日別アーカイブ: 2022年4月8日(金曜日)

栄養科通信176「骨粗鬆症の治療、二次性骨折の予防は倉敷平成病院OLSにおまかせ」

カテゴリー: 栄養科 | 投稿日: | 投稿者:

「骨粗鬆症を持つ大腿骨頸部骨折患者では再び骨折するリスクが高いことから、専門的な治療・指導管理による骨折予防が重要」という考えから、今回2022年4月から継続的な二次性骨折予防に係る管理料が新設されました。

高齢化が進み、転倒して骨折してしまう高齢者は多く、骨粗鬆症の患者さんも増加していますが、
〇「大腿骨頸部骨折の骨粗鬆症患者」では生命予後が芳しくない
〇初回の骨折が2次骨折のリスク因子である(1度骨折すると骨折を続発しやすくなる)
〇骨折・転倒は要介護が必要となる大きな要因となっている
ことが分かっています。

そこで、
①2次骨折の発生リスクが高い者を特定する
②2次骨折リスクを評価する
③投薬を含む治療を行う
④患者のフォローアップを行う
といった流れによって2次骨折予防を目指す「FLS」(骨折リエゾンサービス)が我が国でも始まっています。

実は倉敷平成病院でも、すでにOLS(骨粗鬆症リエゾンチーム)が活動しています。
整形外科医師、病棟看護師長、外来看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士で入院中の骨折患者さんに対して骨粗鬆症の評価を行い、投薬を含む治療、リハビリ後の退院後の治療継続のフォローまでカンファレンスを行っていたので、新設の管理料に対してもすでに対応できているのですが、診療報酬改定にともない一層力が入ります。骨粗鬆症マネージャーの資格も看護師2名、管理栄養士1名が取得しています。

これからも、患者さんが、骨粗鬆症治療を開始でき、脱落なく薬物療法を継続でき、再骨折率の低下につながるよう活動していきたいと思います。

栄養科 管理栄養士 A子

 

FLS:骨折患者の2次骨折予防が主体
OLS®:骨折患者のみではなく、診療所や地域での一次骨折予防もその活動に包含する。