日別アーカイブ: 2017年4月18日(火曜日)

月経痛の鍼灸治験例

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

40歳代の女性が月経痛を訴えて来院されました。以前にも多少月経痛がありましたが、半年前から月経の直前から月経2日目までの下腹部痛が強くなりました。月経血の色が暗く、中に黒い血塊が混じることもあり、また手足の冷えもよく感じます。婦人科に受診した際、子宮筋腫と診断を受けました。
普段、胃腸が弱く、胃もたれや腹部の張りなどの症状をよく感じます。胃のあたりに触ってみたら、振水音があり、舌に厚い白苔がついていました。
鍼灸の理論から見れば、月経血の中に黒い血塊は瘀血(おけつ)の現象と見られ、胃のあたりの振水音と厚い白苔は水分代謝が悪く、胃腸に痰飲(たんいん)が停滞している症候と見られます。
治療は胃腸機能の改善及び瘀血と痰飲の除去を中心に行いました。配穴は、気血をめぐらすために中脘、期門、気海、内関、足三里、地機(ちき)、肝兪などのツボを、子宮内の循環を良くするために合谷、三陰交、帰来(きらい)、次髎(じりょう)のツボを、水分代謝の改善に水分、天枢、水道、陰陵泉(いんりょうせん)、大腸兪などのツボを使いました。月経が始まる前に2回施術した結果、その月の経血の色が鮮やかになり、痛みもかなり軽減されました。まだ下腹部の張り感や月経中に黒い塊も少量あるので、しばらく鍼灸を継続されました。

ヘイセイ鍼灸治療院 MK