令和5年2月6日(月)付けの山陽新聞朝刊 岡山医療ガイドメディカVol.264「予防から始めよう②」に当院眼科 石口奈世理医長の記事が掲載されました。是非ご一読下さい。
低血糖について~糖尿病療養指導士より~
2023年も2月に突入し、寒い日が続いていますね。
今回は低血糖についてのお話です。
一般的に血糖値が70mg/dl未満になると低血糖といわれます。
主な低血糖症状は、冷汗、手のふるえ、顔面蒼白、動悸、頭痛、眼のかすみ等があり、重篤な場合だと意識を失うことや、痙攣がみられることもあります。
普段の血糖値がかなり高い方は、急に血糖値が下がることにより、70mg/dlより高い値でも低血糖症状が現れる場合があります。
低血糖を起こしやすい状態には、食事が不足した時(食事の時間が普段より遅れた、食事の量が少なかった、食事を摂らなかった、食欲がない、下痢をしている等)、アルコールをたくさん飲んだ時、過剰な運動をした時、薬を過剰に投与してしまった時、肥満が改善した時などがあります。
低血糖が疑われた場合には、普段血糖測定されている方はすぐに血糖測定を行い、血糖値と症状の関係を確認し、すみやかに対応することが大切になります。
低血糖が確認できれば、直ちにブドウ糖10g、砂糖であれば20gまたはそれに相当する糖質を含むもの(ジュースなど)を摂っていただき、15分以内に症状が改善しなければ、同じ対応を繰り返すようにしてください。
ここでポイントなのが、普段飲まれている薬がα-グルコシダーゼ阻害薬という分類の薬(ボグリボース・アカルボース)である患者様は、「砂糖」や「ジュース」ではなく「ブドウ糖」を摂るようにしてください。このお薬は消化管からの糖の消化・吸収を遅らせる働きがあるため、低血糖時にはブドウ糖でないと、血糖値の回復が緩やかすぎてしまうからです。
低血糖症状が改善した場合もすぐにかかりつけの病院を受診し、低血糖が起こったことを相談するようにしてください。
今回低血糖についてお話ししましたが、最も大切なことは低血糖にならないことです。薬は決められた通り服用し、規則正しい適切な時間に適切な食事・運動を行い、低血糖を起こさないようにしていきましょう。
参照:糖尿病療養指導ガイドブック
糖尿病療養指導士 薬剤氏MK
節分
2月になり寒さも一段と厳しさを増しておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、本日は『節分』です。
節分といえば豆まきと恵方巻。恵方巻きは目を閉じ縁起のよいとされる方角に向かい願い事をしながら食べると良いとされています。この食べ方には『縁を切らない』『運を逃がさない』といった意味が込められています。
倉敷老健でも昼食に巻きずしと節分ボーロが出ていました。今年の恵方は南南東です。職員が示す南南東を向いて、ご利用の方はいつもより巻き寿司を美味しそうに食べられていました。巻き寿司が食べられない方には卵や穴子、かんぴょうなどが入ったお粥を一緒に食べていただきました。
例年であれば倉敷老健で節分の行事を行っていましたが、コロナ禍のため開催を自粛しています。代わりにフロアでのレクリエーションで節分の思い出話、創作活動では鬼のお面作りを行いました。
また新聞紙を丸めたボールを豆に見立て『福は内、コロナ外』と投げ、ご利用の方と一緒に倉敷老健からコロナを追い出しました。少しでもご利用の方が季節を感じていただけたら嬉しく思います。
皆さんも『福は内、コロナ外』でコロナを追い出しましょう。
倉敷老健 介護士 D
床頭台が新しくなりました
いつも当院の医療にご理解・ご協力いただき、ありがとうございます。
このたび、倉敷平成病院の各病室に設置されています床頭台をリニューアルしました。
※床頭台とは病室のベッド横に設置している台のことです。
以前の床頭台との違いは引き出し式冷蔵庫が設置されたことです。これまでは多床室の患者さんには共用の冷蔵庫を使用していただいておりましたが、今後は専用の冷蔵庫で保管いただけます。
冷蔵庫の他にもハンガーパイプ(新規)や収納・セーフティーボックスも今まで通り付属しておりますので患者さんのお荷物や貴重品も保管していただけます。
また、今回のリニューアルに合わせてテレビも新調しました。角度変更が容易になり、ベッド上でもより視聴しやすいタイプのものを導入しました。
それに伴いテレビ利用料を変更致しました。
今までは時間式のテレビカードでのご利用でしたが、2月より、1日につき330円(税込)のテレビ・冷蔵庫の利用料となります。
このリニューアルによってご入院中の患者さんがより快適にお過ごしいただける環境の提供に繋がれば幸いです。
ご不明な点等がありましたら当院売店(ヤマザキYショップ 倉敷平成病院店 <運営:(有) ヘイセイ>)までお問い合わせ下さい。
お問い合わせ:086-421-7902(売店直通)
(有)ヘイセイ 事務部門 H
こんな癖ありませんか?
日常生活の中で上下の歯を噛みしめてはいませんか?
通常リラックスした状態では上下の歯は数ミリあいています。上下の歯が接触するのは、物を噛む時と飲み込む時だけですが、その時以外に上下の歯を接触させる癖を歯列接触癖(Tooth contacting habit :略してTCH)と言います。(以下TCHと記載します)
本来であれば、1日のうち歯と歯が接触している時間は20分ほどと言われていますが、この癖がある人は、無意識のうちに長時間にわたり上下の歯を接触させてしまっています。
*チェック法*
①正面を向いて上下の唇を軽く閉じます。
②その状態で上の歯と下の歯が接触しないように軽く離してみてください。
このときに違和感がある方は、TCHがあるかもしれません。
また、鏡で舌を出して見たときに舌の横側に歯の圧痕がつている方も要注意です。
上下の歯の接触時間が長くなると、
・歯が割れる、かける
・口が開きにくい、顎の痛みや違和感といった顎関節症状
・知覚過敏の悪化
・歯周病の悪化
・頭痛や肩こり
など様々な問題を引き起こしてしまいます。
TCHはパソコンやスマホ、テレビなど何かに集中しているときに起こりやすかったり、ストレスなどが原因になることもあります。
まずは無意識に歯を合わせていることを自覚しその癖を止めるように意識することが大切です。
視界に入りやすいところに「歯を離す」などの張り紙をして意識しやすい環境作りをしましょう。また、ストレスが原因の場合もあるためストレス解消法を見出すことも予防につながります。
TCHの改善は様々なトラブルの予防にもつながるので、日常生活の中で少し意識してみてください。
イラスト:歯科素材より
歯科衛生士 S
ブログ「倉敷平成病院だより」運用変更について
いつも当院ブログ「倉敷平成病院だより」をご覧いただきありがとうございます。
この度、ブログ「倉敷平成病院だより」の運用を見直し、2023年2月よりブログの更新頻度を毎日(月~土)更新から原則月・水・金曜更新に変更することといたしました。
Instagram・facebookなどのSNSと併せて、より一層内容の充実を図り、有用な情報を皆さんにお届けできるよう努めてまいります。
引続き「倉敷平成病院だより」をよろしくお願いいたします。
秘書・広報課
新年最初の運試し
全国的に新型コロナ感染者数は多いながらも3年ぶりに行動制限のない正月を迎え、世の中は賑わいを取り戻しつつありますが、ケアハウスでは「新年会」に代わり、1月6日(金)、「新年最初の運試し」としてご入居の皆様におみくじを引いて頂きました。
事務所前のロビーに設置された「おみくじ会場」にて、皆様マスク着用でまずは手指消毒をして頂きます。続いて「おみくじ付きお箸」を引いて頂くのですが、皆様お好みの柄のお箸を選んで頂きます。
そして封を開けると大吉、吉、中吉・・・と、おみくじになっており、「笑う門には福来る」「残り物には福がある」「二頭を追うものは一頭も得ず」「時は金なり」等々のことわざが書いてあり、職員が読み上げると皆様自然と笑顔になっておられました。
「大吉」を引いた方も6名おられ、「新春早々、縁起がいい!!」と喜ばれていました。この度、豪華景品は有りませんでしたが、皆様自身で選ばれたお箸を「早速使ってるよ!」と食堂で見せて下さる方もおられ、職員としてはほっとしております。
ホールでの盛大なイベント等は当分難しいと思われますが、ほんの少しでも季節を感じられる企画を実施していきたいと思います。
ケアハウス施設長
難治性腹壁の激痛に鍼灸で治験
1年ほど前に、18歳の女子高校生が当鍼灸院に訪れました。病状を尋ねてみたら、かなり複雑な症例だと感じました。
主訴は発作的な左上腹部の激痛、既に8年間も続いてきました。
毎日早朝目覚めた時に発作しやすい。痛み出すと、身動きが取れず、声さえも出しにくい。2時間ぐらい痛みが続いた後、次第に緩解します。時に左腰部の強い痛みや激しい頭痛が現れることもあります。
川崎医科大学病院と岡山大学医学部病院に診療を受けましたが、すべての検査では明確な異常が見つからず、最終的に「前皮神経絞扼症候群」と診断されました。この痛みに対して、すべての鎮痛剤が効かず、神経ブロックや腹壁の神経切断術を受けても、症状の改善も見られなかった。かかっている先生がもう打つ手がないので、心療内科に紹介されました。
患者さんとその親は心療内科の問題ではなく、行っても効果が期待ではないと思って、ネットでいろいろ調べた結果、当鍼灸院に訪れました。
患者さんの既往歴として、1歳の時に腸重積で2回手術を受けたことがあります。5歳から11歳まで脊柱側彎症を矯正するためにコルセットをつけていました。一時不整脈がありましたが、来院時にすでに良くなりました。
発育状況も良好、精神と心理的な異常も見られません。飲食や排便にも異常なし、月経も普通に来ています。ただ冷え症が強く、手足だけではなく、身体全体も冷えると訴えています。普段、冷たい飲み物が多く、年中エイスクリームもよく食べています。
鍼灸医学の理論から考えれば、まず体内には寒の邪気があることは間違いなく、寒邪はしばしば疼痛を引き起こす主な原因になります。既往歴から考えれば、脊柱の側弯は、肌、筋膜、骨に関係し、肌は脾、筋膜は肝、骨は腎にそれぞれ関係し、腸重積は脾に関係しているから、鍼灸医学の理論で言えば、「肝腎不足、中寒脾虚」の「証」だと考えられます。
治療には、腹部のツボに置鍼した上、温灸を実施し、腰背部のツボに灸頭鍼を実施し、手足の肺経、大腸経、胃経、腎経、脾経、肝経から関連性が高いツボを選んで置鍼したり、単刺したりしました。同時に患者さんにできるだけ冷たい飲み物や食べ物を取らないように指導しました。
治療ははじめの頃に約2週1回で実施していました。3か月後、つまり8回目の治療後、数日間腹部の痛みはまったくなかった。これは最近あまりなかった経験なので、患者さんは希望を感じたのか、治療を受ける回数を増やして週1回にしました。
その後の6か月間に、症状は一進一退でした。その間に、私は古典文献を検索して、治療方法をいろいろ変って対応していましたが、病状は大きな変化が見られませんでした。患者本人やご家族、治療者の私も少し諦める気持ちになりましたが、しかし、患者さんは他に行くところなく、ここで治療を継続して行きたいと言いましたので、私も元気を出して一緒に頑張って行こうと決心しました。
転機はその1か月後に現れました。腹部の激痛が発生しない日は多くなり、今まで時に起きる激しい頭痛もほとんど起こらなくなりました。左腰部の痛みはまた現れますが、痛みの強さは前より弱くなり、我慢しやすくなりました。ちょうど、この時期に大学の入試があり、もし入試の日に痛みの発作があれば、大変困ると思っていましたが、結果的に入試日の体調は非常に良かったし、しかも希望している大学に見事に受かりました。結果報告を受けた私も、非常に嬉しく思いました。挫けずに努力した甲斐がありました。
治療を始めてから現在までちょうど1年と1か月になりました。
最近の1か月間に、痛みの症状は殆どありませんでした。このまま落ち着いたらいいなと患者さんも私もそう願っていますが、念のために、暫く治療を継続することにしています。
ヘイセイ鍼灸治療院 甄
グループホームのぞみ 2023年お正月の過ごし方
こんにちは
グループホームのぞみです
本年もどうぞよろしくお願い致します
のぞみ家(け)のお正月は、元旦の朝にベランダに出て、初日の出を拝み、ご入居の方と職員が一緒に手を合わせ「今年も元気で楽しく過ごせますように」と願掛けをすることから始まります。
お正月の雰囲気を感じていただくため、福笑い、書き初め、おみくじ、けん玉、コマまわしなどの昔遊びを取り入れて過ごしました。笑い声が絶えない中、書き初めをされる皆様は、とても真剣に取り組んでおられました。
本年も皆様にとって良き1年でありますように。
本年も「笑うのぞみに福来る」を理念に過ごしたいと思います。
ピースガーデン倉敷 4階 グループホームのぞみ K
わかりやすいやさしい医療の推進のために
昨日は、倉敷市内でも雪がちらつきました。まだまだ寒い日が続きますが、各々工夫した防寒対策を取り入れて、この冬を乗り切りたいです。
全仁会グループには、「わかりやすいやさしい医療推進委員会(通称:わかやさ委員会)」という接遇委員会があります。当グループの各部署から委員を選出し、毎月接遇に関する議題や問題点について検討しています。病院や施設をご利用の方からいただく接遇に関するご意見についても情報共有し、よりよい接遇に向けて改善に努めています。
わかやさ委員会では、毎月「接遇に関する標語」を掲げています。全部で12句あり、私の所属する総務部では、毎日の朝礼で担当者が標語を読み上げており、職員の接遇に対する意識付けになっています。(ちなみに、1月の標語は「温かい 言葉も態度も プロ意識」でした。)現在、その標語を3年ぶりにリニューアルしようと活動中で、各部署から応募された沢山の標語の中から、最終12句を選考中です。
接遇には「これといった正解」も「絶対」もないと言われており、TPOに応じてお一人おひとりに合わせた臨機応変な対応が求められます。
時代の流れにより求められる接遇も変わっていくと思いますが、標語にも接遇のトレンドを取り入れて、職員全体で心に寄り添った接遇ができるよう努めて参りたいです。
人事課 H