カテゴリー別アーカイブ: 医療福祉相談室・メディカルソーシャルワーカー

回復期リハビリテーション病棟について

当院は、現在急性期病棟、回復期リハビリテーション病棟を有しています。
近年、病床の機能分化が進んでおり、他の病院では高度急性期、地域包括ケア病棟、長期療養型病院などがあります。
近年、急性期は在院日数の短縮化が進んでおり、約14日の入院期間となっています。
今回、回復期リハビリテーション病棟について紹介したいと思います。
当院の回復期リハビリテーション病棟は、2病棟ありそれぞれ44床、47床あります。対象となる、疾患や重症度により異なりますが、60日~180日の入院期間が定められています。回復期リハビリテーション病棟は、リハビリ専門医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、介護士、ソーシャルワーカーが配置されており支援を行っています。リハビリスタッフは、2病棟合わせて約60名のスタッフが日々患者さんのリハビリを行っています。
骨折・脳卒中によって入院された場合、入院前まで、体の状態が戻ることが一番ですが、筋力が低下したり、麻痺が残ってしまう方も多くおられます。
限られた入院期間ではありますが、リハビリを行い入院前の様に自宅で生活が送れるように、介護保険サービスや、福祉用具などを提案しサポートをさせて頂いています。
必要な方に関しては、退院前に自宅へ訪問を行い、直接自宅で福祉用具の提案等を行ったりもします。
今回回復期リハビリテーション病棟について少し紹介をさせて頂きましたが、地域の病院のこと、介護保険について、制度について話を聞いてみたい方は、地域医療連携センターまでお問い合わせください。
ソーシャルワーカーが対応させて頂きます。

地域医療連携センター H

「往診」と「訪問診療」の違いについて

「往診」と「訪問診療」の違いをご存じでしょうか?

一般的には、医師が予定外に患者さんの自宅を訪問して診療を行うことを「往診」。
あらかじめ予定を立てて、計画的に自宅を訪問して診療を行うことを「訪問診療」と定義されています。
「通院が難しくなったので、先生に家に来てもらいたい」という希望の多くは、「訪問診療」に該当するということになります。様々な理由で、通院が困難になられた場合、選択肢の一つとして検討されるケースが徐々に増えてきているように感じます。
訪問看護や訪問リハビリ、訪問介護などのサービスと組み合わせることで、住み慣れた自宅で、その人らしく生活することが望めるかもしれません。

※当院では、往診・訪問診療の対応はしておりません。ご希望の方はお近くの訪問診療医をご紹介致しますので、
医療ソーシャルワーカーまでお声かけください。

 

地域医療連携センター    蒼いザリガニ

コロナ禍のリフレッシュ

令和4年度がスタートしました。
朝晩はまだ少し肌寒い日がありますが、日中は汗ばむ日もありずいぶんと過ごしやすくなってきましたね。
蔓延防止措置が解除され本来なら旅行など、この時期にできることを満喫したいところですが、まだまだ油断できないのがコロナ。
医療人として、自分たちの行動に細心の注意を払いつつ、リフレッシュ方法を模索している日々です。
巣ごもり生活の中でもできるリフレッシュ方法を見つけ、適度にストレスを発散しつつ、日々の生活を送ることができたら一番いいですね。

我々の地域医療連携センターにも新人MSW(社会福祉士)さんが入職してきてくれました。真新しい制服を来て、4月1日、緊張した面持ちで出勤してきた表情が、毎朝少しずつですが和らいだ表情になっているのをみると安心します。

季節の変わり目でもあり、疲れが出やすいこの時期です。新人さんもベテランさんも適度にリフレッシュしながらコロナ禍を乗り越えていけたらいいなと思っています。

地域医療連携センターでは、地域の皆様と当院とを繋ぐ役割を担っています。
お困りのことがございましたらご連絡いただければ、MSW(社会福祉士)が対応致します。お気軽にお声かけください。

 

地域医療連携センター
お笑い怪獣

1年間を振り返って

気がつけば3月も終わりに近づいてきています。日ごとに春めいてきており、気温も暖かくなる等春の訪れを感じています。しかし暖かくなる日もあれば急に寒くなる日もあり、体調管理が難しいと思う今日この頃です。

私事ではございますが、全仁会に入職し3年が経とうとしています。来年から4年目になりますがまだまだひよっこ相談員です。今年度は3年目という立場で業務に慣れてきたところがあり、出来ることが増えている一方で、慣れてきたことで自身の悪い部分を出してしまい迷惑をかけてしまったため精進が必要だと思っています。

思い返すと3年間があっという間に過ぎており毎日一生懸命ついて行くのに精一杯であったように思います。入職当初制服の袖を通したときには不安と期待が入り交じっていたのが懐かしいです。3年目ともなればもっとバリバリに仕事をこなしていると思っていたのですが…。まだまだ現状はほど遠いです。

来年度からは新たに後輩を相談室に迎えるため、少しでも頼りになる先輩になれるよう努力したいと思います。そのために初心に返り日々の業務や患者様との関わりを大切にしていきながら、先輩方の指導を活かしていけるようにしていきたいと思います。

私の所属する地域医療連携センターは様々な経験年数の8名の社会福祉士がいます。入院、外来の患者様のお困りごとに対して相談に応じています。「自宅での介護が大変」「医療費が高くなって困っている」などなにかお困りなことがありましたら地域医療連携センターは病院内の2Fにございますのでお気軽にお立ち寄りください。

季節の変わり目でもあり、気温による体調管理だけでなくこれから花粉症もしんどくなってくる時期であるのでみなさまも気を付けてお過ごしください。

地域医療連携センターN

環境の変化

新しい年を迎え早くも1ヶ月が経過しました。「一月往ぬ、二月逃げる、三月去る」といい、1月から3月はあっという間に過ぎ去り、新年度を迎えることとなるでしょう。

私事ですが、我が家の娘は3月で保育園を卒園、4月にはピカピカの1年生です。ランドセル、制服、学習用品など着々と準備を進めていますが、「うちの子が勉強についていけるのか。新しい環境に馴染めるのか」今から心配で仕方ありません。本人も「友達が出来なかったらどうしよう」と度々つぶやき、不安いっぱいの様子です。

新しい環境、環境の変化というのは楽しみでもありますが、同時に誰しも不安を抱えるものだと思います。

突然起こる病気や怪我もまた、大きな環境や生活の変化をもたらします。私たち医療ソーシャルワーカーは、病気や怪我により、今までとは異なる状況に不安を感じている患者様やそのご家族が、少しでも安心して入院生活、退院後の生活を送れるようにサポート致します。
お気軽に病棟の医療ソーシャルワーカーまでご相談ください。

チョロQ

今年を振り返って

現在、コロナウイルス国内感染者数は昨年、一昨年に比べ減少してきておりますが、依然として新規感染者は増えている状況です。

また、最近になり新規変異株のオミクロン株の国内感染者も確認されているためまだまだ、感染予防に対して十二分に配慮していく必要があります。
なかなか終息が見えない状況ではありますが、皆さんで力を合わせてこの窮地を乗り越えましょう。

さて、私事ですが先日、日本医療ソーシャルワーカー協会が主催するオンライン研修に参加しました。そこでは日本全国に勤務する3年未満の医療ソーシャルワーカーが参加しておりグループワークを通して様々な意見交流が出来ました。
各々仕事に対する熱意や現在の職場の状況などを聞き、同じような悩みを抱えている方がいると共感できる部分もあれば新たな発見に気付いた部分もあります。
最近ではオンラインでの研修が主体となってきておりますが、いつか実際に対面で研修を受けられるような世界情勢に変わって欲しいものです。

今回の研修の中で私が一番印象に残った内容をひとつお伝えさせて頂こうと思います。
それは『患者さん・ご家族(クライエント)は問題解決のためのリソース(資質)を持っている。クライエント自身が問題解決のエキスパート(専門家)である。私達、医療ソーシャルワーカーは何も知らない。だからこそ我々は専門家に教えてもらう姿勢を持ち続ける』という内容です。

これは我々が援助過程を辿っていく上で重要なポイントとなります。しかし中には“何を相談すればいいのか分からない”、“どのように話を進めていけば良いかわからない”など不安に感じる部分は多いと思います。
我々ソーシャルワーカーは、相手が現在何に悩んでいるのか、どういった環境に立っているのかを的確に把握しクライエント自身が問題解決できるよう寄り添っていくことが求められます。

そのためには研修や経験などを通してより広い視野で物事を捉えられるよう知識をつけていく必要があります。

今後も自己研鑽に励み患者さん・ご家族へ適切なアドバイスが出来るよう取り組んでいきます。

相談室のペリカン

お持ちですか?ご確認下さい(70歳以上の方)

季節はだんだんと冬に近づき、朝晩の冷え込みが厳しい時期になりました。
体調管理に十分に気をつけて、今年の締めくくりを迎えたいものです。

さて、今回は入院することでかかる費用に関係するお話をさせていただきます。
高額療養費、という言葉を耳にされたことがあるでしょうか。
高齢受給者証・後期高齢者医療保険被保険者証をお持ちの方は、1ヶ月毎の入院費支払い上限額が決められています。

住民税非課税世帯の方、所得が少ない方は、申請により支払いの上限額が軽減される場合があります。その場合、各保険者の窓口で手続きをする必要がありますので、各保険者にお問い合わせ下さい。
申請をすることで、限度額適用・標準負担額減額認定証が交付されますので、そちらを必ず入院病棟の受付へご提示下さい。(提示がないと限度額の適用が出来ませんのでご注意ください)
なお、3割負担の保険証をお持ちの方は、各保険者に申請をすることで限度額認定証が交付されます。(現役並みⅢの方には限度額認定証の交付無し)
また、限度額適用・標準負担額減額認定証は、申請をした月からの適用となり、さかのぼって適用は出来ませんのでお気を付け下さい。

ご不明な点は、医療ソーシャルワーカー、病棟事務までお気軽にお尋ね下さい。

地域連携医療センター 蒼いザリガニ

インフルエンザへの対策について

10月も終わりを迎えようとし、急激に寒くなってきました。現在新型コロナウィルスは感染者数が減少し、東京都でも飲食店の時短要請が解除されている等嬉しいニュースが報道されています。しかし寒くなってくるこの時期から流行拡大してくるインフルエンザにも注意が必要です。

普通の風邪の多くは喉の痛みや鼻水、くしゃみや咳等の症状が中心となり高熱もインフルエンザほどではありません。一方インフルエンザウィルスは38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉中、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。喉の痛み、鼻水、咳等の症状も併せて見られます。
また高齢者は肺炎を併発する可能性があるため注意が必要です。そのためインフルエンザにかからない、予防すると言うことがとても大切です。インフルエンザの予防策として効果的な方法は以下の通りになります。

①早めのワクチン接種
インフルエンザワクチンは感染後の発症する可能性を低くする効果と、発症した場合の重症化防止に有効です。流行前に接種することでインフルエンザにかかっても重症化しにくくなります。
②外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウィルスを物理的に除去するために有効です。インフルエンザに限らず新型コロナウィルス等接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症対策にも効果があります。また今ではどこでも見かけるアルコール消毒もインフルエンザウィルスに有効です。
③湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下してしまい感染症にかかりやすくなってしまいます。特にエアコン等乾燥しやすい室内では、加湿器等を使用し適度な湿度を保つことが有用です。
④栄養管理と休息
体の抵抗力を高めるために、日頃から3食バランスの取れた食事、十分な睡眠等規則正しい生活を心がけることが重要です。
⑤人混みを避ける
高齢者や基礎疾患のある人、体調の悪い人、睡眠不足の人等は不要不急の外出を避け、接触する人数を減らし感染予防をすることも有用です。
(厚生労働省ホームページを参考)

緊急事態宣言が終了し、通勤時や帰宅時に駅の人混みが多くなってきています。人混みでの接触が増えると感染リスクが上がるため、いつも以上に手指消毒や栄養バランスの考えられた食事を摂る等対策を徹底していきましょう。感染症とうまく付き合いながら楽しく過ごしていけたらいいですね。

地域医療連携センター NY

地域医療連携センター

地域医療連携センターは様々な依頼やご相談を病院の内外からお受けしている部署です。

連携集計(6項目)を取り始めた2013年には年間250件であった連携業務も年々増え、昨年は年間で1300件以上、6項目以外も含めるとさらに多くの問い合わせやご相談をいただいています。

その中でも一番多い連携は 外来受診・救急受診依頼が多く、病状や発症時期等詳細にお伺いし、緊急性も含め医師やスタッフと相談し対応させていただいてます。

内部からの連携依頼も多く、時には外来受診の患者さんの変化に気づき、相談してきてくれるケースも有ります。

連携センターとして相談件数が増えるなか、今後とも日々勉強しながら、内容をきっちり把握したうえで、患者さんにとってベストな連携が図れるよう部署全体で協力して対応に努めていきたいと思います。

地域医療連携センター NY

聴く力について


まだまだ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。東京オリンピックも終わり、早いもので9月を迎えようとしています。
私事ですが、今年度から相談員として地域医療連携センターへ異動となり半年が過ぎようとしています。患者さんやご家族とお話をするときや他職種とコミュニケーションを取る中で、聴く力が非常に大切になってくると日々痛感しています。
様々な立場の方と信頼関係築くためには、相手の気持ちや考え方等を理解していく必要があると思います。

その中で相手の話に積極的に耳を傾ける「アクティブリスニング(積極的傾聴)」というものがあります。相手の話を注意深く聴いている姿勢を「言葉」と「態度」で表すことで、相手が話しやすい状態を作ることです。
アクティブリスニングのコツとしては、
1.相手の話に耳を傾けて、最後までしっかりと聴く。
2.相手の話を途中でさえぎらない、否定しない。
3.表情やしぐさ、声のトーンなど、相手の様子に注意を払う。
4.相手の言葉を受け止め、理解し、共感する。
などがあります。

聴くという漢字は、「耳」、「目」、「心」の3つの漢字から成り立っていて、相手の話に耳を傾け、考えを引き出し、理解しながら援助が進められるように心掛けていきたいと思います。

地域医療連携センター A