第11回日本認知症予防学会学術集会で倉敷平成病院より3名発表、涌谷センター長は浦上賞を受賞

9月23日(金)~25日(日)に行われた、第11回日本認知症予防学会学術集会(福岡国際会議場)で、当院から3名が演題発表し、「運転免許外来受診者130名の初回受診時と6カ月後の評価の特性の解析」で発表された涌谷センター長が浦上賞を受賞されました。浦上賞は、同学術集会で行われた発表のうち、学術の向上に貢献すると認められる優秀なものに授与される賞です。
また、当院 公認心理師と医療秘書がオンライン発表しました。ので各人のコメントをご紹介します。

発表した 吉川公認心理師よりコメント
今回は、「BPSD(不安)が強い入院患者への多面的評価・アプローチについて」事例発表をさせて頂きました。当院の公認心理師は、認知症疾患医療センターにおいて、BPSDの評価・アプローチを行ない、病棟では、認知症・せん妄サポートチーム(DST)とも積極的に連携を行ないながら、評価・介入を行なっています。
発表した事例は、BPSDが顕在化した入院患者に対して主治医・DST、リハビリとの連携、心理面などから多面的な視点で評価・アプローチを行うことが有効であったとの報告を行ないました。特に心理面では、回想法を通して生育歴を繰り返し語り、思いの表出が気持ちの整理につながった事例でした。
発表後の質疑応答では、病棟での心理師が介入する頻度や回想法の内容についてご意見を頂きました。
学会を通して、改めて連携を行なう大切を感じることが出来ました。今回の経験を日々の業務に活かして、精進していきたいと思います。貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました。

発表した 上野医療秘書よりコメント
「岡山県における運転免許返納の実態調査と返納支援に向けて」の演題で、オンライン発表をさせて頂きました。医療秘書の当院の運転免許外来での役目の一つに岡山公安委員会との渉外活動があります。岡山公安委員会のご協力のもと岡山県の運転免許の実態をデータ化し、市町村別運転免許の返納率を可視化することができました。
 各市町村の特徴が現れ、移動支援が普及している市町村は運転免許の返納率も高いことも明らかになりました。岡山県の自主返納推進の後押しができる発信ができたと思います。地域の方や当院運転免許外来に来院した患者さんの安全な暮らしを守り、自主返納を推進する役目がある医療機関のチーム医療のメンバーとして、今後も岡山公安委員会と連携し、よりよい医療提供を行う役割を図っていきたと思います。

 

今後もますます、多職種によるチーム医療でよりよい医療提供を行っていけたらと思います。

 

秘書広報課