「便秘の新薬『グーフィス』が誕生」

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新たに慢性便秘症を改善する薬『グーフィス』が誕生しました。
グーフィスは国内初の胆汁酸トランスポーター阻害薬です。

作用機序は胆汁酸性下痢が起こるメカニズムと似ています。
グーフィスは小腸での胆汁酸再吸収を抑制するため、
大腸への胆汁酸の流入が増え効果を発揮します。

飲み方は1日1回、食前に服用します。
食前に飲む理由は2つあり、1つめはグーフィスの作用機序に由来します。
グーフィスは胆汁酸の再吸収を阻害する薬剤のため、
食事の刺激により胆汁酸が放出される前に投与しておいた方が良いため食前に設定されました。

2つめは、グーフィスの吸収率に由来します。
朝食前投与と絶食時で比較したところ、朝食前服用時の最高血中濃度が絶食時の
約20~30%だったことが示されています。
グーフィスは血中濃度が薬効に影響しない薬剤なので、血中濃度が低く抑えられる食前に設定されました。

今まで多く使用されていた酸化マグネシウム製剤(マグミット)の長期投与による高マグネシウム血症、刺激性下剤(センノシドなど)の連用による耐性などが懸念される場合は
この機会にグーフィスへの変更に挑戦してみても良いかもしれません。

薬剤部 A