日別アーカイブ: 2016年6月14日(火曜日)

熊本地震被災者の方々へ~全仁会グループが倉敷市へ義援金寄託

カテゴリー: お知らせ, 秘書・広報課 | 投稿日: | 投稿者:

S__28221568 4月27日から5月20日までの約1ヶ月の間、私たち全仁会グループにて募った義援金(約63万円)を、本日(6月14日)、倉敷市に寄託いたしました。
寄託式では、高尾理事長が伊東倉敷市長へ「募金箱ならびに職員有志から募った義援金です。まだ多くの方々が避難生活を余儀なくされており、少しでもお役立ていただければ」と現金を手渡しました。

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伊東市長からは「善意をしっかり届けます」とのお言葉をいただきました。倉敷市では、がれき処理や被災者の健康サポートのため保健師などの市職員をのべ170名派遣されているということです。この義援金は、看護や介護の現場で働く職員がなかなか義援金を贈るタイミングが難しいとの声が多数上がり、グループとして義援金を募って集まったものです。

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熊本地震から約2ヶ月経ちます。被災者の皆様が一日でも早く平穏な生活を取り戻されることを心よりお祈り申し上げます。
S__28221560※この模様は、本日の倉敷ケーブルテレビ「KCTワイド」にて紹介される予定です(秘書広報室)

認知症とは?③

カテゴリー: 認知症疾患医療センター | 投稿日: | 投稿者:

前回は、脳の機能を通して、認知症とは一体どのような疾患なのか?といった話題について述べました。今回は、認知症のなかでも特に、アルツハイマー型認知症の特徴についてお話したいと思います。アルツハイマー型認知症でみられる代表的な症状の一つに記憶障害があります。この記憶障害では、直近の体験や出来事自体の忘却(エピソード記憶の障害)がみられます。
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左側黄色枠内ではアルツハイマー型認知症でよく見られる症状を示しています。このような言動には記憶障害が関わっています。わかりやすくするために同じ内容の事柄で、表現を変えたものが右緑枠内です。置き忘れ→置いたことを忘れる しまい忘れ→しまったことを忘れる 同じことを何度も尋ねる→尋ねたことを忘れる など、「こと」という言葉を付け加えると、アルツハイマー型認知症で見られる記憶障害(エピソード記憶障害)の特徴がわかりやすくなります。つまり、出来事や体験自体の記憶が忘却されやすくなるということなのです。
次に示す図は、通常私たちも経験するもの忘れと、アルツハイマー型認知症で見られるもの忘れを比較したものです。
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通常のもの忘れでは、記憶が虫食い穴のように落ち、何らかの手がかりがあれば空いた穴をある程度正確に埋め戻すことができます。しかしアルツハイマー型認知症の記憶障害では、ところどころですっぽりと抜け落ちたように記憶が失われます。この記憶の抜け落ちは、手がかりを使って正確に埋め戻すことが出来ません。さらに、時間的に現在に近い過去(数秒~数年前)の記憶ほど抜け落ちやすく、遠い過去(数十年前)の記憶はそれと比較すると抜け落ちにくいという特徴があります。
次回は、こういったアルツハイマー型認知症で特徴的な記憶の障害が、日常場面において行動、発言や物事のとらえかたなどに、どのように影響するのかということについてお話ししたいと思います。
「もの忘れ」は早期発見・早期治療が重要であり、診断・治療のためには地域のかかりつけの医師との情報共有が非常に重要です。ご家族や身近な方、またはご自身のもの忘れが気になるという方は、まずはかかりつけの医師にご相談下さい。

認知症疾患医療センター相談室 直通電話番号:086-427-3535

認知症疾患医療センター CP阿部