日別アーカイブ: 2022年4月16日(土曜日)

スーパーミラー

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

先日、録画していた映画を見ました。
少女が、なりたいものに変身できる鏡を手に入れるお話でした。少女は大人になって、慣れないヒールを履いて、躓いて、大きく飛んで転んでしまいました。映画だったので、「いたーい!」で済みましたが、現実はそうはいきません。捻挫や骨折をしていたかもしれません。

このような痛みに対して、内服薬としては、主に以下のような鎮痛薬が使用されます。

・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)…ロキソニン、セレコックスなど
末梢で、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害して、発痛増強物質のプロスタグランジンの生合成を抑制したり、発痛物質のブラジキニンの感受性を低下させたりして、鎮痛効果をもたらします。ただし、プロスタグランジンには胃粘膜保護作用もあるため、胃腸障害などの副作用に注意が必要です。

・アセトアミノフェン製剤…カロナールなど
中枢へ働きかけて鎮痛効果をもたらすと考えられています。NSAIDsよりも胃腸障害や腎障害の副作用が少なく、NSAIDsが使用しにくい患者さんへも適しています。

・オピオイド鎮痛薬…トラマール、ワントラムなど
中枢神経内に広く分布しているオピオイド受容体に結合して、痛みの刺激が伝わるのを抑制します。慢性疼痛などに使用します。吐き気、眠気、便秘などが起こる可能性があるため注意が必要です。吐き気や便秘を予防する薬を一緒に使用することもあります。

映画の中で、少女はなりたい大人について考えます。自分はあの頃どんな大人になりたかったのか。そんなことを考えながら、今日も働いてきます!

薬剤部 P