日別アーカイブ: 2020年3月18日(水曜日)

リハビリテーション部 津田副センター長がFMくらしきに出演しました

3月17日(火)13時20分~FMくらしき『おまかせラジオ』「おまかせピックアップ」のコーナーに当院リハビリテーションセンター 副センター長(理学療法課長)津田陽一郎が出演しました。
平成最悪の水害と言われた2018年6月の西日本豪雨水害から1年9か月。被災者の中には高齢の方も多く、皆さん非常に大変な思いで元の生活に戻ろう(rehabilitate)とされています。そんな災害時におけるリハビリテーションの役割について、岡山理学療法士会常任理事でもある津田副センター長からお話いたしました。

「避難所や仮設住宅など、それまでの日常生活と異なる環境での生活を余儀なくされる災害時では、運動機能の支援だけでなく、ストレスによる精神疾患の予防や治療、嚥下機能や口腔ケアの支援、また手すりの増設や簡易洋式トイレの導入などの環境整備も災害リハビリテーションの一環です。災害直後には深部静脈血栓症、いわゆるエコノミー症候群や、おにぎりやインスタント食品など塩分の高い食事が続くことで血圧が上昇し、脳出血や心筋梗塞などを誘発することがあります。また、特に高齢者の方や体の不自由な方は、他者に迷惑をかけまいと自分で活動を制限してしまい、寝たままになって筋力が低下してしまう、持病が悪化するなど生活不活発病を発症される方もおられます。
こうした方々・環境を支援・整備するため、大規模災害リハビリテーション支援団体協議会(JRAT)が活動しています。大規模な災害時にはその地域のリハビリ専門職だけでは対応しきれないため、県からの要請を受けて被災地以外からリハビリ専門職を支援を行う仕組みです。最終的にはJRATから地域のリハ支援団体、地域の医療・介護に役割を戻していくことが大切です。
災害時に個人で出来る支援がありますかという質問については、普段の体作りをご案内します。心の余裕にも繋がりますので、いざという時に少しでも自身で身動きがとれるように、自分への支援と思って日常的に運動をして筋力をつける、落とさないことを心がけていただきたいと思います。」

FMくらしきパーソナリティーの小橋様に熱心にお話を聞いていただき、リスナーの皆さんにも災害時のリハビリテーション専門職の活動について深くご理解いただけたことと思います。貴重なお時間をありがとうございました。

秘書・広報課N

趣味と向き合う

今年は桜の開花がはやいとニュースで聞きますが、朝晩はやはり冷え込みます。手洗いうがいをしっかり行い、食事と睡眠を十分にとり、体調管理を行うことがとても重要だと感じる日々です。

さて、私には趣味があります。ここ2・3年で始めた登山なのですが、ある怪我が原因で、現段階では継続することが難しいと感じています。
怪我をきっかけに、なぜ登山が好きだったのか改めて考えてみると、「屋外での食事が好き」という答えにいきつきました。北アルプスにもまた行きたいですし、アイゼンを使うような雪山にも興味があります。もちろん、仲間と未知の景色に出会うことも楽しみですし、ヘトヘトになって頂上にたどり着いた達成感も何にも代えがたいものがありますが、それらを差し置いても、「屋外での 食事が好き」なのです。

それに気付くと、自然と、登山できない寂しさは半減し、公園でマク○ナルドを食べてるだけでも幸せを感じられていますし、自分で作ったおにぎりをベランダで食べるだけでも、何か特別な日に思えてきます。

趣味や楽しみを持つことは大切だと思っています。実際、趣味を継続できている人や趣味がある人の方が、運動機能を維持しやすいとの研究も報告されています。

しかし、年齢を重ねたり、病気や怪我の影響でこれまでのようにうまくできない、痛みが気になってそんな気分じゃない、という方が多くおられるのもまた、事実です。

私は訪問リハビリに従事して、約8年になります。御利用者さんのお宅に伺うと、その方がこれまで暮らしてきた空間であるからこそ、その方の好きなこと、得意な事、大切にされてきたことに気付かせていただくことがあります。好きだけどあきらめたこと、得意だけどできないこと…それらに、「もう一度チャレンジしたい」「新しい楽しみをみつけたい」、そのために、「痛みをとってほしい」「身体を楽に動かせるようになりたい」そんな思いをお持ちの方と一緒に、チャレンジを忘れないよう、また、ご本人も気付いていないような自分の魅力や素晴らしい潜在能力に『気付ける』理学療法士であれるよう、日々研鑽を重ねていこうと思います。

訪問リハビリ Q