下半身のしびれで鍼灸院を来院された40歳代の女性がいます。
半年前から症状を感じ始め、下腹部から両側の下肢にかけてじんじんとしびれるような違和感が現れるようになりました。最近では下肢へのしびれ感が強くなり、時には両腕や顔にもしびれ感の症状が現れます。病院で検査をしても異常はなかったので、神経内科の医師の紹介で鍼灸院に来院されました。
この患者さんは細身な体形で、もともと手足が冷えやすく、尿の出が悪いなどの症状があり、最近は食べても体重が減少していることを悩んでいました。日常生活で、以前は冷たい飲食を好んでいましたが、症状が現れてから控えるようにしていると話してくれました。舌診では舌体は薄く、舌色は暗い、脈診では弓が張ってるような脈で、腹部の打診では高音調のガス音あり、腹部全体にガスが張っています。
以上のことから、この患者さんの体質は「脾気虚(ひききょ)」で、さらに「血虚」「瘀血(おけつ)」があると考えました。
漢方医学の理論では、脾には運化作用の働きがあり、運化作用の中には飲食物を消化しその中の営養物質を吸収し、全身に巡らせる働きがあります。この営養物質が気血をつくる素になるので脾は気血生化の源とも言われています。脾の消化吸収機能が弱ることで腹部の張り感などの症状が現れ、気血の生成にも影響が現れます。また寒邪により気血の運行が停滞、血行不良を起こし瘀血を形成しやすくなります。この患者さんの場合、血不足により体を十分に養うことができず、瘀血により血行不良の状態が続いて、しびれるような症状が現れていると考えました。
これに対して治療は、胃腸の働きを促す中脘、天枢、気海、曲池、足三里のツボ、血液循環の改善に血海(けっかい)、地機(ちき)などのツボを用い、寒邪に対して腹部のツボに温灸を施しました。
施術後ほんの少しですがしびれが軽減していたそうで、その後週1回で4~5回治療を続けていくと、しびれ感はほとんど気にならなくなりました。食欲も以前より増しているということで、美味しく食事ができると喜んでくれました。患者さん自身、症状が現れてから体力つくりや飲食にも気を付けるようにしてくれていたおかげで、症状の改善が早く見られたと思います。
ヘイセイ鍼灸治療院 MK
ヘイセイ鍼灸治療院 電話:086-427-6688

の予防や治療において各国が実施した様々な方策は、目立った効果が得られていません。期待されているワクチンの接種は、既に始まっていますが、短時間で開発されたワクチンの安全性に関して、多くの不安の声がある一方、変異しつつあるウイルスに対する有効性も疑問視されています。
呑気に浮かれておりましたが、残念ながらコロナ一色の1年になってしまいました。そのような1年の中、無事に鍼灸院で施術が行えたことは当然ではなく、患者さんの協力があり成り立ったと、感謝の気持ちで今年のブログを締めくくりたいと思います。
り、さらに症状が悪化すると食欲もなくなり、時には腹満、下痢になることもあったそうです。
春先及び秋口、寒暖交替の時期によく急性筋痙攣による強い筋肉痛の患者さんは鍼灸院に訪れます。今年も何人かこのような患者さんはいました。
に電気が走るような痛みが現れ始め、症状が徐々に悪化し日常生活に支障が出るようになりました。また患者さんの自覚症状で手足の冷えは感じますが、その他はとくに症状はないとのことでした。冷え性もあったことで症状の改善が遅れたようです。




