梅雨が明け、本格的な夏がやってきました。7月は気温と湿度が一気に上がり、体への負担が大きくなる季節です。特に糖尿病をお持ちの方にとって、夏の暑さは油断できない危険が潜んでいます。
今回は、「暑さと糖尿病の関係」や「夏に気をつけたいポイント」をわかりやすくお伝えします。
■ 糖尿病の方が夏に注意すべき理由
1.脱水による血糖値の上昇
汗をかいて体内の水分が減ると、血液が濃くなり、血糖値が上昇しやすくなります。普段よりもこまめな水分補給が大切です。
2.熱中症のリスクが高まる
糖尿病があると、自律神経の働きが鈍くなり、体温調節がうまくできないことがあります。また、「のどの渇き」を感じにくくなる方も。気づかぬうちに熱中症になってしまうこともあります。
3.インスリンなどの薬の保管に注意
インスリンや一部の薬は高温で効果が弱まることがあります。保冷剤を使ったり、冷蔵庫での保管を徹底しましょう。
■ 夏の糖尿病セルフケア 5つのポイント
① こまめな水分補給
→ 汗をかいていなくても、1日1.5〜2リットルを目安に。糖分の入っていない水やお茶がおすすめです。
② 涼しい服装・室温調整
→ エアコンや扇風機を使い、体に熱をためないようにしましょう。
③ 食欲が落ちても食事はバランスよく
→ 夏バテで食事を抜いてしまうと、低血糖のリスクも。冷たいそうめんだけではなく、たんぱく質や野菜も一緒に摂りましょう。
④ 外出は涼しい時間帯に
→ 午前中や夕方など、気温の低い時間を選んで運動や買い物を。
⑤ 体調の変化を記録する
→ 体重、血糖値、食事内容、水分摂取量などを簡単にメモしておくと、異変に早く気づけます。
■ 最後に
夏の暑さは、糖尿病の管理を難しくする要因のひとつです。しかし、ちょっとした工夫と心がけで乗り切ることができます。
体調の変化に敏感になりながら、楽しく・安全に夏を過ごしましょう!
不安なことがあれば、当院スタッフへお気軽にご相談ください。
糖尿病療養指導士 理学療法士 K