栄養科通信vol.108 「夏バテは痩せる?太る?」

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毎日暑い日が続いています。体調を崩されてはいませんか?20160805
最近の栄養相談のひとコマより、ちょうどこの時期向きのお話をしたいと思います。
「なんか夏バテ気味。食欲がなくて、あんまり食べていないし、暑くて外出もしていない。そんなだから痩せてるかも?と思ったら全然痩せてない!むしろ太ってるのはなんで??」

夏に体重が増えてしまう原因の多くは、
・意外と高カロリーな食べ物をちょこちょこ食べている
・代謝が低下している
・水を飲み過ぎている
などが考えられます。

暑くて食欲がないからと言って、さっぱりした麺類、アイス、ゼリー状の栄養補助食品などばかりを食べていると、糖質過多になりやすいです。あまり体を動かさなかったりして消費されず余ったブドウ糖は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられることになります。
また、アイスやゼリーは小量な割にカロリーの高いものもあるので注意が必要です。同様に熱中症を避けるためにスポーツドリンクを飲むことがあるかと思いますが、糖分が多いので飲みすぎないよう注意しましょう。もともと夏場は気温と体温の差が小さく、基礎代謝量が少ない時期である上に冷たいものばかりとり続けると、胃腸を中心に内臓が冷えてさらに代謝が低下してしまい、より脂肪をため込みやすい体になる、という悪循環に陥ってしまいがちです。
また、汗をかいて塩分が不足するため味の濃いものを食べたくなる傾向があります。軽めの食事を簡単に済ませようとファストフードやインスタント食品に偏ると塩分が多くなることはお分かりですね。塩分摂取量が多いと、それを薄めようとして身体が水分を求め、喉が渇きます。喉が渇くからと水分をとり過ぎると、体がむくんでしまうこともあります。

心当たりのある人、「たいして食べてないのに最近太った?!」と思っている人は、もう夏太りの一歩手前かもしれません。夏の暑い時期でも、食生活の乱れない工夫をしましょう。
朝昼晩の3食を規則正しく食べる中で、ビタミンB1の摂取をおススメします。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きがあり、たんぱく質と一緒に摂ることで疲労回復、食欲増進に繋がります。豚肉やうなぎなどに多く含まれます。むくみ防止にカリウムを多く含む夏野菜も一緒に食べるようにしてください。
身体の冷え予防には、シャワーではなく湯船に浸かることをおススメします。じんわり汗をかく程度のお湯に浸かる習慣をつけていると、身体が熱い温度になれ、夏の暑さにも対応できるようになるとも言われています。入浴後の体温が下がるタイミングで、しっかり熟睡するのもポイントですよ。

まだまだ暑い日が続きます。今年の夏も元気にお過ごしください。
ちょっとしたことでも、栄養相談はいつでも受付中です。

栄養科 管理栄養士 A子