カテゴリー別アーカイブ: 倉敷ニューロモデュレーションセンター

【外国人患者に対応。医療向け翻訳サービス試行導入】

 当院では、今年3月より、NTTドコモ社が提供する翻訳サービスの医療版アプリケーション(開発中のアプリ)を試用導入しております。
この導入きっかけは、当院倉敷ニューロモデュレーションセンターで中国人国籍の患者さんが長期入院となることを受けての看護部からの相談でした。当院は倉敷美観地区から至近距離であることからも、近年、外国人患者の受診が増加傾向にあり、それに伴い外国人患者の入院も増加しています。
これまでは、当院中国人スタッフや語学の堪能なスタッフが対応を行っていましたが、より良い医療サービスの提供に繋がればとの期待から導入しました。この翻訳サービスアプリを導入したタブレット端末を2台導入しています。専門用語の文例をあらかじめ登録することにより、医学用語にも対応しております。
音声とテキストでの翻訳を可能にしています。試用した頂いた病棟スタッフや患者様からの評判も良く、担当者としては嬉しく思っています。また、このアプリケーションの試用許可についてご尽 力頂いたドコモの関係者の方々にも大変感謝しております。
開発中のアプリケーションと云うことで、まだまだ改善余地のあるシステムですが、当院が商用開発の一端を担うことが出来たのは嬉しく思いますし、より良いアプリケーションになるよう協力できればと思います。

業務サービス部 施設管理課 課長S

※この翻訳サービスは、ニューロモデュレーションセンターの患者さんだけでなく、全ての診療科の患者さんに対応しています。

【パーキンソン病友の会広島県支部福山地域で「医療講演会」開催報告】

 7月22日(日)10時~11時30分で、全国パーキンソン病友の会 広島県支部福山地域の会主催で、福山すこやかセンターにて、当院倉敷ニューロモデュレーションセンター上利崇センター長が、「パーキンソン病治療の新しい展開」と題して医療講演会を行いました。
DBS治療や薬物の治療、iPS細胞による治療まで多岐にわたる講演内容で、パーキンソン病患者さん、そのご家族、医療関係者の方々が参加されました。参加者は予定の150名を大幅に超え、200名以上の方々がご参加くださいました。
会の半ばでは動画や冊子を手本に、「身体と心をほぐす、おうちでできるパーキンソン病体操」という体操を上利センター長と会場の皆さんとで行いました。座学だけではなく、和気あいあいとした雰囲気の講演会となりました。
上利センター長のメッセージとして、「日々の日常を楽しく過ごしながら、積極的に運動を続けましょう」とありました。
参加者の方々は、講演内容のメモを取られたり、講演会終了後に個別質問をされたりと、関心の高さがうかがえました。大変盛況で、今後もニューロモデュレーション療法だけでなく、運動療法や様々な治療法等の情報を地域の方へ発信し、患者さんの期待に応えられるよう努力したいと思います

倉敷ニューロモデュレーションセンター 医療秘書 M

 

第21回日本臨床脳神経外科学会参加報告

 7月14日(土)~15日(日)の2日間、石川県金沢市石川県立音楽堂をメイン会場として第21回日本臨床脳神経外科学会が開催されました。当院から上利センター長、医療秘書2名、臨床工学技士1名の計4名が参加しました。西日本豪雨災害から1週間ということで、会場から温かい言葉を頂きました。
上利センター長と臨床工学技士は「チーム医療を目指した機能神経外科治療」のシンポジストとして発表しました。上利センター長は「進行期パーキンソン病に対する多職種連携による脳深部刺激療法(DBS)」として各専門職種がチームとして機能的かつ密接に患者と関わることで、患者のDBS治療の生活の質が向上することを発表しました。臨床工学技士は「ニューロモデュレーション療法における臨床工学技士の役割」としてニューロモデュレーションセンターでの業務内容や脊髄刺激療法(SCS)におけるチームでの取り組みについて発表しました。発表後はディスカッションが行われ、会場と活発な意見交換を行いました。
医療秘書は一般演題として「ニューロモデュレーション診療における医療秘書の役割」として、当院の医師事務作業補助を行うことで、医師の負担が減り、診療に集中する時間の確保につながることを発表しました。
この学会は多職種が多く参加することもあり、普段の業務では関わることができない職種の方と交流することができました。また、ニューロモデュレーションの発表が多く、他院での取り組みを聞くことができ、2日間充実した時間となりました。
来年は岡山での開催となるので、また参加できるよう業務を行いたいと思います。

 

※集合写真は金沢脳神経外科病院の方々と一緒に撮影いたしました。

倉敷ニューロモデュレーションセンター 臨床工学技士 T

 

倉敷ニューロモデュレーションセンターより~医療秘書の立場から~

平成29年4月に倉敷ニューロモデュレーションセンターが開設されて1年が過ぎました。この1年は慣れないことが多々ありながらも周りの方に助けていただきあっと言う間に過ぎました。2年目に入りまだ3か月しか経っていませんが、テレビ取材や日本定位・機能神経外科学会から技術認定施設を受けました。
また上利センター長を始め看護師・臨床工学技士・理学療法士・臨床心理士のスタッフは倉敷ニューロモデュレーションセンターでの取り組みを発表するためにそれぞれ学会や研究会、患者様を対象とした講演会へ参加をしています。こういった活動の影響もあり、他の病院の先生方が意見交換や見学に来てくださったり、治療法に関心を持って下さる方が増えているように感じます。
倉敷ニューロモデュレーションセンターの中で医師事務作業補助者は医師と他職種との連携がスムーズにいくよう働きかけたり、医師の負担軽減の為に回診記録の代行入力、各種書類の代行作成等を行っています。7月にはこういった倉敷ニューロモデュレーションセンターでの取り組みを学会発表します。医師事務作業補助者が学会参加することは多くないので他の病院での取り組み等も拝聴し、今後の活動に生かしていきたいと思います。また学会での発表経験を踏まえ微力ながら倉敷ニューロモデュレーションセンターを支えて行きたいとも思います。
ニューロモデュレーション療法はまだまだその名前が知られていない治療法ですが、倉敷ニューロモデュレーションセンターでの取り組みを周知していき、これからニューロモデュレーション療法を多くの方に知っていただければと思います。

医療秘書 M

上利センター長、パーキンソン病について医療講演のご案内

このたび、当院、倉敷ニューロモデュレーションセンター上利崇センター長が、パーキンソン病友の会の医療講演会で講演を行います。参加無料です。
友の会の会員以外の方でもご参加いただけるそうです。
ご参加ご希望の方は、全国パーキンソン病友の会広島県支部福山地域友の会へお問い合わせください。

日時:平成30年7月22日(日)午前10時~11時30分

会場:福山すこやかセンター
1階多目的ホール(福山市三吉町2-11-22)

演題「パーキンソン病治療の新しい展開」
講師 倉敷ニューロモデュレーションセンター長
上利崇 先生

 

ニューロモデュレーションセンターでの甘いもの事情

ニューロモデュレーション回診で患者様の病室を回ると、ベットサイドにお菓子が多く目につきます。「受診のたびに体重が減って、先生に「ちゃんと食べてる?」って聞かれるから、何でもどんどん食べています。」と、わざと間食をされている方が多いようです。

パーキンソン病の方は、確かに痩せている方が多い印象です。なぜ痩せるのかというと、振戦や筋固縮、自律神経障害からの代謝亢進、発汗、不眠、頻尿などで消費エネルギーが高まること、また、薬の副作用や嚥下機能低下による食事摂取量の減少なども考えられると思います。
何もしないでも痩せるなんてうらやましい、とはいかないのがパーキンソン病の患者さんの声です。痩せる→疲れやすい→運動量が減る→筋肉が減る→動きにくい→外出・運動しない→食欲が落ちる→摂取量が減る→痩せる→→・・・と、負のスパイラルに陥ってしまうと大変なのです。
病院に入院中は、ST(言語聴覚士)と相談しながら患者様の嚥下機能に合った食事を提供します。食欲が落ちている方には高カロリーの補食を追加したり、NST(栄養サポートチーム)とも連携しながら栄養補給について検討します。嗜好面にも可能な限り配慮したり、お菓子が好きな方は間食もいいでしょう。

しかし、一方で太っている方もおられます。パーキンソン病になったことで甘いものが病的に好きになり、過剰摂取から体重が増加したり、血糖値が上がることもあるようです。甘いものを食べると一時的スカっとしますが、急激な血糖上昇に対するインスリン分泌により血糖が低下し、眠気、イライラ、疲労感、集中力が落ちることもあります。
というわけで、甘いものに偏った食事というのもよくありません。基本は3食ともバランスよく、主食、たんぱく質、野菜を揃えて食べることが大切です。
しっかり食べて消化管を動かすことは、栄養や薬の吸収をよくしたり便秘解消にもつながります。(便秘対策に関しては前回のブログ参照)
食事面からニューロモデュレーションセンターのサポートができるよう、管理栄養士も頑張っていきます。

管理栄養士 A子

【山陽新聞メディカ167号にニューロモデュレーションセンター施設認定が紹介されました】

平成30年5月8日(火)付けの山陽新聞朝刊、メディカ167号に倉敷ニューロモデュレーションセンターが日本定位・機能神経外科学会より施設認定をうけた記事が紹介されました。
是非ご一読下さい。

山陽新聞メディカのサイトもご覧ください。

秘書広報課

作業療法士としてニューロ・モデュレーションに関わって

倉敷ニューロモデュレーションサンターが始まって早くも1年が過ぎました。
当院のニューロモデュレーションセンターでは、パーキンソン病、本態性振戦、ジストニア、不随意運動症や慢性疼痛に対して、深部刺激療法(DBS)や脊髄刺激療法(SCS)を行っています。DBSやSCSを受けられる方、すでに受けておられる患者様と多く関わらせていただいています。
作業療法士は主に理学療法士と協力して手術前後の運動機能検査や入院中のリハビリテーションなどを行っています。
作業療法士の運動機能検査は主に手の機能の検査を行って、DBSやSCSの適応や治療効果などを判断する一つの指標となります。手は日常生活を行う上でとても重要で食事や更衣などの動作にとても関わりが深いです。その検査結果などをチームで情報を共有し患者様によりよい治療を提供できるように努めています。そのためには患者様の症状や特徴を正確に観察、評価を行いチーム全体に伝達することがとても重要になります。

また、DBSやSCSなどの刺激装置による症状の改善以外でリハビリによる治療が必要になります。筋力や柔軟性の向上による身体機能の底上げ、安全に生活が出来るように環境の調整、何より患者さんがその人らしく生活が出来るように支援することを求められています。多くの患者様はリハビリを懸命に取り組まれ、リハビリ以外の時間にも自主訓練を行うなど症状をよくしたいという気持ちがとても強い方が多いです。

僕たちはその患者様のパワーに負けないように、よりよい作業療法を提供し、ニューロモデュレーションに関わるスタッフ全員で患者様が笑顔になれるようにこれからも当院のニューロモデュレーションセンターを支えて行きたいと思います。

倉敷ニューロモデュレーションセンター 作業療法士 E

 

※ニューロ・モデュレーションとは:neuro(神経)・modulation(調節)のことで、神経調節療法となります。
※写真はニューロリハチームの検討会の様子です。

 

本日5月24日夕方のRSKニュースで紹介される予定です

先日、ニューロモデュレーションセンターの上利崇センター長が、手術の様子を取材受けたのが、本日の夕方のRSKニュースで紹介されることとなりました。
実際の手術を受けられた患者さんも取材に協力してくださっています。

急なご案内となりましたが、お時間ゆるされる方は是非ご覧ください。

秘書広報課

大阪大学脳神経外科教授貴島晴彦先生と助教谷直樹先生が倉敷ニューロモデュレーションセンターを視察され、手術見学と意見交流会を開催しました。

4月18日(水)大阪大学脳神経外科教授貴島晴彦先生と助教の谷直樹先生が、倉敷平成病院を訪問され、上利崇センター長が行うDBS手術(パーキンソン病に対する脳深部刺激療法)の見学と意見交換会を開催しました。

貴島先生より「上利先生の手術を見学して、大変参考になりました。ありがとうございます」とのお言葉をいただきました。
貴島晴彦教授と谷直樹助教は大阪大学脳神経外科にて機能的脳神経外科を専門にされておられます。
大阪大学脳神経外科は約50年もの歴史を持たれ「高度な医療を幅広い分野で提供。 臨床の視点を持った研究、研究の視点を持った臨床」を教室の特徴に掲げておられます。

このような方々と交流を持てたことを大変ありがたく思いますし、交流を通して得られたことを、今後の診療にしっかり活かしてまいります。

ニューロモデュレーションセンター スタッフ