日別アーカイブ: 2020年11月12日(木曜日)

『玄米ご飯』糖尿病療養指導士

カテゴリー: 糖尿病療養指導士 | 投稿日: | 投稿者:

今年6月の月刊糖尿病ライフ「さかえ」に、玄米食の勧めという記事が掲載されました。

『玄米は「天然の完全食」と呼ばれ、食物繊維、ビタミン、ミネラルなど多彩な栄養成分を実にバランス良く含んでおり、食後の高血糖を抑制する低GI食品としても大変注目されています。』
とあります。また、30歳~60歳で沖縄在住の肥満症・メタボ男性を対象に行った臨床研究において、主食(白米)のみを同エネルギー量の玄米に置き換えることで、食後高血糖、食後高インスリン血症、血管内皮機能不全、脂肪肝、肥満が改善し、動物性脂肪・ファーストフード依存が緩和されるという結果も紹介されています。

玄米は、もみがらを取り除いただけのもので
胚芽・ぬかがついています。胚乳だけのものが白米です。
胚芽とぬかには食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富です。

玄米ご飯は白米と同じように炊いてもいいの?と聞かれることも多いので、基本的な玄米ご飯の炊き方を紹介します。もちろん炊き方は1通りではないので自分に合った炊き方を見つけて下さい。

★玄米ご飯の炊き方
1、ボウルに玄米を入れ、水を注いだらサッと混ぜて水を捨てる。
2、再度水を注ぎ両手でお米をすくい上げて、手のひらですり合わせるようにもみ洗い(おがみ洗いとも言います)をして水を流す。2~3度くらい繰り返す。
3、たっぷりのきれいな水を入れ一晩浸水させる。
4、3をザルでしっかり水を切り、圧力鍋または炊飯器に入れる。
5、塩を一つまみ入れ、分量の水を入れ炊く。
*圧力鍋や土鍋で炊く場合の水加減は玄米2合の場合は水2+1/2カップが目安です。
(玄米と水は同じ計量カップを使用する。)
玄米の量が増えるに比例して水分量は少し減らします。
4合:4+1/3カップ、5合:5+1/4カップ

お好みで調節してください。

白米に比べて少し手のかかる玄米は、家族の中でも好き嫌いが分れるかと思います。玄米ご飯を多めに炊いて、1食分ずつ個包装にして冷凍しておくと便利です。
解凍する際には電子レンジも簡単ですが、時間はかかりますが炊飯器で保温している白米の隅に一緒に入れて解凍するとふっくらと炊きたてのような状態で食べることができるのでおすすめです。

健康にいいからといって無理に玄米ご飯を食べる必要はないと思います。玄米を食べ慣れている方でも、夏場は玄米が重いからと5分づきにしたり、白米にされている方もいらっしゃいます。
また、よく噛んで食べなければ不消化のまま排出され、胃腸の負担にもなりかねません。
「今、自分の身体に何が必要なのか?」自分の身体としっかり対話をすることも大切ですね。

引用:月刊糖尿病ライフ さかえ 6月号
糖尿病療養指導士 管理栄養士 S.N