カテゴリー別アーカイブ: 糖尿病療養指導士

最近治療をはじめた方、継続して治療している方へ

カテゴリー: 糖尿病療養指導士 | 投稿日: | 投稿者:

私が外来で服薬指導をする時、いつも心がけていることがあります。
それは、受診してくださったことに「ありがとうございます」と言葉で伝えることです。頑張っていること、頑張ろうとしているけどなかなかうまくいかないことにも傾聴するよう意識しています。

糖尿病と診断されると、食事療法や運動療法、薬物療法を指導されます。
はじめのうちは、我慢すること、続けるのがしんどいことがあると思います。
次第に治療に慣れてきても、お正月や誕生日にごちそうに呼ばれて血糖コントロールが悪くなり、がっかりすることもあるかと思います。そういったことがあっても、継続して受診・治療してくださる患者さんを尊敬しております。患者さんがまた次の外来に来ていただけるような服薬指導を行えるよう、日々精進しております。

治療をはじめた頃は三日坊主になることがあるかもしれません。
4日目にやり忘れたとに気づいた5日目から再開すればいいのです。これを7~8回続ければ、1ヶ月間続けられたこととほぼ同じになります。治療は毎日続くので、長い目で取り組む根気が必要です。最後に、意識や行動の変化に関わる6つのステージを紹介します。(参考文献:糖尿病療養指導ガイドブック2022)

①前熟考期
知識や意欲が不十分で、問題に抵抗や否定をしている。
②熟考期
自己の問題に気づいたが、まだ行動に移せていない。6ヶ月以内に行動を変えようと考えている。
③準備期
1ヶ月以内に行動を変えようとしている。行動に取りかかろうとしている。
④実行期
自己の問題に取り組んでいる。行動を変えて6ヶ月未満である。問題行動に逆戻りしそうな気持ちや誘惑に立ち向かっている。
⑤維持期
行動を変えて6ヶ月以上経過した。まだ、意識していないと一時的なつまずきや問題再発が起きることがある。
⑥完了期
行動が習慣化し、誘惑も存在しない。落ち込み、ストレスを感じることがあっても不健康な習慣に戻ることはない。

糖尿病療養指導士 薬剤師 K

糖尿病の基礎知識

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今日は糖尿病についての基本をお話ししたいと思います。
糖尿病は、インスリンの作用不足により高血糖の状態が続く病気です。日本での糖尿病の患者数は、糖尿病有病者と糖尿病予備群を合わせて約2,000万人いるといわれています。

<種類>
糖尿病には大きく分けて2つのタイプがあります。
1つ目が1型糖尿病です。1型糖尿病はインスリン欠乏によるもので、すい臓がインスリンをほとんど、またはまったく作ることができないためインスリンを注射しなければなりません。糖尿病の患者さんのうち、1型糖尿病は10人に1人もいません。若い方の糖尿病では1型糖尿病が多いですが、年齢に関係なく発症が見られます。

2つ目が2型糖尿病です。2型糖尿病では、インスリンの量が十分ではないか、作られたインスリンが十分作用しません。食生活などの環境因子と体質(遺伝)の組み合わせで起こると考えられています。若い人でも発症する場合もあります。

<症状>
糖尿病の自覚症状として口渇・多飲・多尿がみられることがありますが、初期症状はあまりないため、血糖値を高いまま放置することで徐々に全身の血管や神経が障害されいろいろな合併症(神経障害、網膜症、腎症)を引き起こすことがあります。合併症を引き起こさないために、2型糖尿病の基本的な治療として食事療法、運動療法、薬物療法があり、きちんと血糖値をコントロールすることで合併症を予防することができます。

<検査>
また、病状を把握するために血糖値やHbA1cを継続的に検査することが必要です。HbA1cはブドウ糖が血液中のヘモグロビンと結合した割合で高血糖の状態が続くとHbA1c値も大きくなります。HbA1cは過去1~2ケ月の血糖コントロール状態を示しているとされているため、受診の直前に頑張って血糖を下げようとしても値には反映されません。検査値の目標は個々で異なるため主治医と確認が必要です。

<治療>
治療として飲み薬やインスリン注射が使用されることがあります。症状がないからと勝手に治療を中断しないでください。特に1型糖尿病の人はインスリン注射を自己判断で勝手に中止すると高血糖状態になり昏睡を招くこともあります。糖尿病の治療についてわからないことや不安なことがあれば主治医や薬剤師に相談してください。

厚生労働省:平成28年「国民健康・栄養調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189.html
https://www.myfreestyle.jp/patient/general/diabetes/tonyo/1-1.html
https://www.diabetes.co.jp/dac/diabetes/symptom-type

糖尿病療養指導士 薬剤師 A

日本糖尿病療養指導士認定試験に合格しました!

第22回日本糖尿病療養指導士認定試験が行われ、当院から受験した管理栄養士2名、薬剤師5名全員が合格しました。倉敷生活習慣病センター診療部長 青山 雅 先生をはじめ、糖尿病療養指導士の先輩方に何度もご指導いただきました。この場をお借りし、心より感謝申し上げます。

日本糖尿病療養指導士(CDEJ)とは、糖尿病治療にもっともたいせつな自己管理(療養)を患者さんに指導する医療スタッフです。高度でかつ幅広い専門知識をもち、患者さんの糖尿病セルフケアを支援します。
この資格は、一定の経験を有し試験に合格した看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士に与えられ、CDEJに認定されることは、糖尿病の臨床における生活指導のエキスパートであることを意味します。

この受験を通して、薬剤師以外の職種が糖尿病指導にどのように関わっているのかを改めて学び、薬物療法以外にも食事療法や運動療法についての知識を深めることができました。
また、各医療スタッフが密接な連携を保ち、専門性を活かしたチームアプローチが必要であることを学びました。

今年の試験結果を受け、当院の糖尿病療養指導士は計22名(看護師4名、管理栄養士7名、薬剤師9名、理学療法士2名)になりました。これからも糖尿病患者さんのお役に立てるアドバイスが出来るよう、学んだ知識を活かしながら頑張っていきたいと思います。

糖尿病療養指導士 薬剤師 MM

糖尿病とうつ病の関係について

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糖尿病患者はうつ病になりやすく、またうつ病患者も糖尿病になりやすいといわれています。うつ病になると、血糖値のコントロールが難しくなり、糖尿病の合併症リスクも上昇するため、うつ病を早期に発見し適切な治療を受けることが重要です。

○糖尿病とうつ病との関係
これまでの調査によると糖尿病患者の約30%にうつ症状があるといわれ、糖尿病とこころの問題が重要視されるようになっています。糖尿病患者の13%は不安障害、11%はうつ病と診断され、5.7%は抗うつ薬を服用しているとの報告もあります。両者の関係について、神経系・内分泌系および免疫系の相互関係の研究がすすめられていますが、行動上の要因も大きいといわれています。糖尿病では、食事制限などの自己管理を求められ、長引く治療がストレスになることなどから、うつ病を併発するのではないかと考えられています。またうつ病があると、運動不足になり、自己管理もむずかしくなり、糖尿病になりやすくなるともいわれています。

○糖尿病の合併症などのリスク上昇
糖尿病とうつ病を併発すると、生活の質が低下するばかりでなく、深刻な影響がでます。死亡率が1.6倍上がり、医療費は4.5倍に膨れ上がります。また糖尿病の合併症である神経障害・腎症や網膜症が起きやすくなり、またそれらの合併症が悪化する危険性が高まります。うつ病の併発は、治療の効果を期待することができなくなり、食事制限や運動への関心が低下し、その結果有効な療養行動を実施・継続することが出来なくなり、喫煙量やアルコール量が増えるなど、糖尿病の悪化を招く悪循環に陥りやすくなります。

糖尿病とこころの問題が同時に起こったときは、まず両者が重なっていることを理解しなければなりませんが、糖尿病とうつ病を併発している患者の約半数は、「うつ病」になったことに気づいていないといわれています。うつ病は、こころの不調だけではなく、からだの不調として表れることもあります。からだの不調が糖尿病によるものなのか、うつ病のためなのか、判断が難しいこともうつ病に気づかない理由のひとつと考えられます。
食事や日常生活の相談だけでなく、ちょっとした不安な気持ちなども糖尿病療養指導士へご相談ください。

参照:厚生労働省 eヘルスネット 糖尿病とこころ | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

糖尿病療養指導士 S.N

爪楊枝について

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栄養、衛生、感染の重要性が高まっています。そこで今回は,爪楊枝に関する素朴な疑問をまとめてみました。

○爪楊枝の歴史
10万年前、ネアンデルタール人だった時代から使われていたそうです。その時は、木の枝を用いていたようで、歯磨きの原形と言われています。日本でも江戸時代までは歯磨きとして爪楊枝が使われていました。

○爪楊枝は海外にもある
上記したように、10万年前からあるものなので、もちろん海外にも爪楊枝はあります。インドやアフリカでは歯木(しぼく)という木の枝の先端を裂いたものを爪楊枝として使っているそうです。

○日本の爪楊枝は高品質
日本の爪楊枝は質が高いと海外でも有名で、人気があるそうです。大阪府河内長野市が生産量日本一。

○爪楊枝に溝がある理由(諸説あり)
説1:製造工程によるもの
爪楊枝置き製造過程において、機械にセットされたつまようじは高速回転をしながら先端が尖るように削られていきます。その際に持つ側の木が焦げて黒くなり、見栄えが悪くなってしまうため、それを目立たせなくする為に飾り彫りを入れるそうです。
説2:爪楊枝置きに使うため
溝を折ることによって、爪楊枝置きとして使用できます。
今回は爪楊枝についてまとめてみましたが如何でしたでしょうか。口の中を清潔に保つことは生活習慣病予防にとっても重要です。口腔内衛生を保ちましょう。

糖尿病療養指導士 看護師 H.M

運動による血糖コントロール

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血糖値をコントロールすることは糖尿病の進行を予防する上でとても重要です。今回は血糖を上手にコントロールするために運動の観点からお話しさせていただきます。

○運動の効果
運動を行うことで短期的にも長期的にも血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
・短期的には食後に運動を行うことで血液の中の糖を筋肉が使用し、食後の高血糖を抑えます。
・長期的には運動が習慣化することで筋肉量がアップし、またインスリンの効きやすい体となるため血糖を抑えやすくなります。

○運動の種類
主に有酸素運動(会話しながらでも歩ける程度の負荷)と無酸素運動(筋力トレーニング)がありますが、血糖を抑える目的であれば有酸素運動の方が効果が高いと言われています。

○運動のタイミング
糖尿病の方は食後に血糖が高くなりやすいです。そのため食後に運動をすることをおすすめします。
また、空腹時に運動すると飲んでいる薬によっては低血糖となり発汗や手の震え、無気力感や痙攣などを生じることがあります。また空腹後に運動するとその後食事をした際に血糖の上昇を助長させてしまう可能性があります。空腹時の運動はデメリットが多いため運動は食後に行うようにしましょう。

今回は血糖を安定させるために運動の観点からお話させていただきました。
なかなか運動する習慣を作るのは大変かもしれませんが、散歩をするには快適な季節です。
是非食後に10分程度のウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

理学療法士・糖尿病療養指導士 Y・K

平成病院の桜をご存じでしょうか

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春の暖かさが待ち遠しい今日この頃、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

突然ですが、平成病院の桜をご存じですか?

駐車場の周りに植わっている木、あれが桜です。

毎年、かわいらしいピンク色の花を咲かせて、私たちの目と心を楽しませてくれます。

ところで、岡山県の桜(ソメイヨシノ)の標本木は後楽園にありますよね。『開花』はその標本木の花が5~6輪以上咲いたら発表されます。去年は3月20日に発表され、観測開始以来最も早い開花宣言となりました。今年の開花は平年並の見込みだそうです。

しかし、ご存じでしょうか。これから開花するはずの平成病院の桜の木が、実はひっそりと花を咲かせていたことを。

年の瀬が近づく、寒さ厳しいある日の夕方。『倉敷平成病院』の看板のすぐ側の桜が、枝の先にひと塊の花を咲かせていました。

気がついた方もいらっしゃるかも知れません。

いわゆる『狂い咲き』です。

狂い咲きは、虫に葉を食べられたり、台風などで葉が落ちてしまったりして起こるそうです。

サクラの花芽は夏の間にできます。そして冬の低温に備えるために葉から休眠ホルモンを出し、花芽を硬くして翌年の春まで咲かないようにしているそうです。しかし虫による食害や台風などでほとんどの葉を失ってしまうと、休眠ホルモンの供給がストップしてしまいます。すると休眠できずに、気温がちょうど良くなった頃に花が開いてしまうのです。

最初、何も知らずに見つけたときは単純に「季節外れの桜が見られてラッキーだな」と思いました。ところがその原因を調べてみると、桜にとっては嬉しくない状況だったのだと分かりました。

花にばかり目を奪われがちな桜の木ですが、今年はお花見を楽しむだけでなく、花が散った後の桜の木にも注目していきたいと思います。

看護師K

春が近づく時期の「しもやけ」に注意を!!

カテゴリー: 糖尿病療養指導士 | 投稿日: | 投稿者:

すっかり真冬の気温となり、まだまだ寒い日が続きますね。
2022年もいつの間にか2月に突入しました。

あまり知られていないかもしれませんが、2月10日は「フ(2)ット(10)=足」と読む語呂合わせから「フットの日」です。
糖尿病や末梢動脈疾患による足病変の患者が増加していることから、足病変の予防・早期発見・早期治療の啓発目的から制定されました。
コロナが流行る前は、病院によってはイベントが開催され、足に興味を持ってもらう機会となっていました。また落ち着いて再開されれば、一度参加してみてはいかがでしょうか。

そしてこの寒い時期、我が家の息子は足の「しもやけ(凍瘡)」との闘いでもあります。

皆さんのなかにも、毎年「しもやけ」に悩まされている方も多いのではないでしょうか?

 

  • しもやけの原因

寒暖差によって血行が悪くなり炎症を起こす病気
1日の気温差が10度前後になる初冬、冬の終わりから春にかけての季節の変わり目がなりやすい時期

  • 好発部位

手足の指、耳たぶ、鼻先、頬

  • 症状

かゆみ、赤紫色の皮疹、痛み、炎症がつよくなれば水膨れ

  • 治療薬

①血行をよくする薬(ビタミンE、ヒルロイド軟膏、漢方等)
②炎症やかゆみを抑える薬

  • 予防

①防寒対策→手袋、厚い靴下、耳当て、マフラー、カイロ等の着用
②湿気や汗対策→濡れた状態のままでは末梢が冷えやすくなります
③ゆっくり温める→冷えた部位を40度前後のぬるま湯にゆっくりつけると効果的
④血流をよくするためのマッサージ
→入浴時や入浴後に、ビタミンE入りの保湿剤を塗って行うと効果的
→炎症がおきている時は、すこし離れた部分のマッサージを
⑤靴下や靴は締め付けないものを→末梢の血流が悪くなるので、特に靴下のゴムの部分は気をつけて

ここで注意!!

私達が関わる糖尿病患者さんやフット外来に相談に来られる患者さんの中には、「足の冷え、痛みの症状」で受診し「しもやけ?」と思っていたら「末梢動脈疾患(→足の血管に動脈硬化が起こり、血管が細くなったり、詰まることで、足に十分な血液が流れなくなる病気)」という違う病気だったりします。この病気は気付くのが遅ければ、壊死や切断に至ることがあり早期治療が重要です。

他にも、しもやけに似た症状でも別の病気が隠れていたり、また「しもやけ」も放置しておくと時に水膨れや痛みを伴います。

日頃から、入浴時や爪切り時に、自分の足の趾の間や足の裏までしっかり見るようにして、何か異常があれば、早めにフット外来・形成外科・皮膚科受診をしてくださいね。

糖尿病療養指導士:K・I

整理整頓 ~部屋も心も糖尿病療養生活もスッキリと~

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新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、自宅で過ごす時間が多くなりました。以前なら、子供たちと旅行やレジャーランド、キャンプや外食を気兼ねなくできていましたが、いまだに自粛する日々です。

そんな中、我が家で取り組んだことは、自宅の片付けや大掃除でした。普段何気なく使っているものや置いているものも、本当に要るものなのか考え直したり、同じようなものがいくつもあるものは、きれいさっぱり処分しました。そうすると、物を探すことが減ったり、物の管理がしやすくなり、以前より生活しやすくなりました。お部屋も心もスッキリです!

整理整頓をすると時間の使い方がうまくなる、ゆとりを持った生活ができる、決断力がつくなどいろいろな効果があるといわれています。

これは糖尿病の方の療養生活にも生かすことができるのではないでしょうか。

糖尿病の治療は生活習慣を改善することなので、長い療養生活を必要とします。

整理整頓は、①出す⇒②分ける⇒③収納する、という手順で行っていきます。療養生活に置き換えると、①うまくいっていないことを挙げてみる⇒②すぐにできそうなこと、少し頑張ればできそうなこと、頑張らないとできないことを分ける⇒③できたことから生活習慣に組み込む、という流れになります。整理整頓は一人で行うよりだれかに手伝ってもらうことで、新しい方法や工夫が得られ、はかどることもあるかと思われます

当院には糖尿病療養指導士が18名いますので、きっと参考になるアドバイスができると思います。

療養生活が何だかうまくいかない時、整理整頓でスッキリしてみてはいかがでしょうか。

 

糖尿病療養指導士 管理栄養士 N.K

乾燥とインフルエンザ

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今年もインフルエンザの時期がやってきました。
かからない様にするためには普段からの対策が肝心です。かかってしまったときの適切な対応も必要となります。インフルエンザシーズンに備え、対策する方法を紹介します。

まずは予防接種を受けましょう。
糖尿病患者は、そうでない人に比べ、適切に血糖コントロールを行っていても、深刻なインフルエンザの合併症(肺炎など)のリスクが高い場合があります。
インフルエンザは糖尿病などの慢性的な健康問題を悪化させ、さらに血糖コントロールを難しくする恐れがあります。予防接種はインフルエンザの感染を100%防ぐものではありませんが、そのリスクを大きく減少できます。
インフルエンザワクチンはそのシーズンに合わせて製造されており、予防に十分な免疫を保つためにはワクチン接種は毎年受けることをおすすめします。

インフルエンザ流行に備えましょう。
乾燥する冬の夜の、就寝時の無意識な「口呼吸」を注意しましょう。
ワクチンやマスク、手洗いうがいはもちろんのこと、口呼吸のリスクについて次の様に述べられています。
本来、人の呼吸は鼻呼吸ですが、乾燥や低温、花粉などの環境ストレスによって鼻が詰まると口呼吸になってしまいます。口呼吸をすると、異物やウィルス、細菌などが鼻の粘膜で除去されず直接体内に入るため、風邪やインフルエンザにかかる危険性が高くなります。

就寝時にのど・鼻を加温・加湿しましょう。
就寝時の口呼吸を自覚している人は5割で、自覚のない人も多く、就寝時に口呼吸になっている人ほどかぜを引きやすいことも明らかになっています。
夜間は鼻炎などアレルギー性の症状も悪化しやすくなるため、鼻詰まりが起こりやすい時間帯です。ウィルスはのどや鼻の粘膜細胞に感染するが、のどや鼻の粘膜細胞の表面にはウィルスなどの異物を体内に入れないように、最後の砦としてバリア機能がそなわっています。
〈対策〉就寝時にのど・鼻を加温・加湿、風邪やインフルエンザを予防する。
①就寝時にのど・鼻を蒸気で温める。
②部屋全体の加湿
③片方の鼻で交互に鼻呼吸

糖尿病療養指導士 看護師 M