日別アーカイブ: 2018年7月10日(火曜日)

食中毒予防のポイント

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

これからどんどん気温が上がり暑くなってきます。食中毒には十分気を付けましょう!
食中毒の原因となる細菌は様々なところに潜んでいますが、残念ながら肉眼では見ることはできません。しかし、私たち臨床検査部ではグラム染色という染色方法で染色をして顕微鏡をつかうことで細菌を観察することができます。
細菌性食中毒の原因で有名な腸管出血性大腸菌やカンピロバクターですがグラム染色をしてみるとこのような姿で観察されます。

左の画像が大腸菌、右の画像がカンピロバクターです。よく見ると形が違っているのがわかりますね。
こういった細菌が食物中で繁殖し、それを食べてしまうと食中毒になってしまいます。
食中毒予防は、細菌を「つけない」「増やさない」「殺菌する」が3原則です。
「つけない」
手洗いの習慣をつけましょう。外出後や食事の前、調理の前後などは特に丁寧に手洗いをしましょう。指の間や指先、手首は特に汚れが残りやすいのでしっかり洗いましょう。
「ふやさない」
食品を長期にわたって保存しないようにしましょう。見た目や臭いが大丈夫そうでも菌が増殖していることがあります。冷蔵庫に入れていても繁殖する菌もいますので油断は禁物です。
「殺菌する」
加熱調理を心掛けましょう。食品の中央部の温度が75℃以上で1分以上の加熱が必要です。惣菜や作り置きなどの調理済みの物でも食べる前は再び加熱をしましょう。
日頃から上手に食中毒対策を取ることで、食中毒の発生を未然に防ぐことができます。
これからの季節は特に気を付けたいものですね。

臨床検査部 N.K