認知症の患者さんを一番身近でみておられる家族の方にとって、「これでいいのかな?」「誰にも相談できない…」と感じられることはありませんか。
認知症について幅広く知識を得ることで、家族の方のご不安を少しでも軽く出来たらと、認知症疾患医療センターでは、『家族教室』という勉強会を開催しています。
この教室は、全5回の講座を月1回、毎回違う職種が担当し、それぞれの視点からお話をしています。
①医学:認知症の基礎知識(医師)
②介護福祉:制度やサービスの利用方法(精神保健福祉士)
③運動:認知症予防や進行予防に効果的な運動方法(作業療法士)
④看護と栄養:日常生活での工夫や、栄養バランス(看護師・栄養士)
⑤心理:患者さんへの関わり方や、ご家族のストレス対処(公認心理師)
2025年度は7月からスタートしており、これまでのところ、③までが終了しています。
この教室の特徴は、専門職からのお話に加えて、グループワークを行うところです。
それぞれの回の内容にまつわるテーマを設けて、少人数のグループで話し合うという時間があります。ご家族の方からは「理解が深まった」「共感することが多かった」「ヒントがもらえた」などのお声をいただいています。
どの回も、グループワークの時間が一番盛り上がり、ご家族同士の交流が自然に広がっています。
そして、来月11月の講座は、いよいよ「心理」の回です。高齢の方や認知症の方の「こころ」についてクローズアップしつつ、ご本人の気持ちへの寄り添い方や、ご家族自身の心の健康を保つことについてお話したいと思います。
グループワークを通じて、ストレス対処やお気持ちの整理について実践的に話し合えたらとも思います。
来年度の家族教室ご参加の申し込みは、院内掲示やチラシ等でご案内いたしますので、ご興味のある方は是非職員までお声かけいただけたらと思います。
公認心理師 M
※イラスト:イラストAC