より良いかかわり(生活習慣・体調管理)について

カテゴリー: 認知症疾患医療センター | 投稿日: | 投稿者:

前回はよりよいかかわり(心理・コミュニケーション)編という視点でお話ししました。今回は、よりよいかかわり(生活習慣・体調管理)とはという視点でお話ししたいと思います。

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上の図は認知症に合併する身体症状です。一見すると、認知症とはあまり関係のなさそうな症状が多いように思えます。しかし実は、上の症状の多くは普段の健康・体調管理、生活習慣に大きくかかわっています。このような、自身の健康・体調管理のことをセルフケアといいます。セルフケアと認知症についての話題に入るまえに、ここでもういちど認知症(アルツハイマー型認知症)の記憶障害の特徴についておさらいしましょう。

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認知症(特にアルツハイマー型認知症)では特に上の図の出来事の記憶(エピソード記憶)が失われやすくなっています。この出来事の記憶が失われやすくなるという事を、より具体的に日常生活のセルフケアという側面から考えてみると下記の図の例のようになります。
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私たちがセルフケアをする際には、最近の出来事をふまえる必要があります。たとえば、「今すごく暑くて食欲もわかないから、ここ最近そうめんばかり食べているけど、このままでは栄養がかたよるので、今夜は焼き肉とサラダをたべよう!」とか「最近便秘(下痢)が続いているなぁ、病院いかなきゃ」「朝ご飯のあと薬を飲み忘れた!まだ9時だから朝の薬飲もう」など、過去の出来事から判断して現在のセルフケアを調節しています。認知症では出来事の記憶が失われやすくなるので、セルフケアにおいての判断材料が通常よりも乏しくなりやすいと言えます。セルフケアに支障をきたした状態(望ましくない生活習慣)が続くと、最初の図で説明した合併症状を引き起こしやすくなることは想像に難しくないでしょう。
そして、とても重要なことは、脳も体の一部であるということです。認知症のあるなしにかかわらず、好ましくない生活習慣や、高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病のコントロールが不良な状態は、脳にも悪影響を及ぼします。下の図では認知症の危険因子および増悪因子の一部を紹介しています。脳を守るには、適切な治療(医療)と予防的活動(生活習慣の改善)が必要です。
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自分でも気をつけて取り組むことができる、もしくは誰かのサポートがあればできるような、脳を守る活動をさらにまとめたものが下の図です。

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脳を守る3つの要素は「栄養」「運動」「交流」です。まず、栄養に関しては、バランスの良い、規則正しい食生活を日々の生活に取り入れることです。これに関しては、医師や栄養士に相談なさるか、持病がなければ書籍やインターネットを参考にしてみるのも良いでしょう。「運動」に関して、たとえば有酸素運動を日課とすることなどは、脳と体の健康増進に非常に良い影響を及ぼします。最後は人、社会との交流です。「家に閉じこもり、いつもの座席(ベッド)で座って(横になって)テレビを一日中」という生活は、精神的にも肉体的にも良くなさそうなのは想像に難しくないでしょう。地域の公民館での催しや、地域のグランドゴルフなどの集まりを通じて、人と交流することは生活のハリにつながります。
いずれにしても、これらの「栄養」「運動」「交流」に取り組む際にいちばん重要なことは「習慣として楽しんで行う」ということです。楽しくないことは習慣化しませんし、やればやるほどストレスをため込んでいくのは精神衛生上良くありません。楽しくない活動の、どの部分をどういうふうに変えれば楽しくできそうか?と考えるのが建設的でしょう。
今日の主題である、より良いかかわり(生活習慣・体調管理)に話を戻しましょう。認知症を有する方とのより良いかかわり方としては、この「栄養」「運動」「交流」の活動を一緒に楽しむということです。一緒に楽しむことが時間的・物理的に難しければ、福祉サービス(訪問サービス、デイケアやデイサービスなど)をうまく利用してみるのも良い方法です。福祉サービスや介護保険(その他高齢者にまつわるいろいろな相談)についての相談窓口は各地区にある高齢者支援センターがになっていますので、なにか良い方法がないか問い合わせてみるのも良い方法でしょう。
次回は支援する人のストレスについてお話したいと思います。

もの忘れ」は早期発見・早期治療が重要であり、診断・治療のためには、地域のかかりつけ医師との情報共有が非常に重要です。ご家族や身近な方、またはご自身のもの忘れが気になるという方は、まずはかかりつけ医師にご相談下さい。
認知症疾患医療センター相談室 直通電話番号:086-427-3535

(執筆者;CP阿部)

汗の対策もかっこよく

sick_takansyouこんにちはヘイセイ訪問入浴です。

連休も終わり、いよいよ暑い夏に向かってまっしぐらですね。

夏といえば、汗・・・にじむ汗、、、ひたたる汗、、、流れる、、、そして滝のような汗。

作業中、半端じゃなくかく汗。時には、利用者様の体にぽたりと落ちることも、、、
いえいえ、それはいけません。その対策として大活躍なのが、タオル。

以前、タオラーのことをお話したことがありますが、首に巻いて、落ちる前に拭く。

でも、、、吹き出す汗に間に合わないことも、、、。それで、最近出始めたのが、、、

バンダナ。タオルで巻くとハチマキ?でも細めに巻くとハチマキのようにダサくないんですよね。

普通のバンダナを付けて汗の流れ予防をしてる人もいますが、どちらにしてもまだ5月なんですよね~。真夏が思いやられます。

今年の夏は、もしかしたら、タオラーに代わってバンダナーが流行するかもしれませんよ。見かけたら声掛けてください。しっかり汗かいて、毛穴を掃除して、お風呂に入ってさっぱりしましょう。

利用者様も、暑い夏、さっぱりされて乗り切っていただけるよう、今日も入浴車は西へ、東へ、南へ、北へ 走ってま~す。

訪問入浴の うぐいすばあば より

春のデイサービスドリームバス旅行 ~井原市と美星町の旅~

カテゴリー: デイサービスドリーム | 投稿日: | 投稿者:

ブログ14月30日、屋外機能訓練の一環として、デイサービスドリームの利用者24名、職員7名で岡山県井原市にある「嫁入らず観音院」と「美星町青空市」行ってきました。
「ただバスに乗ってるだけじゃつまらない!」ということでドリームが誇る美人?がバスガイドに扮し、旅行の目的や注意点を一通りジョークを交えて説明し、話が終わる頃には、最初の目的地「嫁入らず観音院」に到着しました。

最初の入り口では一本の石づくりの仏像では国内最大級とされる、高さブログ27.7m、重さ38tの聖観音大菩薩が出迎えています。皆様この日は元気いっぱい!ゆるやかな坂をグイグイと登って行き菩薩様の前に全員到着。手を合わせ深々とお願いをする方や、記念に携帯電話で写真を撮る方、お守りを購入される方など、皆様思い思いに散策をされていました。
嫁入らず観音院にお参りすることで嫁の手をわずらわせることなく余生が送れるという言い伝えはご存知でしょうか?お参りの証に下着に朱印を押してくれます。
数名の利用者の方は、新しい下着を持参し、「真ん中にドン!と押してください」「私もね!」と笑顔いっぱいで押印をしてもらっていました。(ちなみに無料でした)

ブログ3再び車中でイケメンバスボーイのトークで盛り上がったころ、次の目的地の美星町青空市に到着しました。ここでは美星町でとれたばかりの新鮮お野菜や果物、それらを使ったグルメやスイーツのお店が並んでいます。家族へのお土産用に、そして自分へのご褒美に、両手いっぱいの買い物を楽しまれ、多くの方が冷たくておいしいジェラートを満面の笑みで食べておられました。ブログ4
皆様お疲れかと思いましたが、帰りのバスでも元気全開!「疲れた」なんて声は聴かれませんでした。「外出することが不安だったけど、自信がついた」「明日からも訓練を頑張ろう」など帰りの車中前向きな会話が多く聞かれました。
今回、参加者の皆様が体調を崩されることもなく、外出する楽しさを感じていただけたことが一番良かったと思います。これからも小規模だからこそ体験できる日帰り旅行や買い物ツアー、プログラムを提供し、多くの方々に笑顔になっていただけるよう、取り組んでいきたいと思います。

デイサービスドリーム 介護職 H.T

栄養科通信 vol.93『早食いは肥満につながる!』

カテゴリー: 栄養科 | 投稿日: | 投稿者:

みなさんはどのくらいの時間をかけて食事をしていますか?
1回の食事時間と噛む回数を調べた報告によると、戦前の食事時間の平均は22分で、食べ終わるまでに201505081420回噛んでいました。
ところが現代では、食事時間の平均は11分で、噛む回数は620回。
日本人は戦前の半分の回数しか噛まなくなってきているのです!
戦前の食事は、麦などの雑穀や根菜類などの乾物がよく食べられていました。それに比べて、現在の食事はハンバーグやカレー、パン、パスタなど、あまり噛まなくても飲み込むことができる柔らかい食事やメニューが増えています。
その結果、今の幼稚園児に「普通の食事を食べていて硬いと感じるもの」を聞いてみると、「ほうれん草」や「レタス」をあげる子がいるそう。
また、平成21年国民健康・栄養調査結果では、食べる速さを体型別にみると、BMI25以上の男性は、速いと回答した人が63.9%で、肥満ではない人に比べて多いことがわかりました。
早食いでは、脳が満腹を感じるまでに食べ過ぎてしまいます。
よく噛んで食べると、食事が少量でも満腹のサインが脳に伝わりやすく食欲が抑えられることや、脳内物質の働きとして内臓脂肪の分解を促進することも知られています。
他にも、脳の活性化や、だ液の分泌が増え消化を助けるなどの効果もあります。
食事はよく噛んで、ゆっくり味わって食べましょう。
栄養科 管理栄養士 ぱん

「良質な睡眠」はできていますか?

カテゴリー: 予防リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

今年度より倉敷平成病院通所リハビリ(予防リハビリ)に配属されました西口和希と申します。私は散歩をするのが好きです。最近は暖かくなってきたので朝は毎日歩いて景色を楽しむようにしています。オススメな散歩コースがある方はこっそり教えて下さい。宜しくお願いします。
さて、5月から暖かい日が続いていますが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。私はまだ慣れない環境ということもあり、帰宅すると布団へまっしぐらな毎日です。普段は布団が大好きな私ですが、これから、気温と湿度が上昇してくると、さすがに寝苦しくなってきます。そこで今回は、私が重視している「良質な睡眠のコツ」についてみなさんにお伝えしていきたいと思います。
睡眠とは、心身の休息、修復とされており、一晩で6~9時間の睡眠が必要です。時に栄養よりも大切と言われるほど。しかし年齢や心身のストレス状況により睡眠は変化します。季節柄、暑かったり寒かったりで体温調節もうまくいかないこともありませんか?身体に熱がこもってしまい、ボーっとしてしまうことや夜中や早朝に目が覚めたり、日中眠たくなったり・・・。身体の中の熱を放散する為には体表血管を広げて汗をかくことが必要です。夜になっても外気温が高いと熱放散がうまくいかず寝つきや睡眠が悪くなります。そして質の悪い睡眠が体調変動や脳損傷(認知症)に悪影響を起こしやすいと言われています。
そこで、私がオススメする良質な睡眠のコツは①体表血管を広げる為の足湯(40度程度で7~20分)、②昼間の活動量を増やす、③日光に当たる(散歩など)、④人と話すことです。逆に一番よくないのは何もしないでじっとする事。外が暖かくなってきたので、是非、身体を動かしてみてください!ILM17_BD01010
予防リハビリでは4月からトータルヘルスサポートとして、自律神経への刺激を考慮した運動やリラクセーションを実施しています。もちろん「睡眠」についてもアプローチしています!自分でできるツボマッサージや認知症予防法を教えて欲しいという方はお気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせ:倉敷平成病院通所リハビリテーション 担当:寺中
電話(086)427-1128 (直通)
倉敷平成病院 通所リハビリテーション 作業療法士 西口和希

『アルツハイマー病研究会 第16回学術シンポジウム』参加報告

 アルツハイマー研究会『アルツハイマー病研究会 第16回学術シンポジウム』が4月18日(土)、東京都品川区にて今年も開催されました。毎年、当院から何名か参加させて頂いていますが、今回は倉敷老健 大浜施設長、当院 神経内科部長・認知症疾患医療センター 涌谷センター長、医療福祉相談室 森課長と参加しました。
この度、アルツハイマー型認知症治療剤であるアリセプトというお薬が、レビー小体型認知症に関する効能・効果について承認を取得したということで、レビー小体型認知症についての内容が盛りだくさんでした。
午前中は、トータライザーを使いながら各症例について、症状や画像、各種検査結果からどのような診断が考えられるかを回答していくというものでした。神経梅毒や認知症の鑑別診断について、治療方法や車の運転についてなど、発表者や参加された先生方の経験を踏まえた、熱い討論が開かれました。
午後からは、3会場に分かれて興味のある内容に各々が参加する形式だったため、『BPSD』『認知症のひとのWell being』などを聴講しました。BPSDを認知症の人の視点から考えることや、環境設定の仕方、アセスメントのポイントなどのお話があり、本人の立場になって考え、対応していくことが重要であるとのことでした。また、認知症当事者の発表もあり、通常の人には分からない生活の辛さや、支えてくれる人の大切さを語られました。周りの人の言葉かけや気遣いが認知症の人にとって、どれだけ助けになっているか、どんなに嬉しいものかが分かり、患者さんと関わる中で気を付けていこうと改めて思いました。
1日中、認知症について学び、考えることができ、充実した日となりました。
今後、日々の業務の中で学んだ事を活かせるよう精進していきたいと思います。

リハビリテーション部 CP Y.M

ヘルシー食事会in岡山プラザホテル

生センター4月19日(日)に倉敷生活習慣病センターに通院中の患者さんや、そのご家族の方と岡山プラザホテルにて食事会を行いました。お食事は、事前にレストランへヘルシーメニューを依頼し、シェフと当院管理栄養士とで献立内容や塩分量などの調整を行ったもので、糖尿病の方も安心して食べる事ができるランチでした。
本来ならば、『第15回おかやま歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー』で後楽園を2km歩き、その後参加者の皆さんと一緒にランチを楽しむ予定だったのですが、あいにくの雨でウォークラリーが中止になったため食事会のみの実施になりました。 当院からは、倉敷生活習慣病センター 診療部長 青山雅医師、糖尿病専任看護師・外来 岩崎主任をはじめ、看護師1名、管理栄養士4名、薬剤師2名、運転手として 人事部 西坂部長が参加し、患者さん6名と総勢16名でのランチタイムです。ボリュームはありますが、カロリーを抑えたメニューに箸も進み、賑やかなおしゃべり、意外なマル秘話も飛び出して楽しい時間を過ごすことができました。
デザートにはコーヒーと低カロリークッキーを頂いて、「来年こそは歩こうね!」と晴天祈願をしてお開きになりました。来年も糖尿病ウォークラリーへの参加&その後の食事会も企画しています。送迎バスも用意していますので、興味のある方は是非ご参加下さい。

管理栄養士・糖尿病療養指導士 E.O

虫歯にならないように気を付けましょう!

カテゴリー: 歯科 | 投稿日: | 投稿者:

sozai_179755月になり、随分あたたかくなりました。

気温が高くなり、暑くなってくると水分補給が必要になってきます。

汗をかくと、スポーツドリンクが欲しくなってきます。
水分補給には欠かせないスポーツドリンクですが飲み方によっては、虫歯の原因になってしまいます。

スポーツドリンクは糖分の補給のために、ブドウ糖などもたくさん加えられています。
そのうえPHが4ぐらいと低いため(PH5.5以下で歯がとけはじめます)虫歯をつくりやすいのです。

だらだらと飲むと、虫歯のもとになります。

虫歯にならないよう、つくらないように気をつけましょう。

歯科衛生士  I

春の日焼けにご用心

カテゴリー: 倉敷老健 | 投稿日: | 投稿者:

ブログ13月末には徐々に穏やかな日差しが増えて、お花見を楽しみにしていましたが、4月は連日の雨と寒の戻りで春を感じる間もなく過ぎてしまいました。
毎年楽しみにしている平成病院の駐車場での桜を見ながらの散歩もほとんどできないまま、花が散ってしまい残念でした。
やっと上着が必要なくなったと思えば、曇り空にも関わらず汗ばむ陽気が続いています。お店にも塩分やミネラルを含んだ飲料水が多く並ぶようになり、夏の脱水対策はもう始まっているようです。
倉敷老健でも10時の水分補給は、お茶からスポーツドリンクに変更しました。
熱気対策の扇風機は、掃除が終わっていないので至急準備をせねばと焦っています。ブログ2
この時期はまだ準備ができておらず、若い方でも思いもよらないトラブルが発生するので注意して下さい。先日も休日に釣りに出かけた後輩が日焼けで真赤な顔になっており、あまりの痛々しい姿に同情した
次第です。
お出掛けの際には、脱水予防,日除け対策を忘れずに楽しいGWを過ごしてください。連休返上で、お仕事の皆さんも職場での水分補給や換気に心掛けて頑張りましょう!!

倉敷老健 リハビリスタッフD

「平成28年度新入職員募集活動スタート」

カテゴリー: 事務部 | 投稿日: | 投稿者:

4月もあっという間に過ぎ、だんだん気温も温かくなって参りました。丁度今の時期が一番過ごしやすいですね。

平成27年度が始まって1か月が経ち、新入職員の方々も少しずつ環境に慣れてきた頃でしょうか。人事部では、平成28年度に向けた採用活動も既にスタートしております。今後も就職説明会等に積極的に参加し、一人でも多くの方に全仁会グループの魅力を伝えられるように頑張っていきます。

説明会ブースの設営にもこだわり、公式キャラクターの「ぜっとくん」の力も借りながら、『立ち止まって話を聞いてみたくなるようなブース作り』を目指し試行錯誤しながら取り組んでいきたいです。
また、近年ではfacebook 等SNSを利用している方も多くおられますので、今後はこういった媒体の活用も検討して、採用に関する情報をより身近に、幅広く発信していけたらと考えています。倉敷平成病院のフェイスブックにも人事部より情報を発信しています。現在は新たにLINEの活用を準備しています。お楽しみに。

病院見学会も随時行っておりますので、ぜひお気軽に人事部までご連絡くださいね!

人事部 S.H