日別アーカイブ: 2022年11月11日(金曜日)

気温の低下と関節、筋肉の関係について

昼夜の寒暖の差もだんだんと大きくなり、少しずつ冬の訪れを感じる頃となりました。皆様お変わりはありませんか?
気温が下がってくるとご利用の方からも「寒くなると体がこわばり動きにくくなる」、「起きて動き始める時に関節に痛みを感じる」という話をよく聞くようになります。そこで今回は[寒くなるときの動きにくさ]、[動き始めの関節の痛み]についてお話しようと思います。

寒くなると内臓などがある体の中心の温度を下げないように、冷えた空気に触れやすい手足から熱が逃げないように血管が収縮します。その状態が続くことで手足の血液の循環が悪くなり、筋肉などの組織の栄養が足りない状態になります。その時に老廃物や痛みに関係する物質が作られ、筋肉の中に溜まると筋肉が硬くなります。その筋肉が硬くなっている状態で動こうとすると関節にも負担が増える為、痛みが出やすくなってしまいます。

このように血液の循環が悪くなり痛みの物質が作られる事や、筋肉が凝る事で関節の負担が増える事が、気温が下がった時に感じる体の動きにくさや痛みに影響している可能性が高いと考えられます。では、生活の中でどのように気をつけたらいいのでしょうか。

方法としては①体を冷やさない②動く時は軽めの運動から始めるという事が挙げられます。
①の対策では、体を冷やさないような服装や湯船に浸かり体を温めるという方法などがあります。
②では、いきなり運動を始めるのではなく、痛みのない範囲での運動やストレッチなどから始める方法があります。

ちなみに、筋肉量が多い人ほど運動時に生産される熱量は多くなると言われています。また、「運動を続けている人は運動習慣がない人と比べて、運動時に抹消の血液循環が良くなりやすい」、「屋外の運動と屋内の運動では屋外の運動をしている人の方が凍傷に対する耐性が高い」という報告もあります。
つまり、筋力をつける運動や屋外でのウォーキングなど、運動をする習慣がある方は寒さに負けない元気な身体になります。ただし、今まで運動習慣がない人は、軽くストレッチをしたり、短い時間から歩いてみたりするなど、少しずつ無理のない範囲から始める事をお勧めします。

予防リハビリではご利用の方が普段の生活で気になった話なども相談をお受けしています。自主トレの指導だけでなく、普段の生活でどのように過ごすか等を一緒に考える事でご利用の方が元気な状態で過ごせるように支援をしていきたいと思います。

理学療法士 B

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