけではありませんが、クオリティー・オブ・ライフ(QOL:生活の質)を大きく低下させてしまいます。
尿もれにつながる行動を避け、突然の尿意を不安に感じ旅行や外出を控えるなど、精神的な苦痛や日常生活での活動性低下をもたらす可能性があります。年齢的なものだから、恥ずかしいからなど、と相談せずに悩まれている方は多いのです。

尿もれには様々な症状があり、大きく別けると次の4つに分類されます。

(1) 腹圧性尿失禁
重い荷物を持ち上げた時など、お腹に力が入った時に尿が漏れてしまう

(2) 切迫性尿失禁
急に尿がしたくなり、我慢できずに漏れる

(3) 溢流性尿失禁
自分で尿を出したいのに出せないが、気付かないうちに尿が少しずつ漏れ出てしまう

(4) 機能性尿失禁
排尿機能は正常だが、脳卒中や骨折による身体運動機能の低下により、トイレまでの移動に時間がかかる、認知症のためトイレで排尿することが理解できないなどが原因で起こる

尿もれの種類によって対応方法は様々です。
私が関わらせていただいたご利用の方は腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の症状がある混合性尿失禁に当てはまり、有効とされている骨盤底筋訓練を個別リハビリで行わせていただきました。
骨盤底筋は骨盤の底に位置する筋肉の総称で、視覚的に確認しにくい場所にあります。そのため、リハビリ職員によりその方が運動をイメージしやすい声かけ、効果的に目的の筋肉が働きやすくなるように姿勢の調整などをしながらトレーニングを行いました。
また、ご利用の方が自宅でもトレーニングが行えるよう、生活場面(家事の合間に行える、座ったまま行える)で取り組める運動方法についても指導させていただきました。
その結果、自身でトレーニングが継続して行えるようになり、「トイレに行く回数が減った」、「リハビリで尿もれを気にせず運動することができた」と効果を実感し喜んでくださいました。

今回は尿もれにお悩みの方への関わりを紹介しましたが、予防リハビリでは、様々な取り組みを通してご利用の方の健康維持・向上を目指しています。見学は随時受け付けておりますので、尿もれにお悩みの方や予防として自分に合ったトレーニング方法を知りたい、他のプログラムも気になるなど、興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください。

作業療法士 S

◎お問合せ◎
社会医療法人 全仁会 倉敷平成病院通所リハビリテーション(予防リハビリ)
TEL:086-427-1128(相談担当 大段) ※営業時間 9:00~17:00