交通事故後の精神症状に対する鍼灸治療

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

koutsu_jiko_car_man交通事故で肉体の損傷を起こす以外に、不安、不眠、頭痛、めまい、動悸、食欲不振などの精神神経的な症状を起こすこともよくあります。これらの症状に対して、鍼灸治療法ではいずれも良い効果が得られます。
最近、このような症状を持つ40代の男性患者を治療しました。この患者は、車追突事故に遭い、目立った外傷はなく、病院での検査にも特に肉体の異常が見られませんでした。しかし、事故から2週間後に、強い不安、不眠が現れて、同時に食欲もなくなりました。整形外科の先生からこの患者さんを精神科に紹介されましたが、患者さんは向精神薬の服用に抵抗感があり、担当医の許可を得て、鍼灸治療に来られました。
漢方医学の理論では、体内の気血は経絡を沿って一定のリズムで循環しています。打撲によって気血循環のリズムが乱れ、驚きによって気が散らばって纏まらなくなります。気が乱れれば、臓腑機能も乱れます。それによってさまざまな心身症状を起こすことができます。この場合、各臓腑の気血の乱れる程度によって、現れる症状も異なります。
この患者さんに現れた不眠は心気の乱れ、不安は腎気の乱れ、食欲不振は脾気の乱れによるものだと考えられます。これに対して、膻中(だんちゅう)、気海(きかい)、内関(ないかん)、公孫(こうそん)、腎兪(じんゆ)、脾兪(ひゆ)、心兪(しんゆ)などのツボを取って、心、腎、脾の気血の乱れを整えることにしました。
治療を始めてから、症状の改善がすぐ見られました。不安が大分減り、不眠も改善され、食事も普通に食べられるようになりました。ただ疲れる時や何かの都合で症状がまだ振り返ることがあります。週2回、2か月治療を続けているうちに、症状の振り返は殆どなくなりました。
ちなみに、自動車事故の場合、担当の医師と損害保険会社の同意を得られれば、鍼灸治療の費用は、損害保険会社が全額負担するので、患者自身の負担はありません。

ヘイセイ鍼灸治療院のサイトはこちら 電話:086-427-6688

ヘイセイ鍼灸治療院 甄立学