日別アーカイブ: 2024年3月1日(金曜日)

「花粉症」にご注意を!

早春の時期を迎えましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。寒かった冬を越え、いよいよ過ごしやすい季節が近づいてきましたね。3月と言えば、「お花見」。満開の桜を眺めながら、のんびりと過ごす非常に楽しいイベントです。しかし、暖かくなり、様々な草木が芽吹き始めると同時に、植物たちが飛散する「花粉」に悩まされる方が増え始める時期でもあります。今回は、そんな花粉症についてご紹介したいと思います。

〈花粉症とは〉
植物は、めしべの中にある花粉を飛ばし、別の植物と受粉することで、繁殖していきます。花粉症とは、そんな植物の花粉が原因となり、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状を起こす病気のことを言います。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれ、日本では、代表的なスギやヒノキの他に、約60種類の植物が、花粉症を引き起こす原因となると言われています。

〈花粉症が起こるメカニズム〉
私たちの体には、害を及ぼす異物が体内に侵入してくると、それを追い出そうとする力(免疫システム)が備わっています。花粉症の場合、体が花粉を害のある異物だと誤った判断をしたことにより、免疫反応の一つであるアレルギー反応が起こります。
花粉などのアレルゲンが、鼻腔内の粘膜に付着すると、体内に抗体が作られ、マスト細胞と呼ばれる細胞と結合します。その後、再びアレルゲンが鼻腔内に侵入すると、マスト細胞からアレルギー症状を誘発する物質が放出されます。その放出された物質が、神経や血管を刺激し、くしゃみや鼻水等のアレルギー症状を引き起こします。

〈花粉症の対策〉
花粉症対策の基本は、花粉を浴びないようにすることです。外出するときは、マスクや眼鏡を着用し、花粉を体内へ侵入させないことを心がけましょう。手洗いうがい・こまめな掃除を行い、屋内に花粉を持ち込まないことも大切です。
万が一花粉症に罹患してしまった場合、症状を引き起こす原因となる物質の発生を抑えることが有効です。当院にも耳鼻咽喉科や眼科があり、症状に合わせた抗アレルギー薬の処方が可能です。力を合わせて、つらい花粉症を乗り越えていきましょう!

相談員 A

※写真AC