カテゴリー別アーカイブ: 予防リハビリテーション

脳トレで楽しみながら脳を活性化

カテゴリー: 予防リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

皆様、こんにちは!猛暑の毎日でございますが、いかがお過ごしでしょうか。
私は、暑いのが苦手で家の中でゆっくりして過ごす事が多くなっています。そういった時間が増えると、頭がぼんやりしてしまい、考える力が落ちている様に感じてしまいます。日頃、脳の機能を使う機会が減少してしまうと、物忘れのリスクにも繋がると言われています。そこで今回は、予防リハビリで行われている脳トレーニングについてご紹介します。

①脳トレーニングの効果
脳トレーニングを行うことで脳の部位の一つである前頭葉を活性化させると言われています。前頭葉は記憶や学習、感情のコントロールを担う部位です。前頭葉を活性化させることでそれらの機能の向上が期待できると言われています。

②予防リハビリでの脳トレーニングの取り組み
予防リハビリでは午前と午後に一回ずつ計二回、脳トレーニングの時間があります。プリントを使用して自分のペースで行う物や、スクリーンを使用して集団で行う物もあります。プリントで行う漢字クイズや計算問題などは一人で黙々と行うことができますが、スクリーンを使用して行うフラッシュ暗算、県産物から県名を当てるクイズ、パズル問題などは、集団で行うためクイズ大会のように楽しみながら取り組むことができます。お一人暮らしで会話の機会が少ない方も、脳トレーニングを通してコミュニケーション取るきっかけにもなります。

写真:予防リハビリの脳トレーニング実施風景

脳トレーニングは苦手だなと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、脳トレーニングは正解を出すことが目的ではありません。楽しみながら脳を使い、トレーニングすることが目的です。当施設の利用者様にも気軽に楽しんで参加していただいています。ぜひ、皆様も楽しみながら脳活性を行ってみていただければと思います。今回の記事を読んで、脳トレーニングについて興味をお持ちの方はぜひご相談ください。

理学療法士 K

◎お問合せ◎
社会医療法人 全仁会 倉敷平成病院通所リハビリテーション(予防リハビリ)
TEL:086-427-1128(相談担当 大段) ※営業時間 9:00~17:00

転倒予防についての豆知識転倒予防についての豆知識

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蒸し暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。予防リハビリでは日々の個別リハビリや集団プログラムを通して、ご利用の皆様の転倒しにくい体づくりに取り組んでいます。
今回のブログでは、転倒予防に取り組む上で知っておいていただきたい、転倒にまつわるお話しをいくつかご紹介をします。

① 転倒すると3人に2人はケガをしている!?
平成22年度の内閣府調査によると、転倒した人のうち、ケガがなかった方は全体の33.3%(3人に1人)となっていました。残りの方は打撲や擦り傷、重症の場合は手や足腰の骨折など、3人に2人は何らかのケガを負っているということがわかっています。

② 転倒は要介護につながる!?
上記①でお伝えした通り、転倒は時に骨折を伴う危険な出来事です。この転倒・骨折は認知症や脳血管障害と並んで、主要な要介護要因となっています。また、女性は男性と比べて、転倒・骨折により介護が必要となる割合が高くなっているとも言われており、注意が必要です。

③ 転倒の要因は十人十色!?
では転倒を引き起こす要因は何なのでしょうか。転倒は足腰の筋力低下やバランス機能の低下で起こるというイメージが強いかもしれませんが、それだけではありません。実際には認知機能や視覚・聴覚機能、薬剤や環境面の影響など多岐に渡ります。一概に、これだけやれば大丈夫というものではないので、その人ごとのリスク因子を評価して対策する必要があります。

たかが転倒、されど転倒、この先も元気に生活を送っていく上では、転倒予防を行なっていくことはとても大切なポイントになります。今回の内容を通して、改めて転倒予防について考えていただくきっかけになれば幸いです。
予防リハビリではご利用の皆様の自宅環境の確認や、定期的な身体・認知機能評価などを行い、その人に合わせたリハビリプログラムを提供しています。今回の記事を読んで、転倒リスクについて興味をお持ちの方はぜひご相談ください。

参考・引用文献:理学療法ハンドブック シリーズ18 転倒予防、日本理学療法士協会

予防リハビリ 理学療法士 S.Y

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※イラスト:イラストAC

健康教室への参加を通して

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皆様、こんにちは!
予防リハビリでは高齢者支援センター(地域包括支援センター)からの依頼を受け、地域の公民館などで行われている健康教室への講師派遣を行っております。

先日もご依頼を頂いた健康教室に2名の講師を派遣し、講義や運動を実施しました。講義では、介護予防に関して重要なフレイル予防をテーマに、その症状やリスク要因についてお話をしました。
 講義の後は、実際に予防リハビリでもプログラムとしてご利用者様に提供している「エアロビクス」や「デュアルタスクトレーニング」を、参加してくださった皆様と一緒に実施しました。
エアロビクスは有酸素運動の一種で、体力向上や代謝改善に効果的と言われています。デュアルタスクトレーニングは二重課題トレーニングとも言われ、歩きながら手の運動課題も実施するといった運動で、認知症予防や転倒予防に効果があると言われています。いずれの運動も、介護予防分野では積極的に実施が推奨されている運動です。

参加してくださった方からは、「とても勉強になりました。」「こういう機会があるのはありがたいわ。」「みんなでやれて楽しかった。」といった嬉しい感想を頂きました。この3年間は新型コロナウィルス感染症予防のため、健康教室自体が中止となったり、開催するにあたっても、開催時間短縮や参加者人数制限、実施する運動内容の制約などがあったりと、地域の皆様との関りが行いにくい状況でした。

今回は5類引き下げ後の開催であったことから、制限も緩和され、これまでと比べるとコロナ禍前の状況に戻ったという実感がありました。それと同時に、やはり地域における社会参加・交流を通して、人と人との繋がりが介護予防にとっては必要不可欠だと感じました。これからも支援センターの方々とも協力しながら、地域に貢献できるよう取り組んでいきたいと思います。

理学療法士 S

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写真はイメージです(出典 写真AC)

みんなでエアロビクス!

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みなさんこんにちは。今回は予防リハビリでプログラムとして行っている、エアロビクスについてご紹介をします。

エアロビクスは有酸素運動の1つで、呼吸循環器系の機能の向上、持久力向上が期待できるとされています。また有酸素運動は、高血糖、脂質異常、高血圧、動脈硬化の予防や改善にも繋がります。ご高齢の方には、血流改善により認知症予防に繋がるといった効果も期待できると言われています。

予防リハビリでは、毎朝10時頃にエアロビクスを実施しています。オリジナルで作成したDVDを使用していますが、動きが伝わりやすいようにスタッフも一緒に参加しています。

昨年よりパターンAとパターンBの2種類を作成しており、月が変わるごとにA→B→A→B…と交互に実施しています。以前、1種類のエアロビクスを毎日続けたときには「飽きたなあ」などの声がありましたが、このように変更してからは「また覚えんといけんな」前向きな声を頂くようになりました。

更に今年は、運動の構成を大きく変更しました。今までの内容は複雑な動きも多く、新規のご利用の方々が慣れるのに時間がかかっていました。今回作成するにあたり、スタッフ間で内容の検討を行った際に、リズムに合わせて分かりやすい動きを取り入れるのはどうか、という意見が出ました。またご利用の方々からも「普段生活をしていて身体を大きく動かす機会が少ない」「エアロビクスで座位でずっと足ばかり動かし続けるのはしんどい」というご意見を頂いていたため、新たに「繰り返し・大きな動きを意識した反復運動」と「上肢をメインに動かすボクササイズ」を取り入れた内容で作成しました。

ご利用の皆さんへ本格的にお披露目する前に、エアロビクスの参加者が多い曜日にデモンストレーションで実施してみたところ、皆さん以前の内容よりもしっかり身体を動かすことができていました。今回から加わったボクササイズも、全身運動→ボクササイズ→全身運動と間に入れたことで、「足が休めて良かった。上半身を動かすのは気持ち良いね。」と前向きに参加して頂けました。

また、繰り返しの動きに関しても「リハビリで行うような動きが多くて良いね。あと、動きが分かりやすくてやりやすいわ。」と充実したお顔で取り組まれていました。2月にパターンA、3月にパターンBを実施しましたが、どちらのパートも皆様笑顔で参加してくださいました。今後も皆様に楽しんで運動に取り組んで頂けるように、プログラム内容の更新を行っていきたいと思います。

予防リハビリでは、随時見学を受け付けております。今回ご紹介したエアロビクスや、他にどんなプログラムをしているのか気になる方はお気軽にお問い合わせください。

介護福祉士 S

 

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※写真はイメージです(写真AC)

足湯の効果

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立春とはいえ、まだまだ寒い日が続いておりますね。なかなか暖かくなりませんが、皆さんお元気でお過ごしでしょうか?

予防リハビリではこの時期にぴったりのセラミック足湯というものをフロア内に導入しております。
セラミック足湯とは、お湯の変わりに敷き詰められたセラミックボールを使って足を温める温熱健康器具です。遠赤外線セラミックボールとは小さな球状の形をしていて、一粒一粒から遠赤外線を放射し、全身をやさしく温めてくれる効果があります。
また、その形状と重みが足つぼを刺激し、マッサージのような気持ち良さも感じられます。お湯を使った足湯と違い、お湯張りや、靴下を脱ぐ必要もありません。10~15分程度温めれば、岩盤浴のように身体が温まり、出た後も2~3時間ポカポカとした気持ち良さが続きます。リハビリやプログラムの隙間時間にご利用の多くの方が活用されています。

【足浴をして身体を温めるメリット】
①冷え性の改善
足先の収縮した血管を広げ、血の巡りをよくすることができます。またふくらはぎは第2の心臓と呼ばれていますが、足湯で温められた血液がふくらはぎから全身へと循環し、身体全体が温まります。
②リラックス効果
全身の血の巡りを改善し、緊張した筋肉がほぐれることで心身ともにリラックスした状態に導いてくれます。
③むくみ改善
むくみは体内に滞っている老廃物や水分が原因とされていますが、足湯で血流を促進させることで足先に溜まった老廃物が排出されます。
④免疫力アップ
人間の体温は、1℃下がると免疫力は約30%下がると言われています。足湯を行うことで血流が良くなり、体温が上昇します。特に冬場など免疫力をつけたい時には有効です。
⑤転倒防止
転倒は足の筋肉の硬直やむくみが原因とも言われています。足湯を行うことで筋肉が温まり、足の柔軟性が増加することで、バランスを崩しても踏みとどまりやすくなります。

ご利用の方からも「リハビリ前に足湯をして身体を温めておくことで、身体の動きがスムーズになった!」や「動かす時の痛みが和らいだ!」など喜びの声を多数いただいております。体験ご利用でもお試しいただけますので、興味ある方は予防リハビリまで是非ご連絡下さい。

足湯の様子

介護福祉士 S

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尿もれの予防や対策について

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皆様こんにちは。寒い日々が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?
以前尿もれに関わる骨盤底筋や尿もれのタイプについて紹介させていただきました(リンク:2022年8月12日)。今回は実際に予防リハビリで行っている対応や、効果的なトレーニング方法と生活改善についてご紹介いたします。

予防リハビリでは、実際に尿もれが起きる状況や、日々の排尿回数、水分摂取量などを問診票を用いてお伺いしています。約7割の方は、十分な問診をすることで尿もれタイプが分かると言われています。どのタイプの尿もれかが分かれば原因や対策も分かり、症状の改善に役立ちます。

腹圧性尿失禁の症状のある方は、便秘や肥満、運動不足も尿もれの原因と言われています。例えば、腹囲の増加や喫煙による咳嗽は腹圧性尿失禁を悪化させると言われており、食生活の見直しや運動の習慣化が出来るようにアドバイスを行っています。

切迫性尿失禁の症状のある方は“適度”な水分補給も必要です

。過度な水分摂取は頻尿の原因になります。一方で頻尿を気にして水分の摂取量を制限される方もおられますが、水分摂取量が少なすぎると、尿が濃縮となり膀胱を刺激してしまうため、頻尿の原因になっている可能性もあります。また、アルコールや利尿作用のあるカフェインを含むコーヒーやお茶の摂取を控えることも尿もれ改善に効果があります。

また、上記2つのタイプの尿もれ

には、尿もれの予防と改善のための骨盤底筋トレーニングも有効です。骨盤底筋は骨盤の底にある筋肉で排尿や排便をコントロールする役割があります。トレーニング方法についてご紹介しますで、ぜひ実践してみてください。

【骨盤底筋トレーニング】
座位や立位などさまざまな姿勢で行うことのできる運動ですが、余分な力が入りにくい仰向けの姿勢で始めることをおすすめします。

両膝を立てた状態で息を吸いながらお腹を膨らませ、息を吐きながら「尿を止めるように」意識します。
ポイントは①呼吸に合わせて行うこと②お腹に力を入れていきまないことです。はじめはうまく動かすことが出来ないことも多い運動ですが、約8~12週間トレーニングを継続していただくことで効果が現れてくると言われています。

このように、予防リハビリでは尿もれの相談をいただいた時は、骨盤底筋トレーニングや生活改善に取り組んでいただいたり、痛みや出血等の症状に応じて医療機関への受診をお勧めしたりしています。内服薬などで効果が得られる場合もあります。

また、尿もれケア用品についての情報提供も行っています。さまざまな種類があり何を使用したらいいのか分からないと悩まれている方も多いため、尿もれが起きる状況や量に合わせて適切な商品を紹介しています。
なかには尿もれケア用品を使用することに抵抗感がある方もおられます。尿もれケア用品を使用することで尿もれが改善するわけではありませんが、「もしもの時」に安心でき、「日々の活動を制限しない」ことにつながります。そう考えてみると尿もれケア用品を使用することも前向きな選択肢の一つではないでしょうか。
尿もれは誰にでも起こり得る症状です。一人で悩まず、ぜひご相談ください。

作業療法士 S

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第二の骨格“筋膜”

皆様、こんにちは。紅葉の葉も散り始め、ようやく冬本番を迎えようとしていますが、いかがお過ごしでしょうか。

私は、予防リハビリに所属している理学療法士です。今回のブログでは、タイトルにもあるように「筋膜」について紹介をさせていただきたいと思います。

ところで、皆様は筋膜という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
筋膜とは筋肉と皮膚の間にある結合組織のことで、身体全身に張り巡らされています。筋肉だけではなく、血管、神経から、心臓、内臓、脳などの臓器を、身体の形状を保つように覆っていることから、第二の骨格ともいわれています。
私たち人が日常生活で様々な姿勢を取る際に、外からの刺激を感覚として脳に送り、筋肉が伸ばされたり引っ張られたりする張力を全身に伝達しながら姿勢の保持をしてくれます。

なぜ筋膜が、このように私たちが普段とる様々な姿勢に柔軟に対応することができるかというと、筋膜は主にコラーゲンやエラスチンといわれる水分を多く含んだ物質で構成されている非常に流動的な組織のため、体が動いたときに組織と組織の間を滑走(滑るように動くこと)できるからです。

また、筋膜には形状記憶という性質があって、滑走してから元あった場所に戻ってくることができます。そのおかげで、ストレッチなどで筋肉を伸ばしても元の形に戻ることが可能です。

少し難しい話となりましたが、簡単に言うと筋膜は身体全身を覆う潤滑剤のようなもので、人の姿勢保持に深く関わっています。

そんな筋膜ですが、長時間悪い姿勢をとっていたりすると機能異常が起こると言われています。
例えば、デスクワークで猫背の姿勢を取ったまま長時間座っていたり、肩肘をついてどちらか一方に偏った姿勢で作業を続けると、姿勢のバランスをとっていた筋膜も引き伸ばされ、次第に水分量が少なくなり、滑りが悪いドロドロな状態になります。この状態では自力で元の形に戻るのは難しく、結果的に柔軟性の低下や、筋肉の出力低下、痛みの発症(肩こりや腰痛)を招いてしまいます。

そういった症状に対して有効な治療法の一つに筋膜リリースというものがあります。
これは、凝り固まった箇所に圧を加えることで、一度ギュッと絞ったスポンジを水に浸すと吸い上げるように、水分の失われた組織に潤いを戻す作業のことです。再び潤いが取り戻されると、筋膜の滑走性が改善し、結果的に身体の動きが良くなります。

筋膜リリースの方法は多種多様ですが、予防リハビリではご自宅でも自主トレーニングとして可能な運動指導を目標に、テニスボールやゴルフボールを使った足底(足の裏)筋膜リリースを取り入れています。方法としては、ボールを足の裏で踏み、3分間、自分の体重を使いながらゆっくりとボールを転がすように圧をかけていきます。
実際に筋膜リリースを実施していただいたご利用の方からは、「変化を自分の中でも感じられるくらい痛みが減った」「体が柔らかくなって出来なかったことが出来るようになった」などの声をいただいています。

このブログを読んで、筋膜リリースについて気になった方や、もっと詳しく知りたいと思われた方は、体験等も受け付けていますので、是非ご連絡ください。

これから寒くなるにつれて、身体が硬く、こわばりやすくなってきますが、動きやすい身体作りを目指していきましょう。

理学療法士 T

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気温の低下と関節、筋肉の関係について

昼夜の寒暖の差もだんだんと大きくなり、少しずつ冬の訪れを感じる頃となりました。皆様お変わりはありませんか?
気温が下がってくるとご利用の方からも「寒くなると体がこわばり動きにくくなる」、「起きて動き始める時に関節に痛みを感じる」という話をよく聞くようになります。そこで今回は[寒くなるときの動きにくさ]、[動き始めの関節の痛み]についてお話しようと思います。

寒くなると内臓などがある体の中心の温度を下げないように、冷えた空気に触れやすい手足から熱が逃げないように血管が収縮します。その状態が続くことで手足の血液の循環が悪くなり、筋肉などの組織の栄養が足りない状態になります。その時に老廃物や痛みに関係する物質が作られ、筋肉の中に溜まると筋肉が硬くなります。その筋肉が硬くなっている状態で動こうとすると関節にも負担が増える為、痛みが出やすくなってしまいます。

このように血液の循環が悪くなり痛みの物質が作られる事や、筋肉が凝る事で関節の負担が増える事が、気温が下がった時に感じる体の動きにくさや痛みに影響している可能性が高いと考えられます。では、生活の中でどのように気をつけたらいいのでしょうか。

方法としては①体を冷やさない②動く時は軽めの運動から始めるという事が挙げられます。
①の対策では、体を冷やさないような服装や湯船に浸かり体を温めるという方法などがあります。
②では、いきなり運動を始めるのではなく、痛みのない範囲での運動やストレッチなどから始める方法があります。

ちなみに、筋肉量が多い人ほど運動時に生産される熱量は多くなると言われています。また、「運動を続けている人は運動習慣がない人と比べて、運動時に抹消の血液循環が良くなりやすい」、「屋外の運動と屋内の運動では屋外の運動をしている人の方が凍傷に対する耐性が高い」という報告もあります。
つまり、筋力をつける運動や屋外でのウォーキングなど、運動をする習慣がある方は寒さに負けない元気な身体になります。ただし、今まで運動習慣がない人は、軽くストレッチをしたり、短い時間から歩いてみたりするなど、少しずつ無理のない範囲から始める事をお勧めします。

予防リハビリではご利用の方が普段の生活で気になった話なども相談をお受けしています。自主トレの指導だけでなく、普段の生活でどのように過ごすか等を一緒に考える事でご利用の方が元気な状態で過ごせるように支援をしていきたいと思います。

理学療法士 B

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ご利用の方の運動定着に向けて

皆さまこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

今回は私達が行っている自主トレ定着に向けた取り組みをご紹介します。予防リハビリでは、利用時に毎回個別リハビリを実施しています。リハビリ内容はなるべく自宅でも行えるものをお伝えし、自宅でも自主トレーニングとして実施できるよう支援しています。他にも、自主トレーニングをどれだけ行えたか記録できる用紙を毎月配布し、ご利用の方に記入して頂いています。時々見返してご自身で達成状況を確認したり、利用時に職員とも共有し、実施状況に合わせて声掛けを行ったりしています。
さて、その用紙の記入欄にストレッチと筋トレという項目を設けていますが、以前より「ストレッチと筋トレの違いが分からない」という声をちらほら頂いていました。質問をお受けした時にご利用の方にお伝えしていましたが、フロアに掲示していつでも確認できるものがあれば、より皆様の理解が深まるのではないかと感じ、用紙を作成してみました(下の図)。

この用紙を、目に留まりやすいようフロアのドリンクサーバーの近くと、血圧計の隣の2箇所へ掲示しました。掲示後、ご利用の方からも「こういう違いがあるんじゃな」「分かりやすいわ」という反応を頂いたり、ご利用の方同士でも用紙を見ながら内容についてお話しされ、交流のきっかけになったりしています。

実際に違いを意識しながらトレーニングを実施して自宅での運動効果を高めて頂くために、毎月内容を変更しながらストレッチや筋トレの具体的な方法も併せて掲示しています。掲示し始めてから、プログラムの隙間時間にも実施してくださる方が増えました。ご利用の方から「貼ってくれるから、どんなことしたらいいか分かるからいいわ~」「家でもやってみます!」というポジティブなお声も頂くことができました。自宅での活動量増加に繋がればと思い始めましたが、通所利用時の自主トレーニングにも繋がっており、作成して良かったと感じています。
今回、自宅での運動定着のきっかけになればと思い掲示を行いましたが、予想以上に利用者様からの反響がありました。今後も皆さまの身体機能の維持向上につながるよう、様々なきっかけ作りを行っていきたいと思います。

介護福祉士 S・K

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予防での取り組み~低栄養予防のための食事相談~

カテゴリー: 予防リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

9月になりいくぶん残暑も和らぎ、しのぎ良い日が増えてきました。
皆様夏のお疲れは出ていらっしゃいませんか?
秋といえば食欲の秋、美味しいものが並ぶ季節となりますね。
今回は予防リハビリで取り組んでいる栄養食事相談についてご紹介をさせていただきます。

皆さんは低栄養といった言葉を耳にされたことはありますか?
低栄養とはエネルギーとたんぱく質が欠乏し、健康な体を維持するために必要な栄養素が足りない状態をいいます。
特にご高齢の方はものを上手く食べられなくなったり、消化機能が落ちたりすることで、栄養や水分を十分に摂れなくなることがあるため、注意が必要になります。

低栄養になると下記に示したような症状が起こりやすくなります。
✓気力がなくなる
✓体力の低下
✓免疫力が低下することによって病気にかかりやすい
✓筋肉量や筋力の低下
✓骨量減少で骨折の危険増
✓認知機能低下

低栄養状態になり、これらの症状が組み合わさると低栄養→筋力・筋肉量の減少→身体機能低下→活動量減少→食欲減退→栄養状態悪化と負のサイクルでの悪循環が始まってしまうのです。
そのサイクルに陥る前に低栄養状態であることを早期に発見し、改善していくことが大切になります。

低栄養状態を判断するにはBMI(体格指数)「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」が20以下であることと、※MNA(簡易栄養状態評価)で単に嗜好や食生活だけではなく身体心理・精神状態、社会環境など全体を把握した上で評価を行います。
※(当事業所ではMNAでのツールを使用していますが、他にもMSTやMUSTといったツールを使用しアセスメントを行っている事業所もあります。)
そして総合的に評価をして低栄養のおそれありと判断された方に対して栄養相談を実施し、フレイルに陥る前に管理栄養士と提携を組みながら予防・対策のアドバイスを行いサポートします。

利用開始時に低栄養状態と評価されていましたが、栄養相談を毎月実施し、個人の状態に合わせたアドバイスやサポートを継続して行うことで、栄養状態良好との評価になるまでに改善したため栄養相談を卒業された方は何名もいらっしゃいます。
その方達の中には食生活の見直しと近所の散歩や畑の草むしりなど積極的に身体を動かすように心掛けたところ、筋量がアップしタイムドアップ&ゴーテスト(椅子に座った状態から立ち上がり3ⅿ歩いて折り返してから再び椅子に座るまでの時間を測定する体力テスト)でも向上がみられた方もおられます。

運動とバランスのとれた食事は健康な体をつくるために欠かせないため、習慣化し継続していくことが重要になってきます。
これからもご利用の方ひとりひとりのその人らしい生活全般の改善や意欲を引き出し、生活の質を維持・向上させることを目指して、習慣的に「食べること」の意義や大切さをお伝えしていけるよう取り組んでいきます。

 

介護福祉士 S

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